谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳

2000年7月30日、単独

コースタイム
2:30新潟発=関越道経由=5:15マチガ沢出会着5:33発−(巌剛新道)−
6:12第一見晴着6:20発−7:06ガレ沢のコル着7:11発−8:12トマ
ノ耳着8:17発−8:27オキノ耳着8:37発−9:15一ノ倉岳着9:20発
−9:36茂倉岳着(水場往復25分)10:30発−10:45一ノ倉岳着10:
53発−11:29オキノ耳着11:37発−11:45トマノ耳通過−11:50
肩の小屋着11:53発−12:36ガレ沢ノコル着12:43発−(巌剛新道)−
13:19第一見晴着13:26発−13:55マチガ沢出会着=湯桧曽温泉=17
:00新潟着

谷川岳は登山をしない人でも知らない人はいない、上越国境の秀峰である。
そして、また多くの登山者のフィールドでもある。
私も以前から気になっていたが、登山者が列をなして登るほど多いという話を聞いて
おり、避けていた。
しかし、谷川連峰には谷川岳以外にも気になる山々があり、思い切って出かけること
にした。
今回は谷川岳と一等三角点の一ノ倉岳、そして、その隣の茂倉岳をピストン縦走する
ことにした。

深夜2時30分に自宅を出発、関越自動車道を南下する。さすがに眠い、途中のPA
で少々仮眠を取った。
関越トンネルを抜け群馬県に入り、水上ICで高速を降りて谷川岳の巌剛新道の登山
口を目指した。
途中トイレを借りようと立ち寄った土合駅の駐車場は登山者の車で満杯だった。昨夜
から入った登山者の車だろう、梅雨明け後の日曜日、多くの登山者が繰り出すに違い
ない。
マチガ沢出会近くの駐車スペースに車を止めた。既に10台以上の車が止まってい
た。
見上げるとマチガ沢の雪渓と岩壁が上部は雲に隠れているものの迫力ある姿を見せて
いた
巌剛新道を歩き出す。
天気は晴だがマチガ沢上部はガスがかかっていた。九州沖の台風の影響でフェーン現
象が起こっている。フェーン現象が起きるということは、谷川岳付近に湿った南風が
あたるのでガスが発生しやすくなることになる。
緩やかに坂を登っていく、途中の沢で水を補給した。右側にマチガ沢の沢音を聞きな
がら歩いていった。
やや勾配が急になると第一見晴の標柱が有るところに着いた。マチガ沢が見下ろせる
が、上の方はガスのため見えない。マチガ沢は大きな雪渓になっていた。
道は西黒尾根の上に出るべく急登になってきた。途中鎖場やはしごのある斜面が有っ
たがそんなに歩きにくい場面ではない。
ガレ沢のコルで西黒尾根コースに合流した。谷を挟んで反対側に天神平スキー場が見
える。
ここからはガレ場と岩場の急登が始まった。ペンキに導かれながら確実に登って行
く。
山頂が近ずくとガスの中に入った。周囲の景色は何も見えない。
標柱が有ってトマノ耳に着いたことを知った。まだ時間が早いためか数人の登山者が
休んでいるだけだ。
少し休んでオキノ耳に向かった。こちらもまだ私以外はひとりの登山者しかいなかっ
た。
彼も私と同じく茂倉岳を目指すという、しかし、土樽に下って電車で土合に戻ると
言っていたので、電車の時間は丁度良い時間に走っていない旨伝えた。彼とは茂倉岳
までは一緒に歩いた。
オキノ耳を過ぎると緩やかに下りはじめる。下りはじめてすぐ奥の院の前を通過し
た。拝礼をして通過する。
ノゾキといわれる場所があり、おそらく一ノ倉沢が上から覗ける場所なのだろうがガ
スのため何も見えなかった。
鞍部を過ぎると急な登りが始まったが、一息で登り一ノ倉岳に着いた。かまぼこ型の
避難小屋がある。
茂倉岳までは緩やかな稜線歩きだ、きれいな花達が咲いていた。
そして、今回の目的の山、茂倉岳に着いた。山頂は強風の中だった。
しかし、その強風がガスを飛ばして、時々一瞬ではあるが周囲の景色が見えた。。苗
場山やタカマタギが確認できた。眼下には高速道路の土樽PAが見える。
石で風除けを作って火をたきラーメンを作った。そして、ビールで乾杯。景色が見え
なくても至福のひとときだ。
茂倉岳避難小屋近くにある水場に水を汲みに行った。その間にオキノ耳から同行した
男性は往路を戻っていった。
避難小屋から一瞬米山と日本海が見えた。あっ、と言った瞬間霧の白いカーテンが再
び景色を隠してしまった。
水場は往復25分かかった。流れは細いが冷たい湧き水だ。
茂倉岳でゆっくりした後往路を戻った。
一ノ倉岳で一等三角点を探した。三角点は笹薮の中にあった。
ここから下る中芝新道がある、この道を下山とも考えたがガスのため道迷いの可能性
もあり、往路を戻ることにした。中芝新道は整備されていないようだ。
オキノ耳まで戻ると沢山の登山者が山頂を埋めていた。大半はロープウェーで利用の
登山者だろう。
トマノ耳もそれ以上に沢山の登山者が山頂を埋め尽くしていた。トマノ耳では立ち止
まらずそのまま通過した。
ガスはますます濃くなり視界は10メートルくらいにまでなっている。
話の種に肩の小屋によってみた、こちらも多くの登山者が小屋の周辺で休んでいた。
これだけ多くの登山者がいると単独行の私は身の置き所がない、さっさと退散した。
ザンゲ岩下部の岩場、ガレ場は足元に気をつけながら下った。下っているうちにガス
の中から脱出した。
ガレ沢のコルで西黒尾根を下ろうと悩んだが、マチガ沢の景色をもう一度みたいと思
い、巌剛新道に入った。
しかし、沢上部は相変わらずガスが晴れず、全貌を見ることが出来なかった。
予定よりも早く登山口に戻ってきた。
帰りに湯桧曽温泉の旅館で入浴し関越道経由で新潟に戻ってきた。
新潟はフェーン現象の影響でかなり気温が上がっていた。谷川連峰で湿気を落とした
南風が新潟の気温を上げていた事になる。


茂倉岳より、一瞬のガスの晴れ間に見えた苗場山
(中央の鯨の背中みたいな山)

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