番屋山

2000年9月24日、単独

コースタイム
9:50新潟発=11:10吉ケ平着11:17発−11:45雨生池着11:48
発−12:33山頂着12:51発−13:32雨生池着13:39発−14:03
吉ケ平着=加茂七谷コミュニティーセンター=16:30新潟着

番屋山はかつて越後と会津を結ぶ重要な街道だった八十里越の道を見下ろすようにた
たずむ山である。
八十里越の番屋峠には番屋が置かれていたそうだが、そこから西に伸びる尾根上に番
屋山はある。山の語源もこの番屋にあったと思われる。
昨年八十里越を歩いた時、この山に登りたいと思うようになった。
この日は別の山に行きたかったが、雨模様の天気のため簡単に登れる山と思い番屋山
を選んだ。
朝オリンピックの女子マラソンの中継を見終えてから家を出た。
空は曇り空だが朝降っていた雨はこの時は降っていなかった。
出発時間が遅かったので高速を使って登山口までの道のりを急いだ。
登山口の吉ケ平の林道の路肩に車を置いて歩きはじめた。
小雨模様だったが雨具を着ることも無いほどだった。
最初は八十里越と同じ道を進む、ススキが道を覆っている箇所も有った。
馬場跡という標識の立っている部分は刈り払いがしてあった。ここから八十里越の街
道から離れて雨生池(あまごいいけ)方面への道を進んだ。
緩やかな上り坂が続いた後、小さい尾根を越えたらぶなの原生林に入っていった。
やがて雨生池が見えた。神秘的という言葉がぴったりの池だ。雨に煙ったぶな林と静
かな湖面。まるで仙人になった気分である。
草露でズボンの裾が濡れてきたので雨具のズボンだけはいた。
道は雨生池にそって進みはじめたがやがて尾根の上に出た。
雨は降っているが樹林帯のため直接体にあたらない。雨具を着るまでも無い。
途中で山腹を巻くように進んだ後、道標があり急な登りが始まった。
急な登りが終わった後、もうすぐ山頂かと思いペースをあげたが、ここから思ったよ
り長かった。
あたりが開けたようになって山頂に着いた。
山頂は広く刈り払われており、守門岳の方角だけ開けていた。しかし、ガスのため見
ることは出来なかった。
雨はあがっていた。持ってきたビールでひとり乾杯し山頂の気分を味わった。誰もい
ない静かな山頂だ。道中も誰にも会っていない。
少し休んだ後、下山を開始した。
雨生池でゆっくり休もうと思い、腰を下ろした。
池を覗いてみると赤白の錦鯉が泳いでいた。誰かが放したのだろうか。
休んでいるうちに湖面に雨があたりはじめやがて本降りになってきた。雨生池で雨乞
いをしてしまったか。
雨具を着けて歩き出した。
往路を戻って吉ケ平まで戻ってきた。道中ひとりの登山者にも会わなかった。
帰途、今年オープンしたばかりの「いい湯らてい」によりたかったが満車で車の停め
る場所が無く、加茂の七谷コミュニティーセンターで100円の風呂に入って新潟に
帰った。
山自体は大した山でなかったが、雨生池の神秘的な雰囲気はなかなか味わうことの出
来ないものであった。

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