2000年12月10日、単独
コースタイム 4:45新潟市発=5:55二王子神社着6:12発−6:55二合目着7:02発 −7:15一王子(三合目)通過−7:55定高山(通称独標)着8:07発−9: 30油こぼし(七合目)着9:38発−10:46山頂着11:35発−12:03 油こぼし(七合目)通過−12:45定高山着12:51発−13:15一王子(三 合目)着13:20発−13:58二王子神社着=新発田温泉あやめの湯=16:3 0新潟市着 越後平野の東側にどっしりと聳える山が二王子岳である。飯豊山の前衛峰の中では最 大の山だ。 12月に入り、越後の山々は白く雪化粧してきた。そろそろ冬山シーズンの到来だ。 その手始めに、何度も登って地形もよく分かる二王子岳に行くことにした。人気の山 ゆえ、単独で登ってもラッセルの交代要員はいるだろうと考えていた。 早朝登山口の二王子神社に着いた。あたりはまだ暗い。駐車場には2台の車がとまっ ていた。泊りでだれか登っているのだろうか。 登山者名簿を見ると、新発田山岳会のメンバーが前日から入っているようだ。 ヘッドランプを点けて歩き出す。まだ、雪は全く無い。 やがて夜が明け、一合目手前でヘッドランプを消した。 二合目付近から所々雪が現れはじめ、三合目の一王子付近から完全に登山道は雪道と なった。 一王子小屋に人の声がする。おそらく新発田山岳会のメンバーだろう。 雪は薄く積もった程度で、前日の人の踏み跡が有るので歩くのには支障はない。 この日はスパイク長靴で登っていた。 通称独標と呼ばれている。定高山(五合目)のポールの積雪の目盛りを見ると、積雪 は40cmくらいだった。 トレースがあるから助かるものの、なかったらわかんが欲しくなる積雪だ。 トレースは六合目と五合目の中間にある鴨池付近で引き返していた。 深雪に足を踏み入れるとふくらはぎくらいまでもぐった。わかんを装着した。 わかんを装着すると足首くらいまでもぐる。無理をすればわかん無しでも歩けるが、 単独でラッセルの交代要員がいないので、わかんを装着した。 油こほ゛しの急坂は足場を一歩一歩踏み固めながら登った。 八合目の標識を過ぎると、夏道はトラバース気味に進むが、滑ると危ないのでその上 の薮の中を歩いた。そして、その上で稜線に出た。 しかし、全く私の後に追いついてくる登山者がいない、鴨池でトレースが無くなって からすべて私がラッセルしている。しかし、このあたりはやや雪が締まっていて、あ まりもぐらなかった。 山頂の避難小屋に荷物を置いて、写真を撮るために山頂へ向かった。 天気がよければ飯豊連峰の展望が素晴らしいのだが、あいにく北股岳から大日岳の稜 線は雲で隠れていた。 小屋に入って休んでいると次から次へと登山者が入ってきた。そして、私がいる間に 12名の登山者が小屋に入ってきた。みんなわかんを付けていない、私のトレースを 使ってわかん無しで登ってきたようだ。 下山は往路を戻った。12名の登山者が歩いた後のトレースはしっかり踏み固められ ていてわかんの必要はない。 私が歩いた跡が道になるということはちょっとおもしろい。 五合目手前で雨がぱらつきはじめた。天気予報は昼頃より雨の予報、あたったよう だ。 一王子過ぎると雪は無くなり土の道になる。 一気に二王子神社まで下った。 この冬初めての雪山登山は、後から来る登山者のために道を作った登山になった。