野須張峰(途中撤退)

2001年2月11日、4名

コースタイム
7:40石戸発−11:20窯場跡手前590m地点着13:20発−14:40石
戸着

久々にラッセル登山をしたくなった。所属している豊栄山岳会のメンバーに声をか
け、4名のメンバーで三川村の石戸より野須張峰を目指すことになった。
もし、隣の大日山まで行く事ができれば、菱ケ岳経由で村杉に降りようという構想
だった。

前夜からまとまった雪が降っていた。
集合場所の村杉側の菱ケ岳登山道入り口までは除雪されておらず、四駆を生かして無
理矢理突っ込んだが、途中の電波塔のあたりで前進をあきらめた。
集合時刻の6時半をやや過ぎた頃、全員が集まり、Nさんの車で登山口の石戸へ移動
した。

石戸につくと集落内は除雪されていたが、登山口までは当然のことながら除雪されて
いない。登山口へ通じる農道の除雪終了地点で車を置いた。

試しに登山口へ通じる農道に足を踏み入れると膝までもぐる。もぐる分が前夜から
降った分だろう、最初からわかんをつけての行動となった。
手にはピッケル、スボンはスキーのデモパン、雨具の上着を着て毛糸の帽子をかぶる
というスタイルだが、この日は長靴ではなく、革の登山靴を履いた。

川沿いの農道を数百メートル行くと登山口の看板がある。そこで登山道に足を踏み入
れた。
天気は小雪が時折ぱらつくが気にはならない、風も微風程度だ。
大山神社の前を通りすぎ緩やかな登りが始まった。わかんを付けて膝までもぐる積雪
だ。
登るにつれ青空が覗き始めた、雪は完全に止んだ。周囲の山々が見渡せた。
毛糸の帽子を脱ぎ、雨具の上着を脱いだ。
1時間毎に休憩しながら登っていった。青空が広がり最高の登山日和になったかと思
われた。

ラッセルは登につれきつくなり、先頭は平らなところで膝くらい、上り坂では腰から
胸までのラッセルとなった。まさに全身運動である。
やがて天気が急変し激しく雪が降り始めた。所々横殴りの風が吹いていた。
進行右手に雪庇が現われ、踏み抜きに注意するよう呼びかけた。
寒くなってきたので短いペースで先頭を交代することにした。
胸までのラッセルの場合、手で前面の雪を崩し、膝を蹴り込んでその部分に足を乗せ
て踏みつけて前進する。
みなラッセルの経験豊富な山岳会のメンバーだ、楽しみながら吹雪の中のラッセルを
しているようだった。(もちろん私も楽しんでいた。)
492mピークでは先頭が枝尾根に入りかけたので修正して進んだ。
なかなか進まないので野須張峰はあきらめて、せめて窯場跡まで行くことにしたが、
結局その窯場跡直前の尾根上で前進をあきらめた。

テントを張って中で昼食とした。
外は吹雪きだがテントの中は快適だ。みなで火をたけば暖かくなる。
持ちよった食料と酒で楽しいひとときを過ごした。
山頂までたどり着けなくても、交代でラッセルして一つのテントに入って食事するこ
とは、冬のパーティー登山の醍醐味である。
2時間ほどすごして下山を開始した。

吹雪のため登りに付けたトレースは消えていた。下りもラッセルとなった。しかし、
トレースのあったところは硬くなっている。ときおり足にトレースの感触を感じなが
ら前進した。
492mピークでまたも枝尾根に入りそうになった。後ろから声をかけて軌道修正。
下るにつれて雪も風も止み始めた。そして、トレースが現れてきた。
苦労して登った道を下りは1時間20分で下った。
山頂までたどり着けなかったが、冬山のパーティー登山を充分に味わった。

帰りに宝珠温泉で体を温めて帰路についた。

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