中ノ岳、菱ケ岳(五頭連峰)

2001年2月18日、吉田、中山、本田(豊栄山岳会)

コースタイム
5:15新潟市発=5:50豊栄市着6:00発=6:45登山口(五頭高原スキー
場入り口)着6:55発−10:30中ノ岳着11:38発−12:40菱ケ岳着
12:50発−13:40中ノ岳着13:45発−15:40登山口着=村杉温泉共
同浴場=17:45新潟市着


五頭山は越後平野の東に位置し、新潟県の山としては人気の山である。
冬場も出湯から五ノ峰のコースや村杉から三ノ峰のコースは多くの登山者で賑わって
いる。

数日前に豊栄山岳会の中山さんより18日に山へ行きましょうとメールがあった。ま
た、本田さんより前日になって同行したい旨連絡があり、オッタテ尾根経由で中ノ岳
に登り、菱ケ岳経由で降りてくる計画を立てた。

早朝集合場所の豊栄中央公民館前に向かった。
この冬は新潟市周辺でも積雪が多かったが、この日は朝か雪は降っておらず、いつも
より暖かかった。
予定通り6時にメンバー3人がそろった。
私は下山後直接帰るので、2台の車に分乗して登山口の五頭高原スキー場入り口の駐
車場を目指した。
先週もこの駐車場に車を入れようとしたが、途中までしか入れなかったが、今回は
ちゃんと入ることができた。

最初からわかんを装着して歩き出した。
私はどうも胃の調子が悪い。
案の定歩き出してすぐ息が切れてきた。
三ノ峰に向かうルートはしっかりしたトレースがついていた。たくさんの人が前日に
登ったのだろう。
スキー場に向かう道の途中にある橋の手前から右に入った。沢の左岸沿いに道が
伸びているところだが、当然一般登山道じゃないのでトレースなどついていない。
交代でラッセルして進むことになった。
気温が高いため雪が緩み重く足にまとわりついた。
先頭は膝下くらいのラッセルだ。
沢の間に尾根が伸びてきたところで沢に下り、沢を徒渉して尾根に取り付いた。
取り付きはなかなかの急登でみな四苦八苦しながら取り付いた。
そこからは急登、緩登を繰り返しながら高度を稼いでいった。
私は胃の調子が悪いためか息が切れ、ほとんど先頭に立たなかった。同行した皆さん
申し訳ない。中山さんも本田さんも体力は当山岳会一級で先頭でラッセルしながら歩
く速度に私が追いつけない。
空は曇り空だか雨も雪も降らず良いコンディションだったが、気温が高いため雪が重
く足にまとわりつくのには閉口した。
左手にもう休業して何年にもなる五頭高原スキー場が見える。
進行方向に五頭連峰の稜線が見えるはずだったが、それはあいにくガスの中。
中山さんも本田さんも手にはダブルストックだったが、私はピッケル。こんな緩い雪
の時はピッケルなんて何の役にも立たない。四輪駆動で歩けるダブルストックの方が
歩きやすそうだった。
下山予定は菱ケ岳経由で菱ケ岳の登山道を下山する予定だったが、私の体調が今一つ
のため、下山路の確保に要所要所に赤布を付けていった。
登っていくうちに稜線が時折見え始めてきた。中ノ岳もはっきり見える。
稜線に出たら右に折れ、一投足で中ノ岳だ。やはり風はなかなか強い。
中ノ岳では早めの昼食とした。
ツェルトを張って3人で潜り込んだ。
ビールはおいしくいただいたが、ラーメンは半分しか食べられなかった。まだ、胃の
調子が悪い。

それでも1時間の休憩中に体力が回復した感じになり、菱ケ岳に向かって歩き始め
た。
風は強いものの視界ははっきりしている。
しかし、その後天候が急変し、だんだん視界がなくなっていった。風も強くなってき
た。
先行する人の姿さえも見えなくなり、足元のトレースだけを追って歩きつづけた。
いくつかの小ピークを越え、やや急な登りで菱ケ岳についた。
しかし、菱ケ岳に着いたと思うだけで、標識は雪の下に埋もれているため、はっきり
した確証が無い。。だけど、何回も積雪期に登っている私は菱の山頂と確信していた。
西に向かっていくはっきりした尾根が一瞬見えた。下山路に違いないと確信したが、
一番ベテランの本田さんの意見を取りいれて、万が一間違った尾根に入ったらとり返
しのつかないことになる、との進言を容れて、往路を戻ることにした。
菱ケ岳まで行けばトレースはあるのではないかという期待は裏切られた。
一瞬下山路が見えたが、その後は視界は5メートル以下だろう。

戻り始めたときトレースははっきりしていたが、やがてトレースは消えていった。
しかし、稜線を忠実にたどっていけばオッタテ尾根の分岐には赤布が付けてある。
昼食を摂った中ノ岳山頂はなんとなく跡が残っていた。
そこで、行動食を食べて行動再開。
しかし、今度は雨が降り始めてきた。厳冬期に強風と雨、一番体が冷える組み合わせ
だ。
オッタテ尾根の分岐の赤布を見てほっとした。
下り始めると風は収まってきた。
尾根にはトレースもはっきり残っていた。
気温が上がり雨が降ってきたためか、トレースに乗って歩いてもややもぐる。
でも、下山は登りに比べれば楽だ。
降りるにつれてガスから抜け出し、越後平野の景色を見ながら下っていった。
取り付き地点で沢に駆け下り、沢を徒渉して登山口に戻った。

とにかく、冬山は体力勝負なのに先頭をほとんど歩かずメンバーには申し訳ないこと
をした。どうやら風邪をひいていたようだ。
体調には充分気を付けて山に望みたいものだ。

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