竹ノ倉山

2001年3月18日、単独

コースタイム
6:10新潟市発=7:30鹿瀬町水沢着7:58発−8:55 293mピーク着
8:59発−10:30竹ノ倉山着11:25発−12:05 293mピーク通過
−12:35水沢着=鹿瀬温泉赤湯=14:45新潟市着

新潟市付近はこの一週間まったく雪が降らず、晴れの日が多くなり始めていた。
そろそろ山の雪も締まってくる頃だろうと思い、藪山の攻略をしたくなった。
一昨年棒掛山に登ったとき、標高はそれほど高くないがなだらかなすそ野の上に傾い
た台形の形をした竹ノ倉山が間近に見え、機会があったら登りたいと思っていた。
春の藪山攻略の第一歩としてちょうどいい山だと思い、登ることにした。

朝からあいにくの雨模様だ。
あまり雨がひどい場合は、一般的な山と考えていたが、大降りでないので、そのまま
登山口の鹿瀬町水沢に向かった。
水沢の集落の外れに簡易水道の施設がある、その脇に車をとめた。
水沢川沿いの林道はまだ奥まで除雪されているようだった。
簡易水道の施設の前から。地形図には載っていない林道が伸びていた。もちろん除雪
はしていない。
気温が高く雨が降っているため、ティーシャツの上に直接雨具を着た。いつものとお
りスキーズボンを履いていたが、下にはももひきは履いていない。頭にはナイロンの
レインハットをかぶった。
雪が緩んでいたため、最初からわかんを装着して歩きだした。
林道は無視して尾根に取り付くべく上っていったら、また林道に出た。先ほどの林道
が大きくカーブして上がってきているようだった。
尾根の取り付き点にある250mのピークはかなり急登なので、しばらくこの林道に
そって歩くことにした。
林道は竹ノ倉山西側の斜面を緩く登りながら伸びているようだった。どこまで伸びて
いるのだろうか。
登りやすい斜面を見つけて再び尾根に向かって登っていった。
わかんを付けて脛くらいまでもぐる程度だ。先週までのラッセル登山を思うと、雪が
締まってきたことを実感させられる。
250mピークから北西に伸びる小尾根にのり、250mピークを巻くようにしてそ
の先の鞍部で尾根に出た。
その先のピークで尾根は北北東に向きを変え、緩やかに登っていった。
わかんを付けて足首位までもぐる程度だ。
尾根上をいくつもカモシカの足跡が横切っていた。
カモシカの足にわかんを付けたらどうなるだろう、彼らは喜ぶだろうか。きっと歩け
ないだろうな、そんな事を想像しながら登っていった。
進行方向に目指す竹ノ倉山が木の間から見える。
293mピークの直前に木の枝に赤布が付けてあった。おそらくここから西に伸びる
尾根を登った人が過去にいたのだろう。私も最初そのルートも考えたのだ。
293mピークから310m付近の尾根の合流点までは針葉樹林帯で見通しがきかな
い。
尾根の合流点を過ぎると落葉樹林帯になり見通しがきくようになっていった。
竹ノ倉山最後の急登は一列に針葉樹が生えている。雪が薄くて少々歩きづらいが、藪
の中なら滑落の心配も無いし、雪崩の心配も無いので、針葉樹の列に沿って歩いて
いった。
急登の途中で、ストックからピッケルに持ち替え、キックステップしやすいようにわ
かんをはずした。
山頂付近でガスの中に入ったが、それほど見通しは悪くない。
急登を終えたところが山頂だ。風は思っていたより強くなかった。
適当なところでツェルトを張って潜り込んだ。
ひとりビールで乾杯し、ラーメンを作ったが、ガスの火力が弱く、ボンベの底を
チャッカマンで加熱しながらお湯を沸かした。
雪を溶かして水を作ったが、心なしか汚れている。こんな所にも春の訪れを感じさせ
られる。
やっとの思いでお湯が沸き、ラーメンを食べ終わったらかなり時間が経過してしまっ
た。
ツェルトの外は雨が止んだようだ。ガスも晴れてきた。
すぐそばに大段山が見える。そして、眼下に阿賀野川の流れ、しかし、棒掛山は雲の
中、その他の標高の高い山は見えなかった。
下山は自分のトレースを追って降りた。トレースが消えることを考えて、要所要所に
は目印のオレンジ布を付けていたが、必要無かったようだ。
すべて回収しながら下った。トレースがしっかり残っているのは心強い。
最初の急傾斜を下ったところでわかんを装着した。
下るにつれて犬の鳴き声が聞こえた。水沢の部落の犬だろうか、それにしても声が近
い。
下山中、少し雨にあたったが、ほとんど降ること無く、登山口の水沢に下りてきた。
春山シーズン開幕を実感した山行となった。

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