粟ヶ岳

2001年3月25日、単独

コースタイム
4:40新潟市発=5:52加茂市宮寄上浄水場前着6:10発−6:40第二貯水
池堰堤着6:45発−7:33三合目(尾根道分岐)着7:43発−8:12五合目
(鳥越)着8:17発−8:53六合目(粟庭)着9:00発−9:20七合目(砥
沢峰、粟ケ岳ヒュッテ)通過−9:46八合目着9:50発−10:24粟ケ岳山頂
着11:17発−11:48七合目(砥沢峰、粟ケ岳ヒュッテ)着11:52発−
(大俣道)−12:55渡渉地点通過−13:32浄水場前着=七谷コミュニテーセ
ンター(入浴)=15:15新潟市着

粟ケ岳は川内山塊の最高峰で、越後平野のへりを成す山である。
粟ケ岳の頂上に立てば標高の低い割に険しい山々の連なりである川内山塊を、一望の
もとに見渡すことができる。
私は今までに3度この山に登った。登山道はしっかりと整備されているがなかなか険
しく、日帰りの山の中では厳しい山の中に入ると思う。
そんな山に積雪期に登りたいとかねてから思っていた。

3月も後半に入ると厳しかった冬空が消えて暖かい日が続くようになってきた。
気温が上がって雪が緩む前に高度を稼ごうと早めに自宅を出発した。
天気はうす曇り、先週までは日曜日に天気が崩れていたが、この日はどうやら持ちそ
うである。
本来の登山口である加茂水源池第二貯水池までは除雪されておらず、宮寄上浄水場の
前で除雪は終了していた。その場所の路上に車を止めて林道を歩き始めた。
前日もかなりの人が登っているのだろう。雪に覆われた林道上にトレースが伸びてい
た。
締まっている雪とはいえトレースの上を歩けばいっそうもぐらない。ありがたく利用
させていただいた。
30分程の歩きで登山口の第二水源池の堰堤に着いた。
堰堤を渉ると本格的な登りが始まる。
先週までと違い、ズボンは夏用のズボンにスパッツ、ウール混のカッターシャツに頭
にタオル、目はサングラスと、完全な春山のいでたちだ。
ひたいに流れる汗にそよ風が気持ちいい。鳥のさえずりが聞こえる。
春が来たんだなあと気持ちがなごむ。思わず鼻歌が出てしまった。
山はいいなあ〜。
登山道にはトレースがあるが急なところはキックステップで足場を固めながら登って
いった。
3合目で尾根の上に出る。休んでいると後から一人の登山者が追いついてきた。
結局この方と一緒に登ることとなった。旅は道連れ、山も道連れ、楽しく登りましょ
う。
6合目手前の急登でストックをしまってピッケルに持ち替えた。
事前に最大の難所だと思っていたが、雪は硬く締まっており崩れる心配はなさそう
だ。
6合目の粟庭でピッケルをしまって再びストックに持ち替えた。結局ピッケルを手に
したのはこの場所だけだった。
トレースがしっかりついているので、ストックだけでも平気だったかもしれない。
7合目の砥沢峰にある粟ケ岳ヒュッテは屋根だけ雪の上に出ていた。
二階部分にある冬季入り口は何とか入れそうだった。
そこから少し歩いたところで二人の下山者とすれ違った。言葉を交わすと砥沢峰の
ヒュッテに泊まったようだった。
北峰に登る急な登りは上の方は雪が薄いのかブッシュが出ていた。中途半端にブッ
シュが出ていると歩きにくい。
北峰からはクラストしていることが予想されたが、全くクラストしておらず、アイゼ
ン無しでも平気で歩けた。
但し、東側に大きな雪庇がせり出していて、亀裂が走っていることからできるだけ右
側を歩いた。
中峰を越えてようやく山頂に辿り着いた。
うす曇が広がっているため遠くの山は見えないが、川内の山々は手を取るように見渡
せた。
風は弱く、上に雨具の上着を羽織っただけで充分寒さをしのぐことができた。
下山は北峰の東側を巻いて降りた。積雪期ならではのルート設定だ。
砥沢峰からは最短コースの大俣道を下った。前日も誰かが下ったのだろう。トレース
がついていた。
尾根の下の方ではまんさくの花が咲いていた。春の訪れを告げる花である。
一気に下って靴を濡らしながら加茂川本流を渉り、林道を歩いた。
同行者と飯豊の話をしながら浄水場前に戻ってきた。
帰りはこのあたりの山に来たらお決まりの、七谷コミュニティーセンターで100円
の風呂に入って帰った。
越後の山に春の訪れを感じさせる山行となった。


砥沢峰より見た粟ケ岳、北峰と中峰。我々の歩く姿が小さく見える。
画像提供、山中で御会いしたH氏

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