西俣ノ峰、頼母木山、地神山、門内岳、北股岳

2001年5月5日〜5月6日、単独

コースタイム
5/5
3:40新潟市発=5:30山形県小国町川入(梅花皮荘前)着5:50発−6:1
1尾根取付き通過−8:24西俣ノ峰着8:38発−9:38枯松峰着9:53発−
11:53頼母木山着13:10発−13:38地神北峰着13:43発−13:5
6地神山着14:03発−14:33扇の地紙着14:38発−14:58門内小屋
着(泊)
5/6
5:15門内小屋発−5:55北股岳着6:01発−6:39門内小屋着7:11発
−7:31扇の地紙通過−7:52地神山着8:00発−8:11地神北峰通過−8
:28頼母木山着8:43発−9:30枯松峰着9:40発−10:17西俣ノ峰着
10:29発−11:24尾根取付き通過−11:42川入(梅花皮荘前)着(入
浴、食事)=15:00新潟市着

今年のゴールデンウィーク後半は4連休になり、本来なら5/3より会の山行で私が
リーダーを勤めて飯豊の山行が計画されていたが、5/3,5/4と仕事が入ってし
まい。結局単独で5/5,5/6と飯豊に行くことにした。

5/5
早朝新潟市の自宅を出発、時刻が4時を過ぎると徐々に空が明るくなり始める。日が
長くなってきたことを実感した。天気は晴れだ。
春霞のためか飯豊の稜線が霞んでよく見えない。今年は春霞の日が多いように思う
が、原因は何なんだろう。
2時間ほどで今回の入山口の小国の川入に着いた。梅花皮(かいらぎ)荘前の駐車場
に車を止めた。
しばらく雪の積もった田んぼの中の道を進み、赤布を目印に尾根に取付く道に入っ
た。
道はしっかりしていて通常の登山道と変わりない。
しかし、なかなかの急登だ、泊りの装備の入ったザックが重い。
登山道脇にカタクリ、イワウチワ、ツツジの類などか咲いていて目を和ませてくれ
た。
尾根の上に出たところに石楠花が一輪咲いていた。
さらに急登は続く。
標高700m付近から雪の上に出た。ピッケルは持ってきていたが、今回は特に危険
なところが無い限り、登りはダブルストックで登るつもりでいる。こちらの方が楽だ
からだ。
麓では緑の葉をつけていたぶなの木も、このあたりから裸の木になってきた。
登っていくうちに左手に飯豊本山が見え始めた。
西俣ノ峰で県境稜線に出る。急登も一段落だ。ザックを降ろして休憩した。えぶり差
岳が間近に見える。枯松山や倉手山もすぐ側に見える。
西俣ノ峰から南に進行するが、枯松峰との鞍部は雪が落ち藪こぎを強いられた。
踏み跡は有るものの、リョウブが踏み跡に覆い被さり、常に体やザックにあたってい
る状態だ。
藪こぎは距離は短いものの、進行速度が極端に落ちる。
枯松峰は縦長の緩やかなピークの峰だ。こちらからの展望もなかなかよい。
その先の鞍部も薮になっていた。鞍部からの登りは薮を避けて西側の雪面を歩いた。
そこからは急な登りが続いたが、右手に見える鉾立峰の高さにだんだん近づいていく
のを励みに歩き続けた。
頼母木(たもぎ)山に近づくと尾根の幅が広がり緩やかになっていく。
会のメンバーがこのコースを下ってくるはずなのだが、なかなか会わない。
頼母木山北側で薮をこいで夏の縦走路に出て頼母木山に着いた。
昼食を摂ろうと準備していると、会の本田氏が登ってきた。聞くと会のメンバーは頼
母木山西側の雪上で昼食を摂っており、下山を開始したとのこと、本田氏だけが無線
の定時交信のため登ってきたとのことだった。
私も縦走路に出ず雪上を登っていたら会っていたことだろう。
本田氏としばし話をして彼は下っていった。
頼母木山は風が冷たかったが、天気がよく暖かい中で昼食を摂ることができた。
今まで少し飛ばし気味に歩いてきたので、ここからはペースを落とし、各ピークで立
ち止まって残雪の飯豊を楽しむことにした。
春霞がかかっていて遠くの山は見えないが、飯豊の稜線上の山はすごい迫力で見え
る。
間近に地神山、北にはえぶり差岳。
稜線上はほぼ夏道が出ていた。
雪は新潟県側には付いていず、山形県側は真っ白という状況だ。
地神北峰、地神山と過ぎ、扇の地紙からは飯豊本山、烏帽子岳、北股岳の2000m
級の山が並んで見えた。雪の時期の景色は無雪期とまた違った趣が有る。
扇の地紙から門内小屋まではほぼ雪の上の歩きだった。
そして、胎内山を過ぎると今夜の宿、門内小屋に着いた。
この日の小屋は私一人貸し切りだった。
期待していた夕日は春霞のため早々と消えてしまった。

5/6
空が明るくなり始めた頃寝袋から抜け出し、夜明けとともに目標の山の北股岳に向
かった。
空は昨日と一変して曇り空である。また、風が強い。雨具に毛糸の帽子としっかりし
た防寒対策をして歩いた。
登山道には霜柱が立っていた。気温は0度位になっているのだろう。
歩くにつれて北股岳はガスに隠れてしまった。
北股岳の登りは急だ。風もだんだん強くなってきた。
鳥居が見え、山頂に着いたことが分かった。石の祠は無残にも崩れていた。
21世紀最初の2000m峰になる。
しかし、強風と濃いガスの中では長居は無用だ。
記念写真を撮って下山を開始した。
門内小屋でゆっくり休んだ後、往路を戻った。
地神山を過ぎると下り主体になる。
天候も回復し始めた。
頼母木山に着く頃は再び強い日差しが照り付け、暖かくなっていた。
飯豊本山もガスの中から姿を現した。
ここで、ストックをしまい、ピッケルに持ち替えた。
下りは転倒することが多い上、ピッケルでグリセードをしながら降りる予定だ。
雪が締まっていればアイゼン着用をするつもりだったが、アイゼンは必要無いよう
だ。
残雪期の下りは自分の好きな歩幅で歩けるのでペースが上がる。
時折グリセードをまじえながら下っていった。
薮の箇所も往路で通っているので心構えができている、難なく通過した。
西俣ノ峰を過ぎて高度を下げると夏道に出る。
雪の時よりペースを下げてゆっくり下った。
お昼前には川入に戻ることができた。
梅花皮荘前にはやや散り始めているものの、桜の花が咲いていた。
付近はゴールデンウィークの行楽客で賑わっていた。


扇の地紙より見た、飯豊本山、梅花皮岳、北股岳(左から)


門内岳より見た夕日、手前の山は二王子岳。春霞が濃かった。

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