米子沢(巻機山)

2001年9月2日、寺尾、吉田

コースタイム
6:00新潟市発=8:00米子沢橋着8:15発−8:45ナメ沢出合−9:30
栂ノ沢出合−11:20奥の二股−11:35避難小屋着12:05発−12:25
巻機山本峰−12:45避難小屋着13:00発−14:10五合目着14:20発
−14:45桜坂駐車場着=六日町の温泉=17:05新潟市着

今年、沢登を始めてぜひ行きたいと思っていた沢が、巻機山の米子沢だった。
数々の資料に登場し、その美しさにあこがれていた。
そして、この日、所属会のベテランの寺尾さんとついに遡行する事になった。

新潟市の鳥屋野潟公園で待ち合わせをし、新潟中央ICより高速に乗って、登山口の
清水を目指した。
清水より、舗装されている林道を登り、登山口の桜坂駐車場に着いたときは、既に駐
車場は満車の状態だった。多くの人が巻機山に登っているようである。
駐車場に入れなかった為、米子沢橋手前のスペースに車を置いた。
そして、いざ出発。
入渓地点からはいくつもの砂防ダムが沢の景観を遮っている。
右岸沿いに踏み跡があったので、それを利用して堰堤を越えていった。
4つ目の堰堤に出たときに、対岸の方が歩きやすそうだったので、堰堤を利用して対
岸に渡ったら、なんと、林道が伸びていた。
堰堤工事用の林道のようだった。この存在が分かれば、最初から利用したのに・・・
最後の堰堤手前で再び沢に入った。
最後の堰堤は中央部分が切れていたので、その間を通り抜けた。
そこからはしばらくはゴーロ状の河原歩きが続いた。
天気は晴れ、最高の沢登日和である。
ゴーロの河原は飛ばしていった。
そして、左よりナメ沢が合流する手前の滝の上で最初の休憩を取った。
ペースが速すぎて、ちょっとばて気味である。
ナメ沢出合を過ぎると、直登は難しそうな滝が現れ、右岸に高巻用の踏み跡があった
ので、それを利用して高巻した。しかし、どんどん沢から離れる踏み跡だったので、
途中で不安になり、資料として持ってきていた遡行図を出して確認した。
やがて水平道に変わったので安心した。
高巻したのはこの箇所だけだった。
奇麗な滝が次から次へと現れる。
それらはすべてホールドがしっかりしていたので、初心者の私がトップで登っても難
なく越えられた。
途中で夫婦連れのパーティーを追い越した。なんと、手にはストックを持っている。
右から栂ノ沢が流入している所で、5人パーティーが休憩していた。我々もそこで一
息いれた。
それからも美しい滝が連続して現れた。全てザイル無しで越えていった。
休憩地点から先に歩き始めたパーティーもすぐに抜き去った。
両側が切り立た所の滝の連続で、寺尾さんは左岸を高巻にかかるが、私は直登出来そ
うだったので、直登した。
ところが、高巻コースからは沢に下りられる場所はなく、その後いくつか滝を登った
が、やっぱり降りられそうな場所はなかった。
「おーい」と呼ぶと答えたので高巻コースにいるようだったが、どうするのだろう。
ただ、寺尾さんの事だ、何処からか降りてくるだろうと待っていたら、滝を直登して
やってきた。
高巻コースは沢に下りられる場所が無かったので、戻って登ってきたようだった。
いくつか滝を超すと、数百メートル続く大ナメが始まった。
足場は悪くなく、軽快に登っていった。ナメの終了近くで、この雰囲気を楽しもうと
休憩を入れた。空を見上げると、雲が出てきていた。
奥の二股には、右の沢に「この先入るな」という看板が設置してあった。
自然保護が目的だろう。
そこには3人のパーティーが休んでいた。
我々は左の沢沿いに踏み跡があったので、それを利用して歩き始めたが、かえって歩
きにくかった。途中から沢に降りて、水量の減った沢をじゃぶじゃぶと歩いていっ
た。
3人パーティーが休んでいる所が有った。どうやらそこが、避難小屋へ上がる道の入
口のようだった。うっかりしていると通り過ぎるかもしれない。
よく見ると、周囲はよく踏まれていて、登山道の水場の雰囲気になっている。
そこで、水筒に水を入れて、避難小屋に向った。
予想より早く登る事が出来た。
私のような今年初めて沢登をした者でも、3時間20分で登る事が出来た。
避難小屋の前で昼食を摂り、私だけ巻機山本峰まで往復してきた。
周囲の山はガスがかかっていて、展望はいま一つだった。
山頂では腰も下ろさずに帰ってきた。
下山は井戸尾根である。
五合目の展望台からは米子沢が見渡せる。いくつも続く滝を見て、改めて「あそこを
登ったんだなあ」と感慨深い思いになった。
そこからは登山口までは一気に下った。
今回は、3回目の沢登なので、歩き方も感覚をつかめるようになってきた。
沢を登る事によって、巻機山の素晴らしさを再確認する事が出来た。

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