米子沢(巻機山)

2001年10月22日、ふうた氏、吉田

コースタイム
7:25桜坂駐車場発−8:05ナメ沢出合−8:43栂ノ沢出合−9:12ゴル
ジュ入口−10:30奥の二股−(ばかな藪こぎ)−11:05避難小屋着(巻機山
本峰往復)12:35発−13:35五合目−14:05桜坂駐車場着=五十沢温泉
=19:00新潟市着

9月に米子沢を遡行したとき、変化に富んだ渓とその美しさに魅了され、紅葉の時期
に再訪したいと思っていた。
そこで、初夏にこの沢を残雪の為撤退した風太氏を誘い、二人で遡行する事にした。

前日、入広瀬村できのこ採りをした後、登山口の桜坂に入り、そこで一夜を明かし
た。
巻機山も百名山のの為か、平日にもかかわらず多くの車が入ってきた。
7時頃、相棒の風太氏到着。装備を整えて歩き出した。
米子橋を戻り、左に砂防ダム建設用の林道が伸びている。この林道を使って最後の砂
防ダムへ向った。
米子沢には多数の砂防ダムが有り、まだ上流に建設中である。いったいこれだけのダ
ムが必要なのだろうか。疑問がわいた。
最後の砂防ダムは、中心部を通り抜ける事が出来る。
沢には全く水が流れていない。伏流水になっているのだろう。ただ、先月来た時は
ちゃんと水が流れていたのだが。
しばらくゴーロ帯を進む。周辺の木々は見事に紅葉している。行く手にはナメ沢のか
かるニセ巻機が望めた。空は青空、絶好のロケーションだ。
ゴーロ帯の後半になるとようやく水が流れ始めた。沢登は沢の音を聞きながらでない
と気分が出ない。しかし、終始前回来た時より、水量は少な目だった。
小さな滝を越すと左からナメ沢が合流する。合流点はナメ状になっていた。
その先の滝は高巻した。しっかりと踏み跡がある巻道だが、風太氏は直登出来ないか
としばらく滝を眺めていたが、「巻こうぜ」と上から声をかけ、巻道に誘い込んだ。
沢登のベテランなら、直登出来そうな滝である。
高巻を終え、沢に降り立つと、次から次へと美しい滝が現れる。その度に写真を撮っ
た。滝はすべてノーザイルで直登した。
振り返ると苗場山が谷間から見える。沢の両側の山肌は見事に紅葉していた。
最大のスダレ状滝の所は左から支沢が流入していた。ここも難なく登る。
そして、ゴルジュにさしかかる。風太氏は初夏に来たときに、ここに危険なスノーブ
リッジがあり、高巻く事もくぐる事も出来ずに、撤退したのだった。ここには左岸に
高巻道のような踏み跡が伸びているが、これは高巻には使えないのは先月来たとき、
同行者のT氏が通って知っている。
ゴルジュの中を進んで行った。
ゴルジュの中の滝を右岸から直登しようとしたとき、水でズボンを濡らした。
おもわず「はっけー(冷たい)」と声を上げ引き返した。とても冷たくて登れたもん
じゃない。秋の沢登は足首くらいまでしか濡らせない。
右岸から登れば濡れずに登れた。
そして、いよいよ大ナメの登りだ。周辺は既に草原地帯に入っている。
振り返ると谷川連峰の景色がすばらしい。
300mも続く大ナメ、すばらしい。
大ナメが終わり、小さな滝やナメを越すと水量が減り、源流部に来た事を知る。
奥の二股を過ぎると更に流れは細くなる。
左側に小さい涸れ沢と出合ったとき、行き過ぎたと思ってしまった。
前回来たとき、避難小屋までの道の入口がわかりにくかった事を憶えていた為、引き
返しながら入口を探した。
分からなかったので、適当な所から登って見た。手がかりの少ない草付きの登りは
少々恐い。
登ってすぐ、まだ避難小屋の所まで達していない事に気づいた。
仕方なく、トラバースしながら進む。やがて、避難小屋へ続く道が前方に見えた。何
の事はない、行き過ぎていなかったのだ。行き過ぎたと思い込んだ地点から20歩も
歩けば、避難小屋の入口だったのだ。
笹薮に突っ込んでトラバースを続けたが密薮でなかなか進めない。結局沢に下って出
直す事にした。笹の上に尻をつきながら滑って沢に下りた。余計な藪こぎをしてし
まった。20分はロスしただろう。
避難小屋の水場となっているところが米子沢の遡行終了点だ。当然小屋まではしっか
りした道が有る。
小屋に入って二人で無事遡行を祝して乾杯した。
その後、空荷で巻機山の山頂を往復して、井戸尾根を下山した。
山頂は風が冷たく、写真を撮ったらすぐに下山を開始した。
今年の沢登はこれで打ち止め、来年も夏は沢登を楽しもう。

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