粟ケ岳

2001年12月9日、単独

コースタイム
5:00新潟市発=6:10加茂水源池登山口着6:45発-7:22 3合目着7:3 4発-8:00鳥越通過-9:00砥沢峰(粟ケ岳ヒュッテ)着9:08発-10:10北峰 通過-11:03山頂着11:11発-12:05砥沢峰着13:05発-14:15加茂水 源池登山口着=七谷コミュニティーセンター=16:00新潟市着

粟ケ岳は越後平野を挟んで弥彦山と対峙し、川内山塊の最高峰として越後平野を見下 ろしている。
私の好きな川内山塊を見渡せることから、今までも何度か足を運んだ山である。
11月下旬頃から、新潟県地方は連日雨模様の日が続き、平野部でも雪がちらつくよ うになって来た。 越後の山々も裾野の方まで白くなってきていた。
そろそろ雪山の時期が到来と思い、まず手始めに粟ケ岳に登ることにした。

登山口の加茂水源池第二貯水池に着いた時はまだあたりは真っ暗だった。 明るくなるまで車中で時間をつぶした。 辺りは小雪がちらついていたが、それも夜が明ける頃には雨に変わっていた。
明るくなってから歩き出した。 水源池の堰堤を渡り、尾根を登り始めると、雨は再び雪に変わった。 どうやらこの辺りが雨と雪の境目のようだった。
登山道上にはうっすらと雪が積もっていた。 標高が上がるにしたがって、雪の量は増えていった。
3合目で宮寄上に伸びる尾根に出る。 ベンチに積もっている雪を見ると、積雪は10cm位だろう。 積もっている雪は全て新雪だ、昨夜から降った雪だろう。
そこでふと、ザックに付けてあるわかんを見た。なんと、ベルトが付いていなかっ た。出かける時には確認していなかった。久しぶりに使う道具は確認が必要と後悔す るが仕方が無い。いつも、ザックの中にビニール紐を入れてあるので、それで縛るこ とにした。
しかし、長時間は耐えられないだろう。出来るだけ壷足でがんばるしかな いと思った。
5合目の標識はかつて鳥越と呼ばれているベンチのある所にあったが、そこから更に 行ったところに移されていた。 その辺りで積雪は20cmくらいだ。
6合目手前の鎖場は、岩に氷が付いていて足場が悪くなっていたが、靴で蹴り込むと 氷が崩れ岩が出てくる。慎重に通過した。この日は重登山靴で来ていたので役に立っ た。
7合目の砥沢峰には立派な避難小屋がある。いつしか雪はやんで振り返ると越後平野 を挟んで白く冠雪した弥彦山が見えていた。 ベンチの積雪を見ると40cmくらいだろう。 足首までもぐるが、さらさら雪なので足にまとわり付かないので歩きやすい。
砥沢峰を過ぎると新雪の下に少し硬い雪の層があるのが足の感触で分かった。この分 は昨夜以前から積もっている分だろう。 上り坂では膝近くまで潜るが、壷足で歩き続けた。
この時、北峰まで行けば、雪面はクラストしているか、風で雪が飛ばされているかで そうもぐらないだろうと考えていた。
しかし、北峰に出てみると、常に膝までもぐる状態になっていた。ついにわかんを装 着することにした。 ビニール紐で足に縛り付けて、わかんを装着した。装着するのに少々時間がかかっ た。
ガスの中に入っていて視界はきかなかったが、風は微風だった。
北峰から山頂まで時間がかかってしまった。単独ゆえラッセルの交代要員がいない。
山頂は風で飛ばされているためか、積雪は大してなかった。 周囲の木はこの時期にしては見事に樹氷が発達していた。連日の雪のためだろう。 ツェルトを張ろうとしたが、ちょうどいい木がないので、7合目の小屋まで戻ること にして、下山を開始した。
中峰付近で一人の登山者とすれ違った。ラッセルに対する感謝の言葉を聞いた。これ が山のマナーである。
雪山の下山は早いが、自分の歩幅で歩けるほど、まだ積雪はない。 7合目の砥沢峰の粟ケ岳ヒュッテに入り、昼食とした。冬場の小屋の存在はありがた い。
入ると3人の登山者が休んでいた。小屋の温度計は2゜Cを指していた。
下山は近道の大俣登山道を降りた。 トレースは全くないが、適度な積雪で自分の歩幅で歩け快適に下山した。
しかし、それも最初のうちだけで、低くなってくると、雪の下の登山道の形状が分か らず、足をとられて慎重に歩を進める必要があった。
最後に大俣沢を渡渉して林道に上がり、水源池第二貯水池の登山口まで帰ってきた。
帰りにこの辺りに来ると必ず寄る、加茂市七谷コミュニティーセンターの100円の 風呂に入って帰ってきた。
今シーズン初めてのラッセル登山になった。 これからまた雪山シーズンの開幕である。



<粟ケ岳山頂の風景>


<山頂付近の樹氷>


新潟県下越の山の目次へ戻る

ホームへ戻る

inserted by FC2 system