粟ケ岳

2002年2月5日、ふうた、吉田

コースタイム
5:30 新潟市発=6:30宮寄上着6:45発-7:10第二水源池登山口通過- 7:40 三合目着7:50発-9:00砥沢峰(粟ケ岳ヒュッテ)着9:20発-1 0:20山頂着10:25発-11:05 砥沢峰着12:10発-13:20第二水 源池通過-13:45宮寄上着=ごまどう湯っ多里館=16:20新潟市着

1週間ほど前に山仲間のふうたさんから粟ケ岳に登ろうと誘いを受けた。 冬の粟ケ岳は12月や3月には登ったことがあるが。厳冬期の2月には登ったことは ない。ラッセルになれば途中撤退になり、せいぜい行っても砥沢峰のヒュッテまでだ と思っていた。
しかし、週間天気予報を見るうち、数日間晴れマークが続いている。晴れて雪が締ま ればもぐらない。ひょっとしたら山頂まで行けるのではないかと思うようになってき た。

新潟市内でふうたさんと合流し、登山口の加茂の水源池を目指す。ただし、除雪は手 前の宮寄上の集落までということは、昨年3月に登っているので分かる。
加茂市街に入る頃には夜が明けて、粟ケ岳の勇姿が姿を現した。 木々に積もった雪はすっかり落ち、雪崩の跡もある。まるで春の山のように見えた。
空は薄曇、コンディションはよさそうだ。
除雪終了地点に車を置いた。その先の車道上には足跡が続いていた。おそらくこの前 の週末の登山者のものだろう。
雪は硬く締まりもぐらない。その上トレースがあるのでわかんは装着せずそのまま歩 いた。
今日は長靴での登山だ。 水源池のキャンプ場を過ぎ、第二水源池の堰堤を渡って登山道に入る。トレースがな ければ最短コースの大俣道を登ろうと思っていたが、トレースがあったので中央登山 道を登ることにした。
杉林の急登を抜けると葉が落ちた落葉樹林帯に入る。視界は良好だ。
三合目で稜線に出るが、ベンチはどこにあるか判らなかった。
展望は開けていき、白い山々が見渡せる。
心配していた粟庭手前の岩場は尾根通しに歩くことでき、用意していたザイルは出さ ずに済んだ。 六合目の粟庭は雪庇が出来ていた。
七合目にあたる砥沢峰には小屋があるが、入り口に雪が入り込んでいて扉が開かず、 スコップを持っていない我々は中に入ることが出来なかった。
最近いろいろな場面で スコップを使う。雪山に入るには用意していたほうが良いと思った。
トレースはここまで、昼食前に山頂を往復してここで昼食を食べようというふうたさ んの意見を入れて、余分な荷物をデポし、わかんを付けて歩きだした。
トレースはないものの、うっすらと積もった新雪の下に硬い雪があり、全くといって 良いほどもぐらない。
高度を上げて行くにつれ雪面もクラストしているところが多く なり、もぐらなくなった。
8合目のやや上より、北峰を巻いて中峰との鞍部に出た。長靴でのトラバースはやり にくく、私は鞍部の手前で直登した。
プラブーツのふうたさんは理想的なコース取り で鞍部にでた。 そこからは川内山塊中核の山々が目の前に広がった。 ふうたさんと絶景を堪能しながら歩を進める。
中峰を越し、最後のひと登りで山頂 だ。
山頂からは360度の大展望が広がった。気温が高いためか霞がかかっていたが、矢 筈岳、青里岳、五剣谷岳といった川内山塊中核の山々。更に御神楽岳、鍋倉山、日本 平山、菅名山塊、白山。目を転ずれば、白く輝く守門岳、浅草岳。振り返ると越後平 野に弥彦山。素晴らしい展望だ。
山頂の標柱は大きなえびの尻尾が付いていた。 また、風はなく寒さはない。 5分ほどで山頂を後にし、砥沢のヒュッテに向かった。
中峰と北峰の鞍部より西に下りた。ここはグリセードのいいゲレンデだ。 わかんをはずしてやってみたが、スパイク長靴では滑らない。それなら尻セードで降 りようとしたが、雪面の雪がくっついて滑らない。腹ばいになっても滑らず、滑れ降 りるのはあきらめて、再びわかんを装着した。
斜面には小さな点発生雪崩が起きていたが、気にするほどではなかった。 ヒュッテの前で昼食を食べた。外でツェルトに入らなくても寒くない。真冬とは思え ない暖かい日だ。
下山は最短コースの大俣道を降りた。あらかじめ登りの時に目印に旗を立てておいた が、天候は崩れず、心配はなかった。
雪山の下山は早い。すたこらさっさと下っていく。 しかし、下っていくうちに雪が緩みずほずほもぐるようになってきた。おまけに藪も うるさくなり始め、時折木のそばに寄るとすぼっともぐってあがき苦しむ。 後半は快適な下りとは言いがたかった。
大俣沢を渡渉し対岸の林道に上がるが、トレースはなくずほずほもぐる。
第二水源池 の堰堤の所で中央登山道のトレースと合流してやっともぐらなくなった。 そこから車を止めた除雪終了地点まで長く感じた。
車に戻り、私が車に置き忘れた缶ビール350mlを二人で分けて乾杯し、登頂を祝っ た。
帰りにごまどう湯っ多里館で汗を流して帰ってきた。 下界の温度も高く、丸で春を思わせるような陽気だった。

砥沢峰付近より見る粟ケ岳と薄雲の向こうの太陽 粟山頂を望む

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