高知山〜二王子岳
2002年3月20日、単独

コースタイム
5:15新潟市発=6:36南俣発-8:20尾根取り付き着8:25発-9:33  675mピーク着9:40発-10:50高知山着11:40発-12:30 1217 mピーク通過-13:35二王子岳山頂着14:00発-14:25定高山(独標)着 14:30発-14:55一王子通過-15:35二王子神社着15:40発-16: 30南俣着=新発田温泉「あやめの湯」=豊栄=19:40新潟市着

二王子岳は6年前に登山を始めて以来20回以上は登っているいわばホームグランド の山である。 しかし、そのほとんどは二王子神社から登る表の登山道からの登山で、胎内から一度 登ったことはあるが、残雪期に使われる高知山経由のルートはまだ登ったことがな かった。
この数日前に山仲間が高知山に登った。私も誘いを受けたが別の山行と重なっていて 行くことは出来なかった。
そして、天気予報を見てこの日行くことにした。

周回コースを取るために南俣の集落内に車を止めた。
高知川沿いに延びる高知山林道を歩きはじめた。 歩き始めに雨が降り、それがやがてあられに変わった。 歩き始めの林道上にはまったく雪はない。スキーを担いで歩いた。
大きな堰堤を過ぎ、その次の橋のところで除雪は終了していた。 この頃には雨もあられも止んでいた。
その先は切り落とした杉の葉が雪の上に敷かれていた。 スキーをつけて歩き出す。
林道の奥は地形図では破線になっているがその部分も林道は続いていた。
緑橋で右岸に移り、その次の橋で左岸に渡ったところに山の神様があった。その先に 堰堤があり、そこが尾根の取り付き点だ。ピンクのテープが木に付けられていた。
杉林の急な登りが始まる。シール登行でも充分に登れる斜度だ。
杉林を過ぎると潅木帯の尾根に出る。斜度はゆるくなるが木が邪魔でなかなか速度が 上がらない。途中短い距離だが雪がついていない部分もあって、その部分だけ板をは ずしたが、両手に板やストックを持っての藪こぎは大変だった。
小尾根が合わさる標高620m付近からうるさい藪は雪の下になり快適な歩行になっ た。
675mピークは広いピークで、それまで見えていなかった五頭連峰の姿が見えた。 思ったより時間がかかっている。このルートは良く使われるのか要所要所に赤布が付 いていた。
高知山に近づくと木に樹氷が付き始め、勾配が急になってきた。ジグザグに登る。
そして、南西からの尾根が合わさり、高知山に出た。 往路下山のことも考えて、登ってきたところに私のオレンジ布を付けた。
高知山は尾根状の平原なのでどこが高知山だか良く分からない。少し先に進んだ。



<675mピークから見る高知山>

このころかガスが出始めた。ガスがかかれば二王子岳は道に迷いやすい山である。 適当な所でツェルトを張り、もぐりこんだ。少々早いが昼食とし、しばらくたっても ガスが晴れなければ下山することにした。
昼食を食べているうちに日が差してきた。見てみると二王子岳は雲に隠れているもの の、視界が広がってきた。 とりあえず前進することにした。
遠くの山はかすんで見えなかったが、展望の利く稜線だ。 進むうちに二王子岳にかかってた雲も消えた。
広い尾根でアップダウンが多い。 高原状の尾根でピークとピークを結ぶ稜線が不規則につながっていることから、ガス が出れば歩行は困難なルートだと思った。
1217mピークで一旦下る。この下りも小さなピークを乗り越えながら不規則につなが る尾根だ。下る方向をしっかり見極めなければならない。
登り返しの坂はアイスバーンになっていた。スキーアイゼンが欲しい所だったが、私 は持っていない、急でどうしてもシールが利かない所は、板をはずしてキックステッ プで登ったところもあった。
登山道のある尾根に出ると、山頂の小屋が見えてきた。振り返ると高知山の山塊が白 く輝いていた。
山頂までは緩やかな登りだ。
山頂の青春の鐘には大きなエビの尻尾がびっしりと付いていた。飯豊主脈はほとんど 雲に隠れていたが、えぶり差岳だけは雲から出ていた。降りる頃には北股岳も姿を現 した。
風が強く寒いので小屋に入った。小屋の中でスキーのシールをはがし、ワックスを 塗った。
下山は快適だった。登山道のあるルートを下る。アイスバーンの上に少し新雪が積も り、スキーは良く滑る。
8合目のお花畑のあるピークは巨大な雪庇が出来ていて、随分標高が高くなってい た。この部分だけ板をはずして登った。
そこからは快適な下りだ。下るにつれて雪が緩み重くなり始めた。 登山道のある尾根は複雑で、目印のポールを確認しながらの下りになる。 小さな登り返しのピークが多く、勢いをつけて滑り乗り越え行った。
しかし、独標のあたりからはかなり雪が腐り、その上邪魔な木が増え始めて少し滑っ ては止まりしながらゆっくりと降りていった。 独標のポールの積雪の目盛りを見ると、積雪は3m50cmくらいだった。
一王子からの下りはやや急になるが、かえって斜度があった方がターンしやすかっ た。
神子石は完全に雪に埋まっていた。その少し下で夏道が現れ始めたので板をはずして ザックにくくりつけた。
ほとんど雪の上の歩きだったが、所々雪がないので歩いた方が早いだろう。
二王子神社で板を装着。ここから先は快適に林道を下るはずだったが、板をつけて下 れたのはほんのわずかで、ほとんど歩きの下りだった。 板を担いでの林道歩きは長く感じた。
南俣の集落が見えるとほっとした。
思った以上にてこずった山行だった。 でも、二王子岳の別な一面が見れて意義ある山行だった。
山頂の山小屋 青春の鐘にエビの尻尾が沢山付いていた えぶり差岳を見る

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