高陽山

2002年3月31日、T氏、吉田

コースタイム
8:37中ノ沢集落発-11:25山頂着12:30発-13:30中ノ沢集落着

高陽山は飯豊連峰から派生している新潟福島県境稜線の上にあり、前から気になって いた山だった。
そこへ、この前週に浅草岳、守門岳に会の山行で行ったときに同行した会のO先輩か ら、山スキーで行ったと聞いて、私も山スキーで行ってみることにした。
会の先輩T氏を誘ったら、同行してくれることになった。
安田インターの駐車場で豊栄から来るT氏と合流し、49号を会津に向かって走る。 県境を越えてすぐ、左折し飯豊の弥平四郎登山口へ向かう道を走った。
新町集落から 左折し登山口の中ノ沢に向かうのだが、入口が良く分からず通り過ぎてしまい、新町 に戻って適当な道を入ったら橋があり、間違いないとそのまま進んだ。
中ノ沢集落から沢沿いの林道を入ったところが登山口なのだが、集落の中でどこがそ の道か分からず、2度3度迷ってその林道の入口にようやくたどり着いた。
集落内は日陰以外は完全に雪が消えており、少雪とはいえ思った以上の雪の少なさに 驚いてしまった。 山スキーをしに来たのに、通常の登山になるかとも考えてしまった。
集落内からスキーの板を担いで歩き出す。所々林道を雪が覆っているが、スキーを付 けて歩ける状況ではない。
やがて砂防ダムが見えた。その手前で林道が二股に分かれておりそこに高陽山の登山 口を案内する地図が書かれた看板があった。 当初は664mピークを回り込むように登って尾根に出て、以後は尾根上を進む予定 だったが、ここまで雪が少なくては、夏道を利用できるだけ利用したほうが良いと思 い、看板の地図どおりに砂防ダムの左の道を登っていった。
砂防ダムを越えると雪の量も増え、ザクザクの雪でもぐることからスキーを装着して 歩き出した。 二股になった沢の左側の沢沿いを進む、夏道の看板が所々あった。
杉林の中を進んでいくと、簡易水道の設備があった。 出来るだけ雪の付いているところを歩くため沢沿いを進んだ。夏道はどこについてい るのかはもう分からなくなった。
標高500m付近まで来ると広い伐採地に出た。まるでスキー場のようなところだ。二 股になった沢の右側の沢を進んでいく。
この辺りで県境稜線が見えはじめ、どうやら県境稜線も稜線上は雪が少ないように見 えたので、できるだけ右寄りに進み、沢沿いを進むことにした。
沢の詰めの部分にやってきた。周りを囲む尾根は見るからに雪が少ない。 それでも、一番雪が多そうな斜面を登っていったが、だんだん藪がうるさくなり始 め、ついに板をはずして担いで登った。
板をはずして歩いたのは10m位だっただろう。キックテップで充分登れた。 そして、再び板を付けようと下ろした時、なんとヒールを固定する金具がはずれてい た。そして、周囲を見ても見当たらない。あわてて板をはずしたところまで探しなが ら歩いた。二人できょろきょろしながら探したが見当たらず、また元の場所に戻って きたら、荷物を下ろしたすぐ脇の木の根元に開いている雪の穴の中に落ちていた。
ビニール紐で固定して歩きはじめた。どうやら普通に歩けるようだ。でも、長時間は もたないだろう。
尾根に上がるとぶなの原生林に入っていった。ぶなもそこそこ大きく、気持ちがいい 雪の稜線歩きだ。
やがて山頂に着いた。県境稜線の方に赤布が続いて付いていた。 山頂は広いピークでぶなの木がまばらに生えていた。
展望は春霞がかかっている上に、木が邪魔して見えない。夏場は全く展望が利かない だろう。 木が3本寄って生えているところにツェルトで風除けを作り、外でお昼にした。
下山はほぼ往路を戻った。 腐れ雪で重たかったが、斜度がちょうどよく快適に滑れた。損傷した金具もヒールを 固定して滑る分には影響は無い様だ。
登るときに板をはずした斜面は同様にはずして下った。
簡易水道の施設のところまで戻った時、若い男女二人の登山者に会った。ここまでは 誰にも会わなかった。 彼らの装備はスノーシューに頭にヘルメットをかぶっている。スノーシューは分かる がヘルメットは何を意味するのだろう。
「この道沿いに登っていけばいいんですか?」 と聞かれて「道はすぐ消えますから適当に登ってください」と答えた。
我々のスキーのトレースをたどったとしても、気温が高くすぐに消えることが想像で きる。雪山に道沿いに登るという発想自体がおかしい。ま、山は上へ上へと行けば山 頂に着くさ。なだらかな山だから危険な場所もない。天気もいい。
砂防ダムの下でスキーをはずして歩いてもどった。
雪の解けたところからはふきのとうが顔を出していた。


山頂付近のぶな林 壊れたビンディング、紐で縛って歩き続けた


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