滝沢峰

胎内尾根

2002年5月26日、単独

コースタイム
3:35新潟市発=5:10胎内ヒュッテ前着5:20発-6:00見晴し台-7:17池平峰着7:25発-8:22郷倉峰着8:30発-9:00滝沢峰着9:22発-9:53郷倉峰着10:32発-11:25池平峰着11:33発-12:35見晴台着12:40発-13:15胎内ヒュッテ前着=胎内グランドホテル=16:30新潟市着


飯豊連峰にはかつて登山道があったが整備されず廃道になっている登山道がいくつかある。胎内尾根から門内岳に至る道もその一つである。しかし、3年前このルート上の滝沢峰に登ったときそこで偶然道刈りをしている人に会った。彼の話では一の峰手前の小桜の池の少し先まで道を刈ったと言っていた。二つ峰から門内までは笹薮の中に踏み跡があることは情報として得ていたので、いつか日帰りで胎内尾根を登ってみたいと思っていた。
胎内尾根を登るに日が長くて残雪から水を得られる入梅前が敵期である。
この日の前日奥胎内へ至る県道が開いた、敵期到来とばかりに行くことにした。しかし、GW明けより自営業を初め、これまで土日無く雑務に追われかなり疲れている。目標を門内岳でなく、二ツ峰にして出かけることにした。

早朝自宅を出発。疲れがたまっていて体が重い。
登山口の胎内ヒュッテ前は沢山の車が止まっていた。登山者もいるだろうが、毎年この時期開催される探鳥会の人々が多いようだった。
胎内ヒュッテで登山届けを出し、胎内尾根へ行く旨管理人に告げた。そしたら
「胎内尾根は整備されていないから、おら、行けって言えねんだ。」と、ひどいなまりで言われた。
私は「それくらい知っている。前にも通った事あるから道の状況は良く分かる。」と言って認めてもらった。
登山道の入口に新しい看板が立っていた。
「胎内ヒュッテ〜二ツ峰の登山道は整備されていません、通行はご遠慮ください。」と書かれてあった。
昨年あたりこのルートを通る人が増えたのか?かまわず進んだ。
頼母木川にかかるつり橋を渡ると先ほどと同じ看板があった。ここもかまわず進んだ。
ブナ林の中の気持ちのいい登りが始まった。そして、やがて尾根が痩せてキタゴヨウの生えているやや痩せた尾根になってきた。進行左手には足の松尾根に向かう村道が見えている。
道は登山道と変わらないしっかりした道だ。急なところはロープも張ってある。
見晴台という看板のある小ピークを過ぎると一旦下る。下ったところの鞍部が頼母木越だ。看板の辺りから胎内川方向に踏み跡が伸びている。覗いてみると鉈目もある。山菜取りの連中が開いた道か?ひょっとしたら工事中の胎内川の林道のトンネルの出口付近から取り付くルートがあるのだろうか。
キタゴヨウやブナの生えた尾根の登りになった。まだこの時点では疲れがたまっている割には体調は良かった。左手に見える大樽山の高さがだんだん低くなっていく。
突然、藪の中でがさがさと音がした。熊か?と思い覗いてみると人間が上がってきた。聞くと山菜取りのようである。変なところから顔を出すからびっくりするではないか・・・
池平峰の三角点に腰を下ろした。アゴク峰から鉾立峰に至る稜線が見える。昨年は猛烈な藪こぎであそこを歩いたのだ。
池平峰から少し行くと二重稜線になっていて、小さな池がある。これが名前の由来か?ちょっと山名の由来にしては小さい池だ。残雪が現れ始めた。
大鍋の鞍部はかつて泊り場としてよく使われていたらしい。ブナの木に水場を示す切付けがあるが、10分と書かれている。しっかりした道が水場のほうに伸びていた。
ブナ林の登りを登ると郷倉峰に出る。ここからの展望は素晴らしい。えぶり差岳から鉾立峰、地神山から門内岳付近まで見渡せる。そして、二王子から赤津山の稜線も迫力がある。
目指す二ツ峰は一の峰が二の峰を覆い隠している。その手前に滝沢峰も堂々としている。
ロープの張ってある急な斜面を下り雪原に出た。その右手に大きな岩があるが、カモシカ岩はこの岩だろうか。
岩場のトラバースやアップダウンの後軽い登りで滝沢峰に出た。
ザックをおろさずに通過するつもりでいたが、既に腿が張ってきている。ばては無いが二ツ峰まで往復するには足の負担が重いようだ。時間もあるし天気も良かったが、単独の気楽さで引き返すことにした。二ッ峰はこの前のGWに赤津山から登っている。無理に行くこともないだろう。
藪に囲まれて360度の展望とは行かないが、間近に迫る飯豊連峰の迫力は素晴らしい。ゆっくり休んで引き返した。
郷倉峰手前の雪原から流れ出る水を汲み、郷倉峰で昼食とした。初夏の日差しが気持ちい。登りの時に見えていなかった北股岳もガスの中から姿を現した。
下りはゆっくり下った。軽登山靴が合わないのか足の小指が当たって痛かった。昨年買ってもう何回も履いているのだが、どうしたことだろう。その為にブレーキをかけながらの下りになったので、最後は膝が震えだしてしまった。
池の平峰を登り返し、見晴台を登り返し、下りでもアップダウンがきつい。
最後は胎内川と頼母木川の流れの音が近づいてきて、吊橋に至った。
吊橋を登り帰して立派な村道に出ると、散歩をしている人が大勢いた。
入梅前、登山にはいい季節だが、早く仕事に体を慣らして、登山のときに体調不良にならないようにしたいものだ。

滝沢峰から見た飯豊連峰、北股岳や大日岳は雲に隠れていた
右の間近に見えるのは二ツ峰


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