俎倉山

市民登山の下見

2002年9月21日、単独

コースタイム
5:30新潟市自宅発=6:50登山口発-7:35お京平-8:10山頂着8:32発-9:15お京平-9:45登山口着=11:30新潟市自宅着

 俎倉山は飯豊山塊の入口に位置し、手軽に登れる山として古くから親しまれている。
 私の所属する豊栄山岳会は豊栄市体育協会に所属し、毎年春と秋に体育協会主催で開催される市民登山の協力をしている。
 この秋の市民登山は俎倉山で開催されることになっており、私が総括リーダーとして任命されていた。
 市民登山は事前に下見登山を行わなくてはならない。本来は別の日に下見の実施をしようと計画していたが、どうせ誰も参加しないだろうと思い、この日配達もないことから単独で下見をすることにした。

 早朝自宅を出発すると飯豊連峰より真っ赤な朝日が昇っていった。
 登山口は東赤谷の奥にある。まだ一台も車は止まっていなかった。
 林道のゲート脇を登り、カーブのところより登山道が始まる。最初は杉林の中の道だ。以前はなかったと思うが、沢の堰堤に向かう道との分岐には良く目立つ看板が立てられていた。これなら市民登山当日も迷わないだろう。
 やがて琴沢の流れが近づき渡渉地点に着いた。ここは山慣れしている人なら問題ないと思うが、中高年主体の市民登山の時はどうなるか心配しているところだ。ところが滑りやすい岩にはU字型のクサビが打ってあり、足場になっていた。そのうえロープがしっかりと張られており安心できそうだ。当日山岳会の会員を全員が渡渉するまでその場に配置しておけば大丈夫だろう。渡渉後のへつり道もクサビで足場が作られていて安心して通過できそうだ。一箇所、クサビもロープも張られていない箇所があるが、そこは当日岩にハーケンを打ってロープを張ればいいと思った。しかし、50人の団体がこの地点を通過するには時間がかかりそうだ。
 その先の小沢を渡ると小さい急登のあと気持ちのいい樹林帯の道になった。何箇所か沢を横切り、緩い坂を登ると遭難碑のあるお京平に着いた。
 今回の下見の目的の一つに、当日簡単な山岳講座を開催する予定でその場所をどこにするかということもあった。お京平か山頂かと考えていたが、お京平で藪の中まで人を入れれば50人が集まれるが、自然保護を前提とするならそれはよくないだろう。お京平は妥当な場所で無いと思った。
 お京平を過ぎると道は急になり始める。小尾根を越し、小沢を渡った。このあたりもU字のクサビが打ち付けてあり、足場はよくなっている。
 急な一本調子の坂を登ると山頂だ。
 山頂は広く刈り払われているが50人が腰を下ろすには狭そうだ。ここから一投足の天狗の庭と分散して昼食を摂らねばならないだろう。また講座を開くにはやはり狭い。山頂からは飯豊連峰や東蒲原の山々が見渡せた。
 天狗の庭に行って見た。途中岩場があり、一般市民は怖い人もいるかもしれない。天狗の庭は山頂より狭く、展望はいいが団体で押しかけられる場所ではない。当然講座を開くことは出来ない山岳講座は登山前に登山口で行うしかないと思った。登山口で山岳講座を開催している間に、山岳会のメンバーが数人先に渡渉地点へ行き、ロープを張るなどの安全確保が出来る、そういうことにしようと思った。
 下山も足場の悪いところを確認しながら降りた。数人の登山者とすれ違った。
 琴沢上のへつり道のロープの張られていない岩場を見ているときちょうど3人の登山者がやってきた。やはり岩に手をつきながら不安そうな足取りで通過し、ロープを張ってほしいと言っていた。やはりこの場所はロープを張った方がいいだろう。しかし、適当な木が無いため、張るならハーケンを打たねばならない。市民登山当日だけ有効のハーケンを打って、ロープを張ることにしよう。
 それにしてもさわやかな秋の一日、半日の行程で深山の雰囲気を味わえる俎倉山はいい山だと思った。
 

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