守門岳(大岳)

2003年4月6日、とんとんさんの主催のツアー21名

コースタイム
二分集落奥除雪終了地点(この年は特別に西川にかかる橋まで除雪されていた)発8:10-10:05保久礼-12:00大岳着12:20発-12:45キビタキ着(昼食)13:30発-13:45保久礼-15:25除雪終了地点着

 とんとんさんは毎年この時期になると「お花見ツアー」と称して初日は弥彦山の雪割草などの花々を楽しむ登山をし、2日目は残雪の山に登る計画を立てている。
 私は初日の土曜日は仕事で動けないため、2日目の残雪登山に参加することにした。今年は雪庇を見るために守門の大岳に行く事になっていた。

 二分集落奥の除雪終了地点に着き大白川の大雲沢ヒュッテに泊っているメンバーの到着を待った。例年だと、二分集落の奥の橋から400m奥の水道施設のところまでしか除雪されていないが、今年は工事の関係で更に奥の西川にかかる橋まで除雪されていた。到着したときには既に多くの車が停まっていた。
 間もなく一行が到着し、遅刻してくるメンバーを待って歩き始めた。

 大多数は徒歩のメンバーだったが、私を含め数人は山スキーでの登山だ。
 林道沿いに登って大平の集落跡を過ぎ、雪で埋まった沢沿いに登って行った。長峰手前で尾根に出た。天気は曇りだが時折日が差す。目指す大岳は雲の中だが、登るにつれて晴れないかと期待は高まった。
 緩やかな道を登ってやや下ったところが保久礼(ほっきゅうれい)の小屋だ。多くの登山者が休んでいた。この日はたまたま栃尾市主催の雪庇ツアーも開催されていた。その他に多数の登山者だ。多くはスキーで登っている。流行らないスキー場よりはこちらの方が沢山のスキーヤーがいるのではないか。
 保久礼からは本格的な登りだ。でも、山スキーで登れる斜度なので、もぐらない山スキーでの登りは徒歩より楽かもしれない。
 周囲は見事なブナ林だ。キビタキの小屋は屋根の先が少し顔を出していた。
 痩せ尾根を過ぎ、尾根幅が広がる辺りから念のために持ってきた赤布を付けた。そして、だんだんとガスの中に入っていく。
 森林限界を超えると益々ガスは濃くなる、それでも、振り返ると時折下界が見えた。
 しかし、そこから先は完全にガスの中、視界は10m程度だろう。
 雪質も変わり、アイスバーンの上にわずかに新雪が積もっているだけになっていた。それでも徒歩隊はアイゼンを付けるところまで行かないようだ。どうやら表面がクラストしている程度らしい。
 不動平付近は枝尾根もあることから、標識旗を立てた。しかし、旗は5本しかないので、これだけしかっりした壷足のトレースがあれば迷うことは無いと、その先は旗を立てなかった。視界は完全に5m程度にまで落ちている。これで雪が降ったらホワイトアウトだなと思った。
 ガスの中から集団が浮かび上がり、山頂に着いたことを知った。
 楽しみにしていた大雪庇はガスの中で見ることは出来ない。記念写真を撮って早々に下さんに取り掛かることになった。
 徒歩隊は先に出発した。私はスキーの準備に時間がかかる。登山靴スキーのため、靴紐をきつく縛りなおさねばならないのだ。
 私の準備が出来たところで出発。
 雪面が壷足の跡でぼこぼこになっている。トレースの無いところを滑っていたら、いきなり落ちてしまった。2m程度の小雪庇が出来ていたのだ。
 大した高さではないので、攀じ登ろうとスキーをはずした。しかし、雪庇の近くは弱層になっていて股下までもぐる。メンバーに落ちたことを告げ、待っていてもらい雪庇沿いに歩いた。股下までもぐる状態での歩行はきつかった。足が攣りそうになったところで、誰かが私と同じように落ちたらしく、トレースがあったので、そこから登った。足の筋肉はパンパンに張っていた。
 それから少しで視界が開けた。パンパンに張った足でのスキーも辛いものがある。ブナ林の中で休んでいる一行を見つけたとき、ほっとした。しかし、そのあたりは雪が重くてターンしづらい雪だった。
 休んだ場所はギビタキ小屋の下方だった。きれいなブナ林が周囲を囲んでいた。
 昼食後は快適にスキー滑走を楽しんだ。メンバーの一人の山法師さんのスキーの腕前は相当なものだった。私は何とかバランスを維持しながらの登山靴スキーだ。
 林道の除雪終了地点に戻って一旦解散となり、希望者は守門温泉青雲荘で体を温めて解散となった。

 

ブナ林の中を登る 森林限界から上は、濃いガスの中

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