白根山(下田村)

2003年4月13日、伊藤さん、吉田

コースタイム
6:00親沢林道入口発-7:00稜線に上がる-8:15白根山着8:20発-8:30 810mピークとの鞍部(方向を見失う)10:40撤退-11:00白根山着11:10発-12:00稜線を離れる-12:40林道入口着

 白根山から粟ケ岳に行く予定だった。ところが濃いガスで白根山より先のところで方向を見失い、撤退してきた。

 昨年の会山行の矢筈岳の山行以来となる伊藤さんと下田村の「いい湯らてい」で合流し、私の車を下山予定の粟ケ岳登山口に置き、伊藤さんの車で親沢の林道入口に向かった。
 1月に来て以来の白根山になる。道路の雪はすっかり消え周囲の山肌にも雪は少ない。すっかり春のシーズンになっている。
 林道を歩き始め、伐採林のはずれに左斜め前方に向かっている尾根に取り付くが、夏道はその手前の沢の手前より入り、沢を渡渉して尾根に上がるようになっている。しっかりした登山道がある。
 すっかり土の道となった登山道を行く、伊藤さんは軽快に飛ばす。体が温まりきらない私はやや遅れ気味だ。
 やがて濃いガスの中に入り、稜線に出ても粟ケ岳の姿は見えない。視界は10mくらいか。
 でも、何度も通っている道なので勝手が分かる。途中からほぼ雪道となった。
 下り始めて白根山を通り過ぎたことが分かった。すぐに引き返し、山頂でコンパスを合わせる。不安そうな伊藤さんに絶対の自信の顔を見せて進んだ。
 コンパスを見ながら進むと右に窪地のある鞍部に着いた。まっすぐ先は雪の崖になっており、右の窪地に降りて稜線に乗って前進した。
 しかし、尾根に登りながらコンパスを見ると北東に進まなければならないはずが、南東に進んでいる。一瞬目を疑ったが、確実な所まで戻った。進行方向にコンパスは合っている。何故登るとコンパスの向きが逆になるのか分からず。
 伊藤さんに「おめさんにコンパスが反応したんだ」と人のせいにした。そしたら、「んだんだ、俺携帯持っているからコンパスが反応したんだな」と二人で勝手に理解し、再びコンパスを合わせて前進した。
 コンパスが伊藤さんに反応しないように離れて歩いたがやはり南東を向く。ということは白根山に戻っていることになる。とにかく、このガスの中では現在地すら分からない。ツェルトを張ってもぐりこみ、10時までに天候が回復しなければ戻ることにした。
 予定の10時を過ぎてもガスは濃くかかったままだ。撤退を決意し、10時40分、自らのトレースを頼りに戻り始めた。
 白根山に登り返して間もなく、視界が開け始めた。稜線を見て唖然とした。我々は鞍部で登り返したのは白根山から伸びる一本右手の尾根であり、稜線は雪の崖の先に延びていたのである。我々が登ろうとした尾根の先端をかすめて進めばなんて事は無かったのだ。
 しかし、完全にリングワンデリングに陥っていた。。人間の方向感覚などあてに出来ない。
 白根山に着く頃はすっかり稜線が見えるまでになったが、この時間では前進する気はない。往路を戻ることにした。
 稜線を戻りながら、周囲の山々も姿を現し始めた。天気がよければ簡単なコースである。おまけに今は残雪の具合もいい。残念だが仕方が無い。

 自分が道迷いで撤退するとは思ってもいなかったので、残念で仕方が無い。またの機会に絶対粟ケ岳まで行くと心に誓った。

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