御前ケ遊窟

2003年6月1日、吉田、寺尾、中澤

コースタイム
7:50登山口発-途中まで鍬沢の沢床を歩き、途中から登山道に上がる-9:15シジミ沢出合着9:27発-10:30御前ケ遊窟着12:45発-14:23登山口着

 御前ケ遊窟は一般登山道のある山であるが、シジミ沢ルートを取る場合、登山道の中でも岩登りの要素が濃く、上級者向きのコースといえよう。
 今回は今年から沢登りを始める中澤女史に、ちょっとした岩登りを経験させるため、この御前ケ遊窟へ案内した。登山靴でも登れるところではあるが、下を流れる鍬沢を歩いて沢登りの感触をつかんでもらおうと、渓流シューズやハーネスなど沢登り装備で臨んだ。

 あいにくの雨となった。御前ケ遊窟へ登るシジミ沢のスラブはもともと水が流れていないし、明るく開けたところなので雨でも問題ないだろうとそのまま行くことにした。(装備や技術を伴わない方は、真似しないでください)
 まずは、鍬沢に下りる。登山道は鍬沢右岸の高台を通っているが、経験のため鍬沢をそのまま遡行した。
 前週にも来ているので明らかに増水しているのが分かる。沢の水も濁っている。ただ、怖くなったら右岸の登山道へ逃げればいいと思い、行ける所まで行くことにした。
 沢の水はまだまだ冷たい。シーズン入りにはまだ早いようだ。雨具を上だけ付けて歩く。4mほどの滝があったが、左から難なく越した。沢登り初体験の中澤さんもしっかり付いてきている。ズボンは早くもびしょびしょだ。
 ソーケエ新道が横切るところを過ぎ、きれいな滝のかかるタツミ沢出合を過ぎると、ゴルジュになっていた。雨で増水しているのでそのまま遡行できず、登山道に上がった。登山道に上がるところは岩で慎重に通過しなければならないが、中澤さんは軽々と行く、もっと慎重に行かないと行けないところだが、彼女は度胸が据わっているのだろうか。女性によくある恐怖心がどうやらないらしい。
 「シジミ沢まであと45分」の看板のあたりで登山道に出た。シジミ沢出合までは快適な登山道だ。
 シジミ沢出合手前で鍬沢の沢床に降り、鍬沢に滝のかかるところがシジミ沢出合の目印だ。
 シジミ沢は水の流れていない貧相な沢なので出合は分かりづらいが、この日は雨のため、いっちょうまえに水が流れていた。
 メンバーに念のためハーネスを装着してもらった。せっかくだから途中で確保の練習をやるつもりでもあった。
 シジミ沢は最初は岩がごつごつした感じの沢を登る。沢床を歩けば足場は豊富だが、初めての中澤さんは濡れないように登っているようだ。途中で流れの中のほうが足場は良いよと伝えた。でも、晴れていれば水など流れていない沢なのである。
 やがてスラブが広がった。晴れていれば見上げると奇岩の乱立が見えるのだが、ガスのため何も見えない。岩は滑りにくいのでフリクションを効かせてぐいぐい登る。今回私がザイルを担いでいるので、少々重かった。
 スラブ上部は右側を登れば時折鎖などもあるし、登山ルートは藪の中に入っている。しかし、岩登りの面白みは欠ける。
 いつの間にか寺尾さんは沢の水線沿いを直登していった。スラブの登攀を考えると、そちらのルートのほうが斜度は緩いが、つかまる藪がない。私と中澤さんは時々つかまる藪のある右の方を登っていった。
 登山道は途中から藪に入るが、それでは登攀の面白みがない。ザイルを持っているので私が先に登って中澤さんが登れないところはザイルを出せば良いなと思い、できるだけスラブの斜面を登っていった。ただ、一ヶ所お助けスリングを出した以外はザイルを出すところも無かった。
 御前ケ遊窟直下で寺尾さんが待っていた。「そんなに厳しく無かったよ」と言っていたが、なるほど寺尾さんのルートの方が斜度は緩いかもしれないが、つかまる藪が無いと怖いものである。ただ、寺尾さんによると所々ボルトが打ってあったそうだ。岩登りに来る人は、スラブの中央を歩くらしいことが分かった。
 御前ケ遊窟まて゛確保することなく登ってきた。途中で確保の練習をしたかったが、雨が降っていたので早く洞窟に入りたい気持ちのほうが強かった。それにしても、初体験の中澤さんも臆することなく登ってきた。大したものである。
 食事を済ませた後、洞窟左の岩場で確保の練習をした。寺尾さんを講師として、途中の木にランニングビレイをとったスタッカートビレイの練習と懸垂下降の練習を行った。
 私自身まだまだ技術は未熟なのでいい勉強になった。
 下山はソーケエ新道を下った。尾根道とはいえ、ここも岩場になれない人は厳しいコースだろう。
 登山道に熊の糞があった。前週も井戸小屋山の奥で熊の糞を見つけている。このあたりは熊に要注意のようだ。
 鍬沢の川原を歩くところに来ると朝より増水しているのが分かった。よくこんな日に登るものである。(私が案内したのだが)
 鍬沢からも一般登山道を登り返して下った。
 鍬沢の渡渉地点で雨具を洗い登山口に戻ってきた。
 話の種にたきがしら湿原に寄ってから、温泉に向かった。

 御前ケ遊窟。岩登りの練習にはいいところかもしれない。

足場の悪いところを登る中澤さん。
もっと流れの中を歩けば楽なのだが・・

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