弥彦山、滝の沢

2003年7月20日、ふうたさん、吉田

コースタイム
9:25入渓-9:35再入渓-10:10〜10:50大滝-12:20登山道-12:30レストラン着13:20発-(茶屋でところてん)-14:20下山

 この日の予定は2転3転した。
 当初は1泊で会の山行で会津丸山岳を予定していた。私は21日に仕事が入っているので、不参加だったが、これがリーダーの都合で中止。その後、ふうたさんより日帰りの沢の計画を持ちかけられ、日帰りならOKと連絡したが、天気予報が悪く、いろいろ候補を挙げるが絞りきれずにいた。結局前日の天気予報を見て五頭の西小倉沢に決定した。
 当日新潟市西地区の我が家を出るときは曇りながらも雨は降っていなかったが、ふうたさんと合流する豊栄に向かう途中から雨が降り始めた。それでも、豊栄で合流して入渓地点の魚止めの滝に行ったが、雨は本降りとなり、協議の結果ここへ来る途中の空の様子から弥彦へ行けば降らないだろうと弥彦へ向かうことになったのだ。

 急遽決まった沢だけに地形図は持っていない。ふうたさんが今月号の岳人を持っていて、そこに滝の沢の遡行図があったので、それをコピーして持っていくことにした。
 弥彦の駐車場に着いた頃には再び雨になっていた。元来水量の少ない沢なので心配なかろうと雨具を着て歩き出す。
 神社の前を過ぎ、道が左に屈折している先の赤い橋から入渓した。民家の脇を通るのでちょっと怪しい感じの入渓だったが、少し歩くと未舗装の車道に出た。怪しい行為と余計な藪こぎをしてしまった。
 車道の終点に堰堤が見えた。左から乗り越え再度入渓。少し行くと右から登山道?が合わさり、その左手にたわしをぶら下げたポールがあった。これは何を意味するのか?
 沢の水量は多く泡立つ位に飛沫を上げている。すぐ滝が現れた。これを越えると次々に滝が現れる。一ヶ所ゴルジュの中の滝が水量が多くて足場が悪く小さく高巻した。ふうたさんは木のツルに捉まりながら直登した。
 雨は降っているもののその分水量が増えて中々楽しい沢になってきた。その雨もいつの間にか止んだ。。
 やがて、18mの大滝が現れた。左壁が簡単に登れそうだ。しかし、ふうたさんが水流のすぐ左を登るという。滝を一段上がったところにボルトが打ってありシュリンゲがかかっていた。そこに支点をとりふうたさんを確保した。
 ある程度の所まで登るとなかなかてこずっている。水流沿いにいいホールドが見えるが飛沫が目に入って水流の方を向けないという。なかなか一歩が出ない。残置ハーケンにシュリンゲを通して足場にしてそこは登ったがその上も悪そうだ。残置ハーケンにカラピナを掛けたりしながら登っていった。
 次は私の番だ。しかし、セカンドは気楽なのもだ。ザイルに体重をかけてもずり落ちない。ふうたさんが掛けたヌンチャクやシュリンゲを回収した後、左へトラバースした。足をいっぱいいっぱいに開いてのトラバースだったが、ザイルに結ばれている気楽さから恐さはない。しかし、ふうたさんのランニングビレイは水流沿いだ。再び右へトラバース気味に登る。このへんはホールドも多かったし、残置に掛けたシュリンゲも手がかりになった。しかし、水流に近づくと飛沫がすごくて目をそむけなければ歩けない。
 なんとか大滝を登り切る。晴れていて水流が少なければホールドをしかっり見ながら登れそうだ。そうすればこんなに手こずらなかっただろう。
 すこし上の赤滝10mはふうたさんに尻を押してもらって取り付いた。流れの左を慎重に登って行ったが、落ち口は水流に手を入れなければホールドは無い、手を入れると水しぶきが顔にかかる。ザイルで確保はしていない。思い切って水流の中のホールドをつかんで登り切った。
 下でふうたさんがロープを出せという。取り付き部分だけロープをつかむのかと思い、10mのお助け紐を近くの太い潅木に結んでたらしたら、どうやらハーネスに通して登ってきたみたいだ。確保していなかったので、急いでエイト環を付けようとしたが、ロープがたるむとよくないのでその潅木にぐるぐる巻いた。そしたら、中々いい自然の確保機になり、エイト環を使わずに確保してしまった。ふうたさんは登ってきてこれを見て笑っていたが、沢は臨機応変の対応が必要なのである。
 せっかく登ったのに、ふうたさんは遡行図を落としたらしい。見ると滝の下にある。結局懸垂で下りて再度登ってきた。再度登るときはちゃんとエイト環で確保しました。
 その後も滝は全てフリーで登った。気温が上がってきて濡れても寒くはない。
 25m+15mの黒滝も足場は豊富でジャバジャバ濡れるが簡単に登れた。
 やがて水量も減り、二俣を右へ進路を取り、尾根を乗り越えて登山道に出た。
 沢では嬉々として歩いていても登山道に出ると一気に疲れが出る。よたよたしながら9合目のレストラン脇に登った。
 ここまで来ると観光客も多い。ずぶぬれの沢ヤさんはなんか場違いな感じた。それでも、自販機で冷たいビールを買えるのはいい、二人で楽しく宴会しました。
 この頃には青空も出ていて気分も晴れた。
 下山は登山道をくだる。下りきる少し手前の茶屋でところてんを食い、茶屋のおかみと楽しく話した。
 
 弥彦山、滝の沢。短いながらも登り応えのある沢だった。その上、雨で増水していてその分グレードも上がっていた。
 

大滝でてこずるふうたさん。右にホールドがあるが、
飛沫で右を向けない。
快適に登れた黒滝。


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