加治川支流ウジノ沢(焼峰山)
2003年8月17日、吉田、ふうた、バク
6:25飯豊川第一ダム発-8:30二又-14:15焼峰山頂着14:30発-15:50滝谷登山口着
ウジノ沢は私が2年前の夏に沢登りを始めて2回目に行った沢だった。次々と現れる滝を越えるのが楽しく、まだ技術は未熟で同行の会の先輩に頼りっきりの遡行だったが、ウジノ沢がきっかけで沢登りの楽しさが分かったのだ。
早朝豊栄の道の駅でふうたさんとバクさんと合流し、2台の車で焼峰山に向かった。
1台の車を下山予定の滝谷登山口に置き、1台の車で入渓地点の飯豊川第一ダムに向かった。
最初からハーネスを装着して歩き出す。天気は高曇り、天気予報では夕方まで曇りの予報だ。
堰堤を渡り2年前は泳いで渡ったが、泥が湖面近くまで堆積しており、腰まで濡れながらも歩いて渡った。
ウジノ沢に入渓するとメジロアブの猛攻撃を受ける。手をばたつかせながら歩く羽目になる。
すぐに滝が現れる。次から次へと登れる滝が現れて楽しい。釜を泳いで取り付く滝もいくつかあった。
二又付近から渓相も明るくなってきた。しかし、この時点で雨が降り出した。エスケープするなら左又だ。ちょっと考えるが、しばらく進むことにした。増水すれば左側を登れば登山道に出られる。
3mのチョックストーン滝が行く手を阻む。一昨年は私が踏み台になって他のメンバーを上げ、最後にシュリンゲで引っ張り上げてもらったのだ。今回もその作戦を取ろうとしたが、ふうたさんが右壁を登ってしまった。彼の登攀力はすごい。その後私はバクさんに押してもらい、ふうたさんのお助け紐で引っ張られて上がり、バクさんはふうたさんと私のシュリンゲに両手をかけて這い上がった。
その上の15mほどの滝は下から見ると難なく登れそうだったが、途中で行き詰まってしまった。ここでもふうたさんが慎重に登ってお助け紐を出してもらった。
その後も滝の連続で飽きることない。
一昨年てこずった3段25mの滝は、最初ふうたさんがリードして登り、途中の釜のあるテラスまで登ると一旦支点をとり、バクさんはアッセンダーで登った。そして、私が確保されながら登り、そこからトップ交代で私がリードする。2段目は難なくクリア、3段目が問題だ。左側のトイ状の部分を登ったが、中ほどのちょっとした泥ですべってしまいテラスまでずり落ちる。一度泥がつけば靴のフリクションは効かない。左手の草付を潅木で支点を取りながら上がった。バクさんは私と同じルートで支点のカラピナなどを回収して登ったが、ラストのふうたさんは滝中央を登ってきた。靴底のフリクションが違うのか?彼のフェルトはなんとかの毛の上等なやつだそうだ。
その後も短い間隔で滝が続く。
8mチョックストーン滝は左にある残置ボルトにシュリンゲであぶみを作り、それを利用して登った。
登れない滝はすぐ脇の草付を登った。以前は苦手な草付の泥壁も、最近なれてきてすいすい登れるようになってきた。今年沢登りをはじめたばかりのバクさんは所々で苦労している。8m程の滝を苦労して登ったところで昼食とした。私はコンビニのそばを持ってきていたが、食べながらも容器に雨が入り汁が薄まっているようだった。雨もだんだん激しくなり、ふうたさんは雨具を着た。私は持ってこなかったので着ていない。バクさんもそのままだ。
沢の地形も終わる頃、急な藪こぎが始まった。バクさんが登れずザイルを出せという。しかし、足場が悪い。潅木にセルフビレーを取り、ザックも木にぶら下げてザイルを出したが作業しにくかった。確保体制が悪いので、ザイルを投げたらそのままアッセンダーで登ってきてもらった。
それからザイルをしまうのにも一苦労。そのままたたみもせずにザックに突っ込んだ。
ザイルようやくしまって皆に追いつくと、岩壁にバクさんが張り付いていた。中々悪そうだ。お助け紐で確保しているようだったが、登れないだろうか?私もその場所へ行って見たがとても悪い。しかし、右へトラバースして潅木帯に入れば安全だった。
あとは山頂目指して藪をこぐのみ、ひょっこりと山頂に飛び出した。
ビールで乾杯し握手をして遡行終了を祝う。でも雨の中のんびりはしていられない。さっさと登山道を下ってきた。
ウジノ沢は何度行っても名渓だと思った。また訪れたい。
きれいな滝が続く | アッセンダーを使って登るバクさん | 雨の中リードするふうたさん |