米子沢(巻機山)

2003年8月24日、吉田、中澤、本田、島、高橋、高井、大山、勝野

コースタイム
5:45桜坂駐車場発-6:10入渓-11:10小屋分岐着-昼食、山頂往復-13:00発-15:00桜坂駐車場着

 今年から沢を始めた会の中澤さんがシーズン当初からぜひ米子沢に行きたいと言っていた。今年の気象条件や巻機山の情報を聞く限り、雪解けが遅く、8月後半まで待たないと沢に雪が残っていると思われた。そこで、8月後半に日程を調整し、会の仲間やネットの仲間に声をかけ、沢登りとしては大人数であるが8名で米子沢を登ることになった。

 前夜、登山口の駐車場でテントを張り、軽く宴会の後就寝した。天気予報はあまりよくない、関東の沢に転進することも考えていた。
 朝になると天気は少々曇って入るものの、所々青空が覗ける天気となった。巻機山は百名山である、多くの登山者が来ている。
 この日は短パンで沢登りをすることにしていた。3回目の米子沢、渓相は分かっている。藪こぎなど全くなくギリギリの滝登りもない。明るく開放的な沢を短パンでより開放的な気分に浸るつもりでいた。
 井戸尾根を3合目まで登り、踏み跡をたどって入渓した。このルートだと砂防ダム群を見ずに入渓することが出来る。しかし、少々藪こぎになるが。
 最初はゴーロ帯だ、水も伏流となって見えない。やがて水が流れはじめると正面に支流のナメ沢が見えてきた。
 ナメ沢出合手前の最初の滝を越えてからハーネスを装着してもらった。
 ナメ沢出合を過ぎてすぐ、右岸の踏み跡をたどって高巻に入る。3回目の米子沢なので、高巻きせずに直登したかったが、初心者同行の8人体制では高巻するしかない。
 大滝の上で沢床に戻る。白い岩盤を流れる沢はきれいだ。
 ザイルを持っている私が先頭を歩く。
 少し行ったところの滝では、私は左からへつり気味に越えたが、次にバクさんが水線左を登ろうとしててこずっていた。私は10mのお助けロープを出した。本田さんはさすがにロープに頼らずに登ってきたが、ここではそのほかのメンバーは全員お助けロープに頼ってきた。
 米子沢はよく初心者向けの沢と言われている。確かに滝はすべて登りやすい。しかし、滝の落差が大きなものばかりで一歩間違えばただではすまない。メンバーが私が歩いたとおりに登ってくることを考えて安全なコース取りに終始した。
 米子沢名物スダレ状滝が現れた。全員撮影タイムだ。本来のスダレ状の部分の左にも滝が現れている。今回は水量が多いことがこのことからも分かる。この滝は滝の右側のスラブを簡単に登ることが出来た。
 右から沢が流入し、ゴルジュ帯の入口に来た。このゴルジュの通過が初心者では緊張するところだろう。小休止して渓相を眺める。水量は多いが突破は可能だ。
 初心者のはなさんだけ一ヶ所ロープを出した。あとは全く確保されることなくついて来た。
 ゴルジュの出口の滝は私は左から登ったが、どうも足場が悪く、後続には右から登るように指示した。本田さんが先頭で登ってきたが、途中の足場が悪いところがあり、ここはお助けロープを出した。
 やがて大ナメが始まる。この頃からガスが出始めて全容は見えなかった。大ナメも幅いっぱいに水が流れて水量が以前より多いことが分かる。
 大ナメを過ぎいくつかの滝を越えると水量も減り源頭らしい雰囲気になってきた。ガスも晴れて青空が出てきた。シャワークライムしても気持ちがいい。
 草原の中を流れるようになり、避難小屋への道が見えるところで遡行終了。尾根から登ってきた登山者が水を汲みに来ていた。
 ソーメンを作った。青空の下、源頭でのソーメンは最高に旨かった。
 その後、巻機山の山頂を往復した。谷川岳付近だけガスがかかっていたが、周囲の山々の展望も利きいい気分だ。
 下山は井戸尾根を下った。暑い尾根道を下ると沢の涼しさが恋しくなる。またザイルなどの道具を背負ったザックが重い。2時間掛けて下山した。

 初心者を含む大人数での沢登り、無事に終わってほっとした。

すだれ状滝。短パンは気持ちがいい。 ゴルジュ通過はへつりの連続。 大ナメを登る。ガスが出てきた。

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