あいよしの沢(途中撤退)

2003年9月7日、単独

コースタイム
8:07入渓-8:25第一大滝滝下-8:55〜10:00第二大滝-10:45入渓点着

 この日は沢登り仲間はみな用事だのなんだのと結局パートナーが見つからず、簡単な沢を単独で行くことにした。
 単独の場合は確保を必要とするような登攀的要素の濃い沢はいけない、かといってゴーロばかりの沢ではつまらない。いろいろ候補を挙げたが、名前の響きがよく、前から少し気になっていた鬼が面南岳に南東から突き上げるあいよしの沢に行くことにした。
 この沢なら遡行距離は1.2kmくらいしかなく、地形図上では途中2箇所滝がかかっているものの、東壁ほどの急傾斜な所はないので単独でも行けるだろうと判断した。

 下山予定の六十里トンネル手前の鬼が面山登山口に自転車をセットしてあいよしの沢の出合に向かう。
 天気は雨模様だが大した雨ではない。
 あいよしの沢の谷には新たに橋が建設中だった。
 路肩に車を止めた。沢はコンクリートで護岸されていた。遠くに第一大滝(仮称)が見える。きれいな滝だ。
 右岸部分が広く刈り払われていたが何を意味するのか・・・
 護岸の上部より入渓。藪に覆われたゴーロが続く。
 やがて開け第一大滝の滝下に着いた。落差は20m。右の藪より高巻く。
 沢床に戻るとすぐ階段状の10mのナメが現れた。岩は板状摂理になっている。
 ふたたび藪っぽいゴーロを登っていくと、第二大滝(仮称)が現れた。
 地形図どおり周囲は絶壁で高巻く場所が無い。滝の近くで登り易そうなルートを探した。
 ハーネスを装着、Z法で登ることにした。左壁に7mくらい上れば藪に入れるところがあった。岩壁は板状摂理でリスは多くあるが、リスの深さはなくハーケンを打ち込めない。小さいホールドは豊富でフリーでも登れそうだ。しかし、単独行は慎重に慎重を重ねなければならない。ハーケンを打ち込むリスがないのであきらめ、右壁に向かった。
 滝の右に岩が白くなっているところがあり、その右にルンゼがある。そこなら登れそうだ。
 まずはフリーで登ってみる。途中のテラスより上が悪い、ルンゼまで行くのに確かなホールドがない。一旦クライムダウンする。
 そして、基部近くの岩の割れ目に生えた潅木に支点をとり、Z法を試みる。先ほど登ったテラスまで登り、ハーケンを打ち込むがハーケンは1/3くらいしか打ち込めない。いざという時には頼りにならないなと思いつつもそこにランニングビレイを取った。
 プルージックをずらしながら登るZ法は大変登りづらい。とても頼りになりそうもない小さな木に支点を取った。目指すルンゼまで5mくらいか。ホールドはフィンガーしかなく、壁も立っている。数歩登ったが、あきらめた。
 先ほどの小さな木の支点を頼りに下るが、小さくても頼りになるものだ。テラスで確保の結び目を解き、クライムダウンで下った。
 おそらくパートナーがいれば難なく登れるくらいの壁だ。しかし、単独の時は無理は出来ない。
 右から小沢が流入している。その部分も滝になっているが簡単に登れそうだ。しかし、そこを登って小尾根を乗越て本流に戻るにはかなり大高巻になってしまう。結局撤退することにした。この滝に1時間もかかわっていた。
 第一大滝は懸垂下降で下った。持ってきた40mザイルを折り返していっぱいいっぱいの落差だった。ほぼ垂直の岩壁で表面が濡れていたので、足は突っ張っているだけで滑りながら下った。
 国道に戻ってくる頃には雨も上がり青空が出ていた。

第一大滝(仮称)落差20m。右から高巻く。 第二大滝(仮称)落差18m。登れませんでした。

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