裸山

2003年10月26日、単独

コースタイム
7:50桑原沢出合発-9:30裸山山頂着9:37発-10:57桑原沢出合着

 新潟福島県境にある六十里越。県境のトンネルを福島県側から抜けると岩肌を晒した独立峰が目に入る。これが裸山だ。以前からこのあたりを通るとき気になっていた。

 早朝新潟の自宅を出て、入広瀬村へ向かう。この日は昼には下山する予定で早く出ていた。
 栃尾から石峠を越えて入広瀬に入るあたりの紅葉は綺麗だった。
 国道252号を進み、毛猛沢出合を過ぎるとヘアピンカーブの連続で高度を上げていく。入山口は桑原沢出合だ。正面にスラブの岩肌が見え桑原沢出合に着いた。付近は法面の工事中だった。路肩に車を止める。
 裸山を下から眺めて登るルートを検討する。しかし、上部はガスがかかっていてよく見えなかった。桑原沢の橋の西詰めより取り付いた。
 最初のうちは踏み跡のようなものが伸びていたが、それもやがて消えた。時折松の木が現れるほかは終始潅木の薮だった。落葉樹の葉は落ち始めているので、藪も透けてみることができる。とにかく上へ上へと進んでいった。
 小さな岩場があった。夜明け前の雨で濡れていて登山靴では滑りやすい。慎重に通過した。
 標高900m付近から斜度が緩くなり始め、右側にスラブを見ながら進む。ガスのため視界は10m位になっている。
 標高1000mあたりに小ピークがあり、その手前はスラブの一枚バーンになっている。べた足でゆっくり通過した。そのピークを過ぎたあたりに舟のへさき形の岩があり、そこからひと登りで山頂に着いた。三角点が頭だけ出していて、その周りだけ刈払われていた。北へ向かう稜線には薄い踏み跡が続いていた。
 あたりは濃いガスで視界は10mもない。晴れていれば更に北へ進み、適当なところから東へ下降して桑原沢を降りようと思ったが、この状況では危険だ。素直に往路を戻ることにする。
 早々に下山を開始した。下りは岩場の通過では懸垂をするかもしれないし、ガスでルートを誤ってスラブの崖の方に行くとも限らない。用意してきたウエストベルトを締め、肩にシュリンゲを掛けた。
 前衛ピーク下のスラブでは間違って東側に進んでしまい、斜度がきつくなって気づき登り返して稜線を下った。岩場の通過は登山靴のフリクションでは不安だが、それほど長く岩場は続かない。
 下っていくうちに晴れてきた。
 下りの藪は純目とはいえ、藪の方向に下りれば違った方向に行ってしまう。右へ左へと軌道修正しながら下った。
 標高720m付近に来たとき、スラブの斜面を下ることにし、左方向に進んでいった。
 スラブ上部に出たとき、靴を持ってきた渓流シューズに履き替えた。でも、このあたりはスラブの岩盤といっても斜度は緩く、岩よりもブッシュの場面のほうが多くなっていた。
 小沢沿いを下っていった。厳しい場面では懸垂下降もできるようロープも持ってきていたが、そのような場面はなかった。
 桑原沢に降り立ち、沢沿いに下って入山口に戻ってきた。
  
 気になっていた山のピークを踏めてよかったが、思っていたよりも簡単な山だった。

下山後、国道より見た裸山
左側から上がる稜線を登っていった。
横から見たスラブ。それほど斜度はきつく見えない。

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