粟ケ岳

2003年12月28日、吉田、バク

コースタイム
7:00水源池第二貯水池登山口発-7:43 3合目着7:48発-9:58砥沢峰(粟ケ岳ヒュッテ)着10:00発-11:50山頂着13:00発-13:45砥沢峰(粟ケ岳ヒュッテ)着-14:03発-(大俣道下山の予定が尾根を間違えて引き返す)-14:30砥沢峰発-15:35 3合目-16:00登山口着

 12月は一年で最も忙しい月だ。よってなかなか山に行けない。特に今年は新規顧客の開拓にも努めたので益々忙しく、11月より丸一日休みになった日が無かった。それでも、12月も20日を過ぎると忙しさも落ち着き始め、最後の日曜日は山に行けることになった。
 1ヶ月山から遠ざかっているが、低山では意欲がわかない。とりあえず、冬に何度か登った経験のある粟ケ岳の中央登山道コースで足を慣らそうと、粟ケ岳に行くことにした。

 吉田町に住むバクさんを迎えに行き、加茂の水源池を目指す。前日は強い冬型だったため、山に近づけば積雪はあると思っていたが、道路上には全く無く、登山口の第二貯水池まで車を乗り入れることができた。
 堰堤の積雪も全く無い、、普通なら堰堤の柵の高さ以上に雪が積もっていることをバクさんに説明する。
 気温もこの時期にしては暖かく上着無しで頭にタオルを巻いてちょうどいい気温だ。氷点下までには下がっていないだろう。空は曇っているものの心配していた降雪も無い。
 登山道にはうっすらと雪が積もっている程度で前日の降雪も大したことがなかったことをうかがわせた。
 久しぶりの登山であるし、このところの忙しさで少々過労気気味であったが、仕事の疲れは山には関係ないようで、特に息が上がることなく歩いていった。
 3合目で西へ伸びる尾根に上がる。ベンチがあるが全く雪に埋もれていない。積雪の深さは足首くらいだ。
 5合目付近で積雪が多くなったので一旦わかんを装着するが、急登の所ではかえって歩きにくく、すぐにわかんをはずした。
 6合目直下の岩場は雪がないため夏道どおりに岩場を通過しなければならなかったが、岩についている氷は足で払うと簡単に落ち、鎖もあることから難なく通過する。
 7合目の砥沢峰には立派な小屋が立っている。見ると入口に扉が付けられていた。冬のために付けられたのだなと思うが、外開きのため雪が積もったら開けられなくなるだろう。
 下山予定の大俣道を探すがよくわからなかった。
 当初小屋までたどり着けば上々だと思っていたが、時間はまだ午前10時。山頂アタックに行くことにした。
 壷足では歩きにくくなってきたためわかんを装着する。山頂付近はガスがかかっているが、先ほどまで見えていたので、登った時にガスが晴れないかと期待しながら登って行った。
 膝くらいのラッセルだ。一ヶ所腰近くまで潜った所もあった。久々のラッセルも楽しいものだ。
 尾根幅が広くなっているところには目印のオレンジ布を付けた。
 8合目を過ぎると雪面はクラストして全くもぐらなくなってきた。キックステップも効くが、アルミわかんの爪もアイゼン代わりに氷に食い込む。
 ガスも濃くなり視界は5m〜10mくらいか、尾根の形状もなくなる頃なのでオレンジ布を10m間隔位で付けた。雪が降ればホワイトアウトになると思った。
 9合目の北峰で縦走路と合流する。縦走路側に雪庇が確認できたので、下山は雪庇の方に行かなければ中央登山道に下山できる。分岐点に立って振り返り、最初のオレンジ布が見える位置にあることを確認する。
 ここから先も視界は利かないが低木の生え際を歩けば山頂までいけるはずだ。何度かの冬の粟ケ岳の経験が心強くしていた。しかし、初めて登るバクさんに粟山頂からの絶景を見せてあげたかった。
 本峰は枝尾根が出ているので鞍部からの登りに数箇所オレンジ布を付けた。これで持ってきた布は使い果たした。
 エビの尻尾がこびりついた標識を見て山頂に来たことを知った。周囲はホワイトアウト寸前だ。
 ツェルトを張ってもぐりこみ、山頂恒例のビールを飲んだ。久々に味わう山頂ビールだ。そして、暖かいラーメンで体を温める。
 記念写真というか証拠写真を撮って下山開始。ツェルトを仕舞ったりしているうちにわかんをつけるのが面倒になり、そのまま歩いた。雪面はクラストしていてもぐらないが、登山靴でも滑らなかった。
 北峰からの下山はオレンジ布が心強かった。それにトレースも消えていなかった。
 一人の登山者とすれ違った、彼は我々が下山するのを見て引き返した。
 「今日こそ行こうかと思ったけど、やっぱりやめた」と言っていた。誰もいなければ登らない登山者は多い。そういう登山者は白山か五頭山に行けばいい。
 8合目付近でわかん無しだと歩きづらいのでわかんを付ける。
 小屋で一休みした。小屋には10人くらいの登山者がいた。小屋までは冬でも多くの人が訪れるようだ。
 一気に下山できる大俣道を進もうとするが、間違った尾根に入り込んでしまい、再び登り返し、中央道下山に進路を変更した。
 下山は立派なトレースが出来ている。
 振り返ると相変わらず山頂はガスの中だ。
 
 粟ケ岳。いい山だった。
 

山頂の標識にエビの尻尾が付いていた。 7合目の小屋。まだまだ積雪は少ない。

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