袴越山

2004年4月29日、単独

コースタイム
6:30御神楽林道途中発-6:40二又-7:30稜線-7:48山頂着7:58発-9:00沢床に下りる-9:10林道着

 この日も早朝しか登山が出来ない。変化に富んだ低山藪山を一つ登ろうと、上川村の袴越山を選んだ。
 この山は御神楽岳の室谷登山口に至る林道から良く見えるスラブを有する山である。

 早朝自宅を出発、田植え間近の水を張った田んぼに朝日が写っている。
 室谷集落より御神楽岳登山口の方向へ左折、林道を進み瀬戸沢を見下ろす辺りに車を止めた。
 天気は晴れ、日が差すと暖かくなると思うがこの時は少々寒い。沢を詰めるつもりでいるので水の冷たさを想像すると少しテンションが下がり気味だ。
 沢への下降地点と最後に沢から林道に這い上がる地点を偵察。ちょうど袴越から流れる支流の出合付近が斜面に低木が生えているのでそこを下降することにした。下山は尾根を下る予定でいるので堰堤近くで沢に下りる予定。そこから林道へはしっかりした道があるのでそこを利用することにした。沢への下降もその道を使おうかとも考えたが、出合まで濡れたくないので、出合付近で下降することにした。
 沢登り用の装備を身につけた。靴は渓流シューズだ。
 急斜面を後ろ向きになりながら木を頼りに下った。懸垂下降とも考えたが、すこしでも斜度があれば木に捕まったほうが早い。
 次は瀬戸沢の渡渉だ。水に足をつけると思わず叫びたくなる。とにかく冷たい。
 テンションが更に下がった。でも、とりあえず支流の沢に入っていった。
 支流のほうは水量が少ないがやはり水に入りたくない。出来るだけ沢を右に左に渡りながら沢床を歩かないように登っていった。もう少し行ったら帰ろうかとも考えていた。
 二又に着くと右又に15m3段のきれいな滝がかかっていた。進む左又にも10mのスラブ滝が見える。まず右又滝を眺めに行って、左又に入った。
 下がり気味だったテンションが滝を見て戻った。進むべし!
 10mスラブ滝を左から直登。今年最初の滝の直登だ。ホールドは豊富で上部は木に手が届く。
 ただ、滝らしい滝はこれだけだった。
 やがて時々沢を雪が埋め始めた。中央を歩けば落ちるかも知れず、端に近いところを歩いて登った。雪の上に木の葉が堆積していていい滑り止めになっていた。
 雪渓が終わったところで水筒に水を詰めた。やがて源頭となり、藪こぎ少々で稜線に出た。稜線はキタゴヨウが並んで生えている痩せ尾根だ。うっすらと踏み跡がある。鉈目も付いていた。
 スリル満点の岩峰をクリアし、ひょっこり三角点のある山頂に出た。
 山頂は細長い痩せ尾根で、最高点は三角点の少し先だった。そこから白い御神楽岳が望めた。
 三角点近くの岩場に腰をおろし周囲の景色を堪能しながら一息つく。遠くに見える飯豊山、そして、鍋倉山、太郎山、魚止山などが見えた。
 下山は登ってきた尾根を下る。沢へは下らずにそのまま尾根を下っていった。
 途中で踏み跡を見失い、登った沢の二又と出合の中間あたりで沢床に降り立った。
 瀬戸沢との合流点に近づくと、山菜取りの作業場の跡だろうか、トタンが散らばった広場があった。そこから瀬戸沢の右岸に立派な道が伸びていた。
 そして、堰堤の少し上で広い河原になり、対岸に渡って適当な斜面を攀じ登り、作業道に出て林道に戻った。

 短い山旅だったが、変化に富んで面白い山だった。

二又にかかる滝、左を直登
手前の火炎土器のような雪の塊がおもしろい
林道から見る袴越山

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