大荒川支流エノクラ沢

(二ノ倉沢)


五頭山塊

2004年5月23日、吉田、バク、ハナ

コースタイム
7:50魚止の滝駐車場発-8:15ニノ倉沢出合-11:15登山道に出る-11:25山葵山着12:05発-13:04魚止の滝駐車場着

 この日は友引の日曜日、最近休日をなくしている葬儀の仕事は無い。沢登りでもしましょうとバクさんに声を掛けた。でも、越後の沢はまだ雪が詰まっていて当たり前。雪が早く消える五頭山塊西側の沢で水量の少なさそうな所なら大丈夫だろうと、数年前の岳人に紹介されていたエノクラ沢に行くことにした。初級者向けの沢と紹介されていたので、ハナさんも誘った。

 魚止の滝駐車場から登山道を進む、大荒川本流の流れの迫力はすごい。
 山葵沢を横切ると登山道は尾根を上がっていくが廃道の大荒川沿いの道を進んでいった。廃道とはいえしっかり踏まれていていい登山道だ。
 そこから最初の沢がエノクラ沢だ。ハーネスを装着して歩き出した。
 最初から小さな滝を越える。少々ゴーロが続いた後適度に滝が現れた。悪い滝は無い、楽しく越えられる。シーズン最初の沢にはちょうどいい感じだ。
 右から落ちるきれいな滝を見送り、左からいくつか支流が合わさるのを過ぎると15mの滝が現れた。参考にしていた岳人の資料によればこれが一番の大きな滝らしい。ガイドには直登はロープを出して慎重にとあったが、水流右なら難なく登れそうだ。少々濡れながらフリーで突破。ハナさんだけ確保した。
 その上少しのゴルジュにかかるトイ状の滝もハナさんだけ確保した。
 左から支流が合わさり、連瀑帯にかかる。滝の流れが分かれる滝があり、中央のリッジを慎重に登る。バクさんは右の水流の中を登った。背の高い人は有利だ。ハナさんだけ3つの滝をまとめて高巻いた。
 そこからも登れる楽しい滝が続く、シーズン始めの沢には手頃でちょうどいい。
 水流も減ってきて1:1の二又に来た。周囲の様子から最後の二又だろう、右又は8mの滝がかかっている。遡行図は右だが、左の方が本流らしく見えるので左に進んだ。
 いくつか滝を越えると深いチムニーに石が乗った形の滝6mが現れた。ツッパリで登るしかない。ちょっと登ってみたが体が硬いので足が大きく開けない。トップをバクさんに交代する。バクさんはさすがに大きな体を生かして登っていった。ハナさんを肩車して上から引っ張り上げてもらおうかとしたが失敗。私も突っ張りで登りたかったがハナさんが登れないといけないので左から高巻くことにした。しかし、この高巻きも悪く、ハナさんはロープで確保した。
 そのチムニーチョックストーン滝の上部の滝も一緒に巻いたが、バクさんの話ではその滝の直登で苦労したらしい。
 そこからわずかで源頭にきた。そして藪こぎ少々で登山道に飛び出した。
 松平山まで近くだが、面倒なので山葵山で休むことにして登山道を下った。
 最後に大荒川本流を歩いて下ろうと試みたが、水量が多くて危険なので結局登山道を下ってきた。

 短い沢だが、楽しく登れる滝が多くシーズン始めの慣らしにはちょうどいい沢だった。

 

最大の滝15m、自信の無い人にはロープを出そう。 源頭近くのチムニーチョックストーン滝、バクさんだけ
突っ張りで登った。足の長さの足りない人は足が届かない。
その上の滝でバクさんは苦労したらしい。
我々は左壁を登って高巻く。

岳人98年10月号に掲載されていた遡行図
我々は最後は左に入った。

(注)地元発行の登山地図にはエノクラ沢の表記となっていますが、藤島玄著の「越後の山旅」ではニノ倉沢となっています。

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