俎倉山

2004年11月6日、単独

コースタイム
8:40登山口発-10:10山頂着10:40発-12:00登山口着

 俎倉山は好きな山だ。
 沢の音を聞きながら歩く登山道、広葉樹の中に杉の大木がちりばめられた原生林。標高の割には奥深い山の雰囲気に触れられる。
 多忙な日々が続きなかなか休みが取れないが、この日は思い切って仕事を投げ出して山に行くことにした。疲れがひどいので一日行動する山には行けないと思い。半日の行程で深山の雰囲気に浸れる俎倉山を選んだ。

 登山口には既に数台の車が止まっていた。鳥越林道のゲートの横から登り始める。すぐに登山者名簿のポストのある登山口に至る。登山者名簿を見てみると団体も入っているようだった。
 脇を用水路の流れる平坦な道をしばらく進み、道標に導かれるままにその道から右に入ると間もなく琴沢の渡渉地点だ。
 十数名の団体が渡渉に手間取っている。渡渉しても岩場の通過がある。団体行動は大変だ。声をかけて先に行かせて貰った。
 支流の沢を渡りちょっと急な登りを過ぎると平坦な道が続いていく。
 この辺りからお京平と呼ばれる遭難慰霊碑のある平地までの間の林の雰囲気が好きだ。杉やぶなの大木が立ち並びその林の中に沢音が響き渡っている。
 お京平を過ぎると少しずつ傾斜がきつくなっていく。最後の沢ジゲの沢を渡ると急登になる。
 高度をぐんぐん上げて登りきると山頂だ。山頂には真新しい標柱が立っていた。先に登っていた単独の登山者がくつろいでいた。
 目の前には蒜場山が立ちはだかるように立っている。残念なことに気温が上がって霞んでいるせいか飯豊連峰の雄姿は見えなかった。
 とりあえず持ってきたビールで景色を肴に乾杯だ。しかし、新しい標柱のニスの臭いがきつく、その上、他の登山者のラジオの音がうるさいので、天狗の庭に移動した。
 天狗の庭のほうが景色はいい。焼峰から赤津山の稜線がきれいに見え、足元には加治川治水ダムのダム湖が見えた。
 そして、周りを囲む山々はみなそれぞれ思い出のある山がほとんどだ。
 11月の割には気温が高くじっとしていても寒くはない。このまま山を眺め続けていたかった。
 しかし、昼食は持ってきていない。昼が近づくと腹が減ると思い降りることにした。
 
 下山途中に追い越してきたいくつかのパーティーとすれ違う。みな「早いですね。」と声をかけてきた。
 下山後、二王子そばやなぎで美味しいそばを食べて帰った。

 小春日和の中、気持ちのいい汗をかいた山行だった。

山頂の新しい標柱、後ろに見えるのは蒜場山

新潟県下越の山の目次へ戻る

ホームへ戻る

inserted by FC2 system