上の峠

2005年1月10日、吉田、ふうた

コースタイム
7:15水沢集落発-8:30林道分岐-12:00上の峠着13:43発-16:47水沢集落着

 東蒲原には低山だが個性的な山が多い、しかし、その多くは藪山だ。今回はその一つ大段山を目指すことにした。
 過去の記録を見ると、大段山へ至るには実川沿いの小荒から登るルートがよく使われている。しかし、上の峠より緩やかな稜線がつながっており、積雪期にこの稜線を山スキーで行けないかと思うようになった。

 阿賀野市でふうたさんと合流し、入山口の鹿瀬町水沢集落を目指した。山が近づくにつれ道路わきの積雪が増えてきた。
 水沢集落奥の簡易水道施設に車をとめ、山スキーを装着して長走林道を歩き出す。私の山スキーはこの度新調したばかりで気分は上々だった。
 天気は雪、風は無い。
 歩き始めてまもなく、ふうたさんがコンタクトを落とした、なんとか見つかったが、私もコンタクト愛用者なのであせる気持ちは分かる。
 新雪が積もっているがスキーを履いて足首くらいまでもぐる程度で問題なく進んでいける。道路わきの湧き水がわいているあたりはつららの造形がきれいだ。
 道路に水が流れていて所々またいだりしなければならないところがある。
 林道歩きは退屈なのでふたりでいろいろな話をしながら登った。
 棒掛山方向に分かれる林道の分岐点まで1時間15分でついた。上の峠まで3時間と見ていたがこのあたりが中間点なのでほぼ予定通りだ。しかし、このあと状況が変わって極端に進行速度が落ちることになる。
 林道の傾斜が増し高度を上げていくと新雪の料が増えもぐる巾も大きくなる。進行速度は除々に落ち、ラッセル状態になって行った。トップを交代しながら進む。
 途中数箇所沢を横切るところがあった。水の流れている部分は雪が無い、幅の狭いところはうまくスキーを渡して乗越えたが、幅の広いところはスキーを脱いで渡り、雪の壁を這い上がって再びスキーを装着するという手間を掛けた。
 距離を短くするために林道をショートカットしたところも何箇所かあったが、林道をはずせば斜度が増し、潜る深さも深くなる。見際めを間違えて苦労したところもあった。
 当初は10時頃に上の峠に到着する予定だったが、峠に着いたのは正午、これ以上先へ進むのは断念せざるを得なかった。
 適当な場所にツェルトを張ってお昼とした。

 下山はトレースがあるので楽だが、新雪が積もっているので滑走性は悪い、所々沢を横切るところはシールが着いていない分這い上がるのに苦労した。また、登山靴でのスキーなので新雪に足を取られてバランスを崩しやすく、何度か転倒した。
 ふうたさんは登りと変わらないような歩きをしている。スキーの滑走面に雪がついて滑らないらしい。普段からシールを貼りっぱなしにしているのが悪いのだろう。
 沢を横切るところで苦労しないためにシールを装着した。すべりは悪くなるが、その部分は大差ないと判断した。しかし、この判断が間違いの元だった。
 しばらくして足の感覚がおかしいことに気づき足元を見ると、片方の板にシールが付いていない。登り返して探すにはわかんに履き替えねばならない、一旦わかんに履き替えるが、わかんではもぐるため登り返すに時間がかかる、ふうたさんは先に行ってしまった。あきらめて下ることにした。
 少し下ってふうたさんに事情を話すと登り返して探してくるという。時間は既に4時、日没時間が気になるが「ちょっといったら帰って来る」という言葉を信じて待つことにした。ふうたさんの板は滑らないのでシールを貼らなくても簡単に登り返せる。
 20分ほど待って来ないのでゆっくり下り始めた。ふうたさんもすぐに追いつきシールが無かったことを告げてくれた。シールは今回買った新しい板にあわせて揃えた物で今回が初お目見えなのだ。高かっただけにショックだった。どうも私は新しい道具をすぐに落としたり傷めたりすることが多い。
 辺りが暗くなり始めた頃に入山口の水沢集落に着いた。

 今回は登れなかったが、雪が締まる頃に再度上の峠から大段山のルートを開拓したいと思う。


水沢川の風景

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