合ノ峰

あいのみね

2005年5月4日、吉田、O女史

コースタイム
8:40岩魚ランド-10:00ひとはねの峰-10:56冬越戸分岐-11:10はっぽうはげ-11:43合ノ峰着12:53発-13:15はっぽうはげ-13:23分岐-13:37冬越戸着14:30発-15:00分岐着15:10発-15:50ひとはねの峰-16:30岩魚ランド着

 毎年ゴールデンウィークに開催される豊栄山岳会の春山合宿、今年は5月3日〜5日の予定で開催された。私も前進、収容のどちらかで参加したいのだが、仕事のやりくり上中日の4日しか参加できない。ちょうど、4日にO氏が下山してくる事になったので、私はO氏の奥さんを引き連れて収容に向かった。
 この時期に開通することが多くなった飯豊山荘までの林道は今年は開通しておらず、雪崩の危険があるということから、温身平へのルートは冬越戸経由となる。O氏は文覚沢か入り門内沢をスキーで下る予定なので、冬越戸まで迎えに行くこととなった。そのついでに、飯豊山を真正面から眺められる合ノ峰に登ることとした。
 ちなみに本隊はクサイグラ尾根を登り主稜を北上、頼母木山より西俣峰を下る予定。また、4〜5日の一泊隊は西俣峰〜頼母木山往復、その他に5日の一日隊もある。

 早朝豊栄地区中央公民館に集合し小国に向かった。
 一泊隊を長者原川入に見送り、泡の湯へ向かう。ところが、簡単に行けると思っていたら道に迷ってしまい、1時間のタイムロスでようやく泡ノ湯に着いた。岩魚ランドの駐車場に車を置いた。
 O女史は読図を教えれというので、時折地形図を出して説明したが、途中で読図講習など忘れてしまった。
 岩魚沢沿いの雪に覆われた林道を進み地形図に記載されている破線の山道を探した。目印は対岸の沢の地形だ。
 夏道の入口は分からなかったが、残雪のブナ林を登っていくと、案の定めぼしをつけた尾根に踏み跡が現れた。
 途中からは完全に残雪の道となったので、方向を見誤らないようにオレンジ布を木に付けながら尾根に達し出ところがひとはねの峰だ。
 ちょうど10時の交信時間だ、トランシーバーを出したが本隊リーダーの声は良く聞こえるが、私の問いかけは聞こえないようだ。まだ、無線の交信をしたことがない、あとで分かったことだがいつのまにか送信できない状態にトランシーバーがなっていたのだ。
 そのときは分からず、次の交信に期待しようと歩き出した。
 前方左に鍋倉山が堂々として見える、目指す合ノ峰はその右だ。
 尾根上にはしっかりした道が続いていたが、登るにつれて潅木の張り出しがうっとうしいくらいになりはじめた。残雪はほとんど無く夏道の歩きだ。
 冬越戸へ向かう道を分け、稜線を南へ進む、道は踏み跡程度になっていた。
 はっぽうはげは数人が腰をおろせる広さくらいに山頂部分が裸地化されていた。目の前の飯豊連峰の迫力ある姿がすごい。
 はっぽうはげの先の鞍部から残雪の歩きとなった。藪っぽい夏道よりも歩きやすい。
 O女史はインターネットで仲間が出来ることに興味があるらしく私にいろいろ質問してきた。でも、インターネットやらない人に”掲示板”とか”メーリングリスト”と言っても分かったかな?
 合ノ峰は広い山頂だ。ブナの大木がポツンポツンと生えている。
 とにかく大展望だ。飯豊本山に切歯尾根の別称のあるダイクラ尾根が突き上げているのが真正面から見える。烏帽子岳、北股岳、えぶり差岳・・・・大迫力の飯豊連峰の展望だ。
 12時の交信時間になったのでトランシーバーのスイッチを入れる。操作ミスのため相手の声は良く聞こえるがこちらの声は届かない。お迎えするO氏は門内小屋辺りにいるのか?スキーで雪渓を下れば一気に下山だ。冬越戸に登り返す時間を見ると2時に冬越戸に行けばちょうど良いだろうと判断した。
 ゆっくりと昼食を楽しみはっぽうはげまで往路を戻る。斜度のあるところはグリセードを楽しむが、O女史だってかつてはバリバリのアルピニストだ、黒光りするピッケルでグリセードを楽しんでいた。
 はっぽうはげ直下で冬越戸への道を進む。急な夏道はかえってすべって歩きにくい。
 梅花皮ヒュッテが見えると冬越戸だ。木陰で昼寝しながらO氏を待つ。
 予想通り14時ちょっとすぎにO氏が温身平から登ってきた。再開を祝して乾杯する。
 O氏は岩魚沢を下るという。私は林道脇の沢の状況を説明し林道に達する前に水が出て苦労するだろうとアドバイスしたが、そのまま下って行った。私は奥様を安全に下山させるべく、もと来た道を引き返すためはっぽうはげの登り返しを始めた。
 はっぽうはげ分岐まで登り返せばあとは下るだけだ、ひとはねの峰で尾根から外れればほとんど雪の上の歩き、雪道の下山は速い。
 岩魚沢沿いの林道に出るとO氏が待っていた。岩魚沢は途中2箇所穴があいていたが、あとは雪で埋められていたといっていた。
 岩魚ランドの車に戻り、泡ノ湯の炭酸泉で疲れを癒して帰途に付いた。

 大迫力の飯豊の展望台として合ノ峰は絶好の位置にある。今度機会があったら鍋倉山までも足を伸ばしたいと思った。
 

ひとはねの峰付近でタムシバが
手の届くところで咲いていた
合ノ峰よりみた飯豊山
ダイグラ尾根が突き上げているのが見える
えぶり差岳、
手前の稜線は頼母木山〜西俣峰の稜線


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