御前ガ遊窟、井戸小屋山

2005年6月5日、吉田、Uさん、Nさん、Hさん、Tさん

コースタイム
7:20登山口発-8:50シジミ沢出合-10:25御前ガ遊窟着10:35発-10:54岩峰着11:02発-11:24井戸小屋山着12:12発-13:23林道に出る-14:07登山口着

 昨年秋、会のUさんから御前ガ遊窟に連れて行って欲しいと依頼があり、一旦約束したのだが、仕事が入り約束を果たすことが出来なかった。それ以来宿題になり気になっていた。その約束を果たすべく今回は計画した。

 新潟市内でHさん、Tさんと合流、安田でUさん、Nさんと合流して登山口を目指す。時折小雨が降り心配するが中止するほどの雨ではない。
 阿賀町旧上川村の棒目貫(ぼうめき)奥の登山口より歩き出す。
 雨が降り出すが雨具を着けるほどではない。沢登の経験がある私とNさん、Hさんはフェルト底の渓流シューズ、Uさん、Tさんは地下足袋で歩き出した。
 鍬沢を渡渉して鍬沢右岸の高台の登山道を進んでいく、所々足場の悪いところがあった。
 進むにつれて鍬沢が雪で埋められ始めた。今年は雪が多かった。一昨年同時期に同じコースを歩いているが、雪など無かった。
 シジミ沢出合は薄いスノーブリッジがかかっていた。スノーブリッジは渡れず一旦沢床に降りて鍬沢を渡渉した、シジミ沢の雪渓のデブリの端が切れている。私のショルダーでメンバーをデブリの上に押し上げた。私はジャンプして雪に上がった。
 一旦全員でアイゼンを付けた。雪渓中央は雪が薄いため端を歩くように指示した。
 雪渓も一旦途切れ、岩場の歩きとなりアイゼンをはずす。雪渓自体はボコボコしており、氷のように固かったが、足場をしっかり見て歩けば滑ることは無いので、以後の雪渓からはアイゼンをつけずに進んだ。
 このコースの経験者Nさんは以前来たときは恐がらなかったが、今回はけっこう恐がっているようだ。初めてご一緒するTさんは臆することなく登っていく。ルートファインディングがあるため私は常に先頭を歩いたが、しっかりしたTさんが最後尾を歩いているので気持ちが助かる。
 一ヶ所Hさんにお助けロープを出した。道は迂回しているのだが、直登でも簡単そうなので直登のコースを取ったところだった。
 その後は登山道に忠実にペンキやロープなどの導きに応じたコースを取って行った。
 ガスが上がり始めて奇岩が見え始める。神様の作った見事な造形だ。遊窟も見え始めた。
 藪のトラバースを進むと御前ガ遊窟だ。遊窟の中で一旦休憩した。
 遊窟左の斜面を登って稜線へ出るのだが、ちょっとコース取りを間違え傾斜が急になり戻る場面もあった。今回は技術的に不安なメンバーなので安全第一だ。斜度の緩いところを登り稜線に出た。
 岩峰に登ったが遠くの山は雲がかかって見えず、じっとしていると濡れた衣服が体を冷し始めたので、数分の休憩で井戸小屋山を目指した。
 井戸小屋山まではしっかりした登山道だ。熊の爪あとが残された松の木があり皆に説明した。
 井戸小屋山山頂はワラビが群生していた。みな疲れを忘れて取った。山頂にワラビが生えている山は珍しい。それだけ人の来ない山なのだと解釈する。
 それから楽しい昼食タイム。岩山のため荷物の軽量に努めてガスコンロを持ってきているのはTさんだけだった。じっとしていると寒くなるので早めに下山にかかる。
 ここから初めて通るルートだ。これまでは御前ガ遊窟に来れば下山はソーケエ新道だったのだが、たきがしらと棒目貫の間の峠に出る林道に降りる道があることを知り、今回はその道を通ることにしたのだ。
 山頂からはしっかりした踏み跡があったが、尾根巾の広いところは踏み跡が不明瞭で地形をよく読んで進まなければならなかった。
 尾根が痩せれば踏み跡がはっきりするが、広がればまた見えなくなる。
 徐々に尾根が広くなりコンパスを頼りに下っていった。
 いきなり植林帯に出た。見通しが利けばこっちのものだ。東へカープする尾根に乗り無事林道に降り立った。
 林道を楽しく話しながらゆっくり下る。たきがしらと棒目貫の間の峠に出て、登山口を目指す。時折ショートカットして降り、登山口に戻ってきた。
 
 宿題を果たすことが出来、また、下山ルートで新たなルートを歩くことが出来て、有意義な山行だった。

シジミ沢出合はスノーブリッジがかかっていた。
ショルダーで右側の雪に上がる。
シジミ沢上部、奇岩の景観が素晴らしい。 トリガタハンショウヅル

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