御神楽岳
2006年4月16日、吉田、ふうた、東風
コースタイム
6:52林道瀬戸沢出合地点出発-(ふうたカメラ取りに戻る)-7:05再出発-7:40登山口-9:50 815mピーク-10:50 大森の上1080m付近で稜線に出る-12:25山頂着14:00発-16:10林道途中の出発点着
初めて御神楽岳に登ったのは1998年の4月下旬だった。室谷登山道が開通したばかりの翌年だった。当時私は登山を始めて2年目で、冬は登山をしておらず。春が来るのを待って出かけたが、大森直下のあまりにも変化のない地形に下山が恐くなり、撤退したのだった。まだ、赤布を目印に使うという智恵もない頃で、この撤退は当然だった。
それから何度もこの山を訪れている。200名山に選ばれているが、100名山に選ばれてもおかしくない容姿と山の品格を備えている山だと思う。
前日、仙台から来る東風さんと天気まつりをすべく旧上川村に入った。ついでに登山口の下見をしてきた。3日前にも下見したときは登山口に通じる林道は全く除雪されておらず。室谷集落はずれの林道出発点から歩くことを考えていたが、この日の下見で林道が瀬戸沢に出合うカーブまで除雪されていることが分かった。これで40分くらいは時間短縮できる。
村内の向ノ島公園の駐車場にテントを張り、東風さんと楽しく酒を酌み交わした。
早朝、林道の除雪終了地点に移動してふうたさんと合流。天気は雨。
山スキーをザックにくくりつけ歩き出す。一歩間違えば谷底に滑落するようなデブリをキックステップで足場を作りながら慎重に歩を進めた。
最初のデブリ地帯を通過したところでスキーを履いた。
登山口が近づき、沢床が林道の高さ近くに上がってくると、デブリのない沢床を歩いた。
登山口通過間もなくもデブリが続く、ただ、沢床が近いので高度感がない分林道のデブリ通過のような緊張感はない。
小沢をスキーをはずして渡渉して沢の間の尾根に取り付く。次の沢の二又で右又方向に入る。いつしか雨は上がった。
装備の差で東風さんやふうたさんのように急な斜面を直登出来ない。今回は必ず一緒に歩こうと言ってある。彼らは私の速度に歩を合わせてくれた。
710mの小尾根の乗越で東南方向に進路を変え、815mピークを通過した。いよいよ大斜面的な地形になってきた。帰路確保のために赤布は短い間隔でつけて行った。
下界で雨だったときこのあたりは雪だったかもしれない。湿った新雪がうっすらと積もっていた。
途中撤退も考えていたが、1080m付近で大森の稜線に上がったことで山頂を目指すことに決めた。やがて濃いガスが視界を閉ざし始めた。
東風さんのGPSが威力を発揮した。ピンポイントで現在地を確認できるのはこのような視界のなくなった霧の雪山ではその真価を発揮できる。ただもちろん帰路確保のための赤布や標識旗を短い間隔でつけ始めた。
雨乞峰手前で尾根が合わさる。視界は10mもない。傾斜の緩い巾広の尾根だ。コンパスを進行方向にセットした。
雨乞峰で南へ向かわねばならない。勢い付けてそのまま進めばその下は御神楽沢奥壁の断崖絶壁だ。東風さんのGPSで雨乞峰を特定した。コンパスを御神楽岳方向にセットする。方角が間違っていればオダブツの斜面をコンパス頼りにすべり下る。そして、最後の登り返し。
山頂10m手前で雪が切れ、そこにスキーを置いて歩いて山頂に立った。
絶壁の上の山頂だが、ガスのため雪庇も見えず高度感もない。早速テントを張って宴会開始だ。
悪天候の山行なのに調子に乗って飲みすぎた。
下山はスキーだと早い。赤布、標識旗をほぼ全て回収しながら下った。回収することでメンバーがはぐれずに済む。この天候ではぐれるわけには行かない。
ガスは先程よりずっと下まで降りてきていた。
瀬戸沢沿いの道まで1時間ほどで下った。スキーは早い。
瀬戸沢沿いの道は酔いの覚めない私には少々きつかった。
それでも登りの踏み跡があるので、最後の危険なデブリも簡単に通過できた。
久々に充実感のある山行となった。
林道のデフリ、一歩間違えれば谷底に・・・ | 沢の渡渉地点 | 尾根も谷もない地形を登る |
大森の上の稜線付近から見た、鍋倉山 | 雨乞峰付近。すぐ後ろを歩く二人がかすんで見えるくらい濃いガスに包まれていた | 山頂まで行けました |