高陽山

2006年4月29日、いっちゃんと職場の仲間達+よしだ

コースタイム
7:30堰堤下発-10:43山頂着12:30発-14:20堰堤下着

 4月半ば頃、ブログにコメントを寄せてくれるいっちゃんからメールがあり、「高陽山に行きませんか」と誘われた。
 高陽山は一度スキーで登ったことがある。ブナの原生林が山頂を覆っている山だ。
 山の魅力より、新しい出会いに期待を膨らませて参加することを約束した。
 そしたら、メンバーはほとんど雪山をやらない中高年の人たち、私にリーダーを努めてくれとの依頼、さらに、簡単な雪山技術を教えて欲しいとの事。
 気楽についていけばいいのかなと思っていただけに、ちょっと予想外の展開になってきた。

 いっちゃんの職場の駐車場に集合して、M口さんの車に乗って西会津へ向かう。49号線を県境を越えたら徳沢駅方向に左折、徳沢駅を過ぎ、新町集落の奥川郵便局の角を左折、山浦集落で「中の沢」の道標に導かれて中の沢集落に至った。
 前回来たときは3月だったので、民家のそばに車を置かせてもらったが、そこから伸びる林道には既に雪はなく、登山口の大きな砂防ダムの下まで車を乗り入れることが出来た。
 一回来ているとはいえ、夏道が完全に雪で覆われている時だったから、夏道がどう伸びているかわからない。林道の分岐点に案内看板があったのでそれを確認し、ダムの左側の道を進んでいった。
 地形図には堰堤の記号はない。林道が沢を横切るところのやや上に堰堤があるようだ。
 夏道がはっきりしているので一番最後尾を歩く。沢のせせらぎが心地よく心に響く。天気は快晴、風もなく暖かいさわやかな日だ。
 ブヨが出始めていた。S藤さんは虫除けを振りかけていた。
 だんだんと雪が道を覆い始めた。
 いったん林を抜けて伐採地に出る。夏道の存在はもうわからない。以前スキーで歩いたルートをたどることにし、私が先頭を代わった。
 地形図を頻繁に出して現在地を確認するが、谷底を歩いている上に周囲の地形の変化が乏しく現在地を特定するのは困難だった。「山は上へ行けば山頂さ」とできるだけ傾斜の緩そうなところを選んで登っていった。
 傾斜がだんだん急になり、雪も締まっていることからアイゼン装着の指示をだした。6本爪以上のアイゼン持参の支持を出していたが、4本爪の人もいる。4本爪アイゼンは傾斜のきつい雪の斜面を登るときはあまり効かない。私は先頭を歩きつつ、しっかりした足場を作りながら登っていった。平らな足場が出来れば4本爪アイゼンでも効くはずだ。
 一旦雪が途切れて藪に入る。アイゼンをはずした。ブナ林の藪は薄くて歩きやすい。
 再度雪の上に出たところは山頂から南南西に伸びる稜線だった。
 ぶなの巨木が山肌を覆っている。雪が途切れているところにイワウチワが咲いている。
 急登ひと登りで山頂のはずが、そのまた奥、そのまた奥と高いところが出てきた。最高齢のS川さんがきつそうだでも、最高点まで行かないと山頂にたった気持ちにはなれない。
 だだっぴろい平原状の山頂の最高点で乾杯となった。
 シートを広げてみなさん持ち寄りのご馳走にした鼓をうつ。
 食事後、やや北に移動して飯豊連峰の大展望を眺める。記念写真を取り終えるといっちゃんが「鬼ごっこしよう」と言い出した。少年の心にかえっておにごっこを楽しみました。
 
 下山は登ってきた尾根を下らずに、直接沢に下るルートをとった。
 上部は急で女性達には少々恐かったかもしれない。
 傾斜が緩んできたところで、先を歩いていたS川さんの姿が見えなくなった。駆け寄ると雪を踏み抜いて穴にはまってもがいていた。胸までもぐっている。中は空洞で足場も無さそうだ。シュリンゲで引っ張り上げた。どうやら雪が薄くなっているところがあるようだ。沢床を避け、木に近づかないように気をつけた。
 M口さん持参の肥料袋を知りの下に敷き、尻セードを楽しみながらくだった。
 やがて登りのトレースと合流したが、またすぐ見失った。
 沢に水が流れ始めて杉林に入っていった。登りのときに付けたはずの赤布と出合わない、沢からあまり離れないように歩けば大丈夫なのだが、水の流れている沢は歩きにくい。
 方向を見定めて杉林を進んだら、登りのトレースに出合い、私の付けた赤布にも出合えた。
 やがて夏道に乗り、コゴミやふきのとうを取りながら登山口に戻ってきた。

 最高の天気で楽しい仲間達、山登りの楽しさってこういうところにあるのだと思った。

ぶなの原生林を登る 山頂北側、飯豊をバックに記念写真
大日岳〜飯豊山の稜線

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