北沢本谷

大源太山

2006年8月20日、豊栄山岳会沢登り技術訓練
CL 中山 SL 大桃、本田、吉田、大屋

コースタイム
7:32大源太山登山口発-7:40 1本目の橋から入渓-7:55登山道が横切る-8:15七ツ小屋裏沢出合-9:05三又(20m滝下)9:35 20m滝上-11:20大源太山山頂着12:15発-13:40登山口着

 今年の会の沢登り山行は、谷川連峰の一端、上越のマッターホルンの異名を持つ尖がりピーク、大源太山に突き上げる、北沢本谷で行われた。
 この頃の新潟は連日の猛暑で、沢が恋しい恋しいという感じでこの日を待ち臨んで過ごしていた。

 新潟市内でメンバーと合流、高速で湯沢を目指す。湯沢ICで高速を降り、大源太山の登山口へ向かった。
 登山口の駐車場に着くと、数台の車が止まっていて、ちょうど沢登り装備のパーティーが一パーティー歩き始めるところだった。
 我々も装備を整えて歩き出す。天気は晴れ、今日も暑くなりそうだ。
 10分ほどで沢を金属の橋で渡るところがあり、そこから入渓した。
 

入渓してまもなくの様子


 ゴーロが続く中に所々ナメのある渓相だ。
 沢にロープが張ってあるところがあり、そこが登山道が再び沢を横切るところだった。そこには橋は無かった。
 あいかわらずゴーロが続く、時々小さい滝が現れる。我々の出発直前に歩き出したパーティーを追い越した。でも、足跡はまだあり、もう一パーティー歩いているようだ。
 ガイドブックで6m四条の滝とある滝は、水量が少ないためか二条になっていた。皆は左から登っていったが、私は右の水流を登った。水の中を登るのは気持ちがいい。
 先行パーティーに追いついた。ブナの流木が一本橋のようにかかっている滝でてこずっている。我々はそのブナの木を橋に見立てて登っていった。
 七ツ小屋裏沢を右に分け本流を進む。
 7mの滝は私がフリーで水流の近くをトップでの登り、大屋さんだけロープで確保した。他のメンバーは右壁のすいすい登ってきた。せっかく登るのだったら、水流沿いが気持ちがいい。
 10mナメ滝は左のクラック沿いを登る。私は水流沿いを登ろうとトライしたが、傾斜が緩いのに滑って登れず、結局みなと同じルートで登った。
 

10mナメ、岩は滑りやすい


 三又に着いた。右から七ツ小屋沢が30mの立派な滝を落として合流している。我々が進むのは左だ。
 左の本谷の滝も落差は20mとあるが、階段状でそれほど難しく感じない。私がフリーでほぼ水流通しを登り、上からロープを投げて確保した。本田さんは滝の後半は藪の中を巻いてきたが、他のメンバーはすべて直登してきた。
 三又を過ぎると水流は源頭の様相を呈してくる。水筒に水を詰めた。

核心だった三又の20m滝下部


 水筒の水と水を含んだロープのおかげでザックが重くなる。その上、登りの傾斜は急になってきた。久しぶりの山だ、体が重い。
 チムニー滝はチムニーに流木が詰まっていた。リーダーの中山さんは流木の藪に悩まされながらもチムニーを登った。私は前半右壁を登り、後半チムニー内を登ろうとしたが、先行の中山さんがてこずっている。それを見て一旦降りようとしたら落ちてしまった。左足から落下して軽く捻挫したような痛みが走った。
 その後、左足をかばいながら歩いたが、右足が2度痙攣し、その度に休憩を取ってもらった。
 やたらと滑るスラブがありちょっと苦労する。
 やがて水は枯れ、草付のスラブになってきた。浮石が多く注意しながら登ったが、体が重く、メインロープを大桃さんに担いでもらった。
 左の稜線に登山者が見えた。登山道のある尾根は間近だが、皆は右の方を歩いている。正面に岩壁が見えた。あの壁を登ればほぼ山頂と判断しそちらに向かった。
 岩壁近くに来たら、私がトップを歩いていた。そのまま岩壁に取り付いた。みなも後に続いた。本田さんと大屋さん、中山さんを確保した。
 際どい岩場をトラバースしたら、縦走路に出た。皆はそのまま藪に入ってすこし上で縦走路に出た。
 大源太山までわずかのところだった。ほぼ、山頂直下に登ってきたといってもいい。

 登山道を小走りに歩いて山頂到着。
 まずはビールで乾杯だ。
 周辺の山々は雲に隠れていたが、その合間から時折見える山を同定し楽しいひと時を過ごす。やっぱり展望の開ける山頂の気分は素晴らしい。
 下山は先頭を歩かせていただいた。尾根道は暑い。ばて気味の体には暑さはこたえる。
 沢に戻ったところで登山道を歩かず、沢を降りた。時に泳いだりして童心に戻った気持ちで歩くのは気持ちいい。
 橋のところで登山道に再び戻り、登山口に戻ってきた。

 下界は猛暑の中、いい沢登りだった。

山頂直下の岩壁 大源太山山頂で記念写真 下山路から大源太山を振り返る
最後に登った岩壁は中央右の岩

新潟県中越の山の目次へ戻る

ホームへ戻る

inserted by FC2 system