俎倉山

2006年9月18日、単独

コースタイム
7:40登山口発-8:30お京平-9:05山頂着9:16発-9:37お京平-10:12琴沢着10:16発-10:28登山口着

 俎倉山は好きな山だ。
 低山ではあるが天然杉とブナの混生林が深山の雰囲気を醸し出しているからだ。
 また、整備された登山道があるが登山者は少なく、静かな山歩きのできる山である。

 このところ、登山に出かけていない。このままだと登山必要な脚力や持久力は落ちてしまう。冬山に向けて時間のある限り山に出かけようと考えた。ただ、いきなり長い行程を歩くのでは大変なので、手頃な山として俎倉山を選んだ。

 登山者名簿を記入して歩き出す。昨日は3パーティー入山しているようだった。
 杉の植林帯の水路沿いの道を進みまもなく琴沢を渡渉、しばらくはへつり道が続く。
 小沢を渡渉して急な登りを一気に登ると天然杉とブナの混生林の緩やかな登りが続いた。
 沖合いを台風が通過しているためか風が強い。木々の葉を揺らして吹き降ろしている。ただ、天気は曇りだが登るにつれて晴れてきた。
 登山道から踏み跡が分かれているところがあるが、道標や赤布を目印にしていれば迷うことは無い。
 遭難碑のあるところはお京平、このあたりの雰囲気が深山の趣があり好きだ。
 登りの傾斜が徐々に急になる。小尾根を乗り越すところが「ひるわ覗き」眼下にひるわ沢を覗ける場所だ。遭難碑に祭られている遭難事故はここで起きたらしい。
 ジゲの沢を横切ると最後の急登だ。稜線に出ると三川側の展望が開ける。空は見事に晴れ渡った。
 
 山頂はきれいに刈り払われていて、木の標柱が一本立っている。眼前に蒜場山が聳えている。そのすぐ右は棒掛山だ。
 もって来たビールで一人乾杯だ。
 先日細木数子の番組に野口健が出ていたので見ていたら。「山頂では騒がずに静かにしていること」と言われていた。山頂で酒を飲んだりすることは山の神様に失礼らしい。そんなことを思い出しながらも、手には缶ビールがある。「俺も随分と山の神様に不敬をはたらいてきたな」と反省しつつも、ビールを口に運んでいた。越後の岳人は山頂で酒を飲む。山の神様は怒っているだろう。
 10分ほどで下山の途に就いた。
 気温はぐんぐんと上がっていった。フェーン現象が起きているらしい。
 琴沢で頭から水をかぶった。沢のせせらぎは心を癒してくれる。
 登山口に着くまで誰にも会わず静かな山旅が出来た。

 下山後、杉滝岩へ向かった。
 東屋に上がってビールを飲みながら一人昼食を摂っていた。
 三々五々メンバーが集まり賑やかにクライミングを楽しんだ。
 
 久しぶりにのんびり過ごした休日だった。
 


俎倉山山頂にて

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