裸山

2008年9月28日、単独

コースタイム
8:38堰堤手前の駐車スペース発-8:55スラブに続く沢出合-10:00スラブの上-10:20山頂着10:35発-11:25沢に出る-11:35桑原沢合流点着11:40発-12:20駐車スペースに戻る

 六十里トンネルの新潟県側に出ると、正面に大きな一枚スラブを見せる岩山が目に飛び込んでくる。これが裸山だ。
 2003年秋に国道から藪をこいで登ったことがあるが、そこから見るスラブは下から見上げるほどの傾斜が無く、簡単に登れるだろうと見ていた。

 六十里街道に入ると道路が濡れていた。どうやら雨が降っていたらしい。でも、天候は曇りとはいえども雨は降っていない。
 裸山のスラブに取り付くには桑原沢に入らねばならない。2万5千図を見ると、国道が桑原沢を横切った所から二つ目のカーブに沢に入る破線の道が伸びている。現地に着くと車一台通れる巾の砂利道が伸びていた。その道に入ってみると車数台とめられる駐車スペースがありそこに車を止めた。
 
 渓流シューズを履いて歩き出す。
 すぐに大きな堰堤が目に飛び込んできた。
 コンクリートで沢床を固めたところを梯子があり、右岸に渡った。そこは雨に濡れたススキの藪で沢に入る前にその藪こぎで濡れてしまった。
 堰堤は魚道を伝って左から越えた。しかし、この魚道、本当に魚が登るのか?
 堰堤を越えて左から流れ込む沢が目指すスラブから下ってくる沢だ。
 堰堤の下まで降りずに藪をトラバースして沢に入った。
 やはり雨が降ったのだろう、水が勢いよく流れている。小さな滝をいくつも越えて高度を上げていく。
 沢が二又になっていた。おそらく右へ行けばスラブを長く歩けるだろう・・・と、地形図を見て思ったが、左のほうが水量が多い。なんとなく水量の多いほうに進みたい。どうせスラブに出ればどこを歩こうと自由だ。と、いうことで、左に進んだ。
 
 スラブに出てきた。スラブに出ると濡れているところより乾いたところを歩きたい。スラブ中央の乾いたところを登っていった。
 岩は小さい突起が多く渓流シューズのフリクションでも良く効くが、クライミングシューズのほうが安心だ。腰を下ろせる所を見つけ、クライミングシューズに履き替えた。
 スラブの岩が波打つように視界をふさぎ、スラブのトップのピークが見えない。
 もくもくとスラブを登っていく。傾斜は御前ガ遊窟より少しきついくらい。
 下山のことを考えて9mm×50mロープを持ってきていたが、それが重くてたまらない。
 ちょっとしたブッシュに手を掛けてゆく手を見ると、もうすぐそこに稜線が見えた。
 稜線は低木の藪だ。腰を下ろせるところでクライミングシューズから渓流シューズに履き替えた。
 所々岩のある藪尾根を登っていき、山頂に出た。
 山頂は三角点の周囲だけ刈り払われていた。
 
 持って来たビールでひとり乾杯し、下山ルートを考えた。
 当初の予定では山頂から吹峠方向に進んで適当なところから、東の桑原沢側に下降するつもりだったが、山頂のちょっと南側から下降しても問題ないように見える。問題なければ歩く距離が短いほうが良い。
 ということで、山頂から来た道を少し引き返して、そこから藪斜面を下っていった。
 斜面のへこんだ所をあるけば、水が流れた跡があり藪が薄い。水が流れるところは岩になっている。ちょっと広がったスラブの斜面もあるが、クライムダウンで十分下れた。
 やがて水が流れ始め沢の形状になってきた。
 そして、左から沢音が聞こえると、桑原沢の支流の沢に合流した。そこからまもなく、桑原沢本流に合流した。
 桑原沢はちょっと水量の多い沢だ。
 この時期もう水は冷たい。出来るだけ濡れたくないのだが、どうしても下半身は濡れてしまう。
 ちょっとした滝の上に立つと、滝壷に釣り人が釣り糸を垂れていた。
 滝の右岸をへつり気味にクライムダウン。懸垂下降も考えたが、それをすると釣りの邪魔をすることになる。
 滝の下に下りて釣り人に挨拶をかわして先へ進んだ。
 目の前に堰堤が現れて終点が近いことを知る。
 登ってきたとおり魚道を使うべく、右岸から堰堤を越えた。
 魚道をたどって堰堤を下り、沢を渡って駐車スペースに戻った。
 懸垂下降のために持って来たザイルは単なるザックの重しでしかなかった。

 気になっていたルートを登れてよかった。

スラブに入ってきた 波打つスラブ 登る方を見上げる
山頂より見た守門岳 毛猛山方面 国道から見た裸山
ここから見ると立って見える

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