高森山

県境稜線直前の1075mピークまで

2009年2月1日、単独

コースタイム
7:10弥生発-11:00県境稜線手前の1075mピーク着11:50発-13:50弥生着

 骨折の後遺症も大分よくなり、山スキーとわかんを使った雪山登山をしたくなった。
 3年ぶりの雪山登山となる。
 ちょうど3年前の同じ時期に登り、大雪のため途中で撤退した高森山を選んだ。

 早朝新潟市の自宅を出発。天気はあまりよくないが、大雪にはならないだろう。
 登山口は西会津町の弥生。
 ここ数日、気温の高い日が続いており、山の積雪が減っていることが懸念されたが、案の定、奥川地区に入っても、道路の両脇には雪の壁すら出来ていない。
 弥生集落奥の駐車スペースに車を置いた。目測で積雪は1mくらいか・・・下山時のスキー滑降で苦労することが早くも予想された。

 山スキーを履いて歩き出す。天気は小雪。目指す高森山がうっすらと見える。
 雪で埋もれた田んぼを進み、やがて杉の植林に入っていった。
 小さい沢状の地形の右側の小尾根を登ろうと考えていたが、杉林で見通しが利かないためいつの間にか通り過ぎてしまい、適当な斜面を左の尾根に向かって登っていった。
 今シーズン前に新調したシールとビンディングの効果は抜群だ。これまで登れなかったくらいの斜度も難なく登っていく。
 610m付近で尾根に上がった。
 雪はザラメ雪の上にうっすらと新雪が積もった感じで、もぐらずに歩きやすい。今回は山頂まで行けるだろうと、この時点では確信していた。
 
 前回苦労しした650m〜710mの急な斜面も、今回はスキーを脱ぐことなく登っていけた。
 雪の状態もあるかもしれないが、装備の差は大きい。
 
 この頃になると、それまで見えていた高森山は見えなくなり、谷の反対側の尾根すらも見えなくなってきた。現在地が特定しス辛くなってきた。
 859mの小ピーク直下は苦労した。
 この地点で初めてスキーをはずし、わかんを装着した。
 ピーク直前で再びスキーを付け、苦労して登る。
 この地点は下山時迷いやすい地点だ。赤布を二つ付け、下る方向を示した。
 ただ、大きな天然杉が数本生えていて、視界は効かない。下山時の要注意地点と頭に叩き込む。

 そこからしばらくは快適なスキー登行となった。
 尾根巾も広がりはじめ、枝尾根もいくつか分かれていることから、赤布を頻繁に付けた。
 標高1000m位から雪質はさらさらのパウダースノーになってきた。(高度計持っていないので、あくまで地形図で判断しています)
 少しずつ尾根が北向きにカーブし、広い高原状になってきた。
 視界は100mあるかないか、地形の変化だけで現在地を特定していく。ただ、これだけ広い高原状の地形だと、現在地の特定は思い込みでしかない。
 おそらく1075mピークと思われるところに着いた。山頂まではすぐだと思うが、この先の地形を見ると、山頂までは行けるだろうが、帰路間違った尾根に入り込む可能性がある。
 特にスキーだと、蛇行しながら進む上、スピードも速くなるのでので、方向感覚が狂いやすい。
 しばらく進行方向をにらんでいたが、県境稜線すら見えない。
 一旦ツェルトを張って、昼食を摂ることにした。天気が回復すれば、山頂アタック、回復しなければ、下山することにした。

 50分後、天候の回復は望めそうもないと判断、山頂目前で残念だが下山することにした。
 スキーのシールをはがし、ワックスを塗って滑降の体制をとる。
 赤布を回収しながら下った。
 要注意の859m地点、赤布があるから大丈夫とコンパスを見ないで降りたら、尾根を外してしまった。
 すぐに気付いて登り返そうとするが、斜面が急でスキーでは登れない。
 わかんに履き替えて登り返すことにした。
 標高差にして10m程度の登り返しだと思うが、雪の割れ目などもあり、かなり苦労した。
 本来の尾根を下るにも、尾根が狭く急なので、そのままわかんである程度のところまで下った。
 少し下ってから、再びスキーを装着した。

 そこから下は尾根が痩せている上、積雪量が少なくブッシュが多く出ているので、苦労する。
 小さい斜滑降とキックターン、横滑りなどを駆使して下った。
 スキーは普段使わない筋肉を使うので、運動不足の足にはきつい。
 尾根の分岐では必ずコンパスを見て方向をチェックしながら下った。
 杉の植林に入るまでは、ブッシュに苦労しながらの滑降となった。

 杉の植林に入るとブッシュがなくなってほっとする。
 あとは緩やかな斜面を弥生に向かって滑り降りるだけ。
 時々ヒールをフリーにしてスケーティングしながら、弥生に戻った。

 足の後遺症は行動中は出なかったが、車に戻った途端に、痛み始めた。
 それでも、全行程6時間、歩けるようになりました。
 

弥生集落。積雪が少ない。 クマの爪あと発見。
1075mピーク付近。高原状で、そのうえ視界も悪い 快適に滑れたのは上部のほうだけ。

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