霧来沢支流鞍掛沢

本名御神楽岳

2013年9月22日、吉田、竹内、石附、伊藤 (全員NCC)

コースタイム
6:48登山口発-7:00八乙女の滝(入渓)-7:30鞍掛沢出合-8:00二又-12:00登山道に出る-12:06本名御神楽山頂着12:30発-14:40登山口着

 前の月の8月に新潟クライミングクラブ(NCC)に入会した。その8月の例会で、9月に私が担当リーダーで沢登りをひとつやることが決まった。
 私自身7年前の遭難以来、本格的な沢登りから遠ざかっていたので、かつて登った経験があり、登山道にエスケープしやすい、霧来沢支流鞍掛沢に行くことにした。

 前夜、道の駅かなやまにて幕営、我々以外にも山に入るパーティーが泊まっていた。
 翌日は6時に道の駅を出発、本名御神楽の登山口を目指す。

 登山口で、道の駅で一緒だった、東京の山岳会のメンバーと一緒になった。
 彼らは、もうかけ沢出合にBCを張り、この日前ガ岳南壁を登攀し、翌日、もうかけ沢を登るという。前ガ岳南壁の登攀経験がある私は、若干のアドバイスをした。
 我々は霧来沢途中から入渓する予定なので、登山口でハーネスなどを装着して歩き始めた。

 八乙女の滝手前で入渓。八乙女の滝は早速直登した。
 感覚を慣らすにはちょうどいい滝だ。
 霧来沢本流を遡行。右側を登山道が並行して伸びているが、沢の中の方が景色もいいし、気持ちがいい。
 八丁洗い板では皆それぞれに写真を撮るなどした。
 そして、鞍掛沢に入っていった。

 傾斜の緩い平凡な渓相が続くが、時折あらわれるナメや滝は簡単に登れるものばかりで、いわゆる癒し系の渓といった感じだ。
 ちょっとした滝を登って後ろを振り返ると、単独の登山者が後ろを歩いている。そのうち追いつかれて顔を見ると、杉滝岩で良くお会いしているAさんだった。
 どうやら、私のfacebookのつぶやきを見て、やってきたらしい。

 二又は左へ入るのだが、右俣の大滝を見物しに行った。
 そして、二又の滝は右から巻いた。

 左俣に入ると、滝が連続するようになった。
 普段からフリークライミングなどして鍛えているメンバーだ、皆、難なく登っていく。
 そして、開けたゴーロを進むと、核心部の大滝が現れた。

 Aさんは大きく巻くという。
 我々は、右のルンゼを使って、高巻に入った。
 トップは私、ルンゼは泥が詰まっていて歩きづらい、ロープで確保しているが、支点にいいブッシュがあまりない。
 残置ハーケンの有る処でロープの残量を聞くと、あと10mとの事。ここからはトラバースになるが、先に支点になりそうないい木が見えない。よって、岩のすき間に生えている小さい木と、残置ハーケンに支点を取り、ピッチを切り、ビレー解除の合図を送った。
 伊藤君と竹内さんは、ロープにタイブロックやロープマンで登ってきて、最後に石附さんが登ってきた。
 石附さんがつるべでトップになり、少しトラバースしたところで沢に降り立った。
 10年前は懸垂下降で降りた記憶があったが、10年前はトラバースがうまくいかずに、上に登ってしまったことが判った。

 その次も落差のある滝が続いたが、きわどいながらも直登可能な滝ばかりで、皆それぞれに滝登りを楽しんでいた。
 力量のあるメンバーがそろっていると、安心感が違う。

 やがて水量が細くなり、溝状の滝で水筒に水を詰めた。
 そして、水が涸れ、藪っぽくなり、ひど状の地形も消えて、灌木の藪に入っていく。
 藪こぎ数分で登山道に飛び出した。

 すぐ右に本名御神楽の山頂が見える。
 登山道に出ると安心するが、疲れがどっと出てしまう。よたよた歩きながら山頂に到着した。

 沢登りは、山頂に立つのが目的ではないが、やはり山頂は気分がいい。
 ハーネスやギヤ類をザックにしまって、登山道を下山し始めた。

 下りはじめてしばらく行くと、右手に前ケ岳南壁が見えてくる。登攀経験のある私がルートの解説をした。
 あとは、安全な登山道を下るのみ。

 久し振りに登った、鞍掛沢。
 景色といい、楽しさといい、そして、山頂直下に登れる行程といい、とてもいい沢だと、改めて思い直した。

     
 八乙女の滝で入渓 早速直登  八丁洗板  鞍掛沢に入ると、まずは癒し系
     
 皆さん登攀力あるので、これくらいはロープ無し  滝  直登
     
 沢が90度に曲がる所にある滝  右俣の大滝  核心部の大滝 右のルンゼを利用して高巻
     
 後半は登攀的要素が濃くなる    前ケ岳南壁を遠望

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