八海山
屏風道〜八ツ峰縦走〜新開道
2016年8月14日、単独
コースタイム
5:20登山口発-6:10四合目着6:15発-6:45五合目着6:50発-8:05七合目着8:10発-8:47八合目着8:55発-9:20千本檜小屋着9:35発-10:30大日岳着10:50発-11:08新開道に入る-12:05カッパン倉着12:15発-12:55四合目稲荷社着13:10発-13;50登山口着
越後を代表する名山、八海山。
久しぶりに八海山に登りたくなった。
沢登りを始めてから、夏はもっぱら沢登りをしてきたが、休みがなかなか読めない昨今。パートナーが得られず単独行動になってしまう。沢は単独行動は危険だ。それなら、岩場の続く登山道を歩こうと、八海山屏風道を歩くことにした。
屏風道は16年前の秋に一度来ている。その時以来の再訪だ。
二合目の登山口に車を止めて歩き出す。早朝の涼しい時間に高度を稼いでおきたい。
屏風沢を渡渉し杉林の緩登から始まった。渡渉地点には籠渡しがあったが、使う人はいるのだろうか。
大岩の下に石碑などが並んでいる三合目を過ぎると、道はトラバース道になっていく。
水量のある生金沢でタオルを水に浸し首に巻いた。
四合目は左が五合目に向かい、右が水場に向かう分岐になっていた。水は屏風沢で得られる。水を補給しに沢に向かった。
水場のすぐわきに避難小屋があるが、倒壊しかけていて使えそうもない。屏風沢で水筒いっぱいに水を補給して登山道に戻った。
まもなく急登が始まった。岩場には鎖がかけられている。ただ、先は長い、鎖に頼りすぎると腕力を使い体力が消耗する。できるだけ三点支持に心がけて登って行った。
急登が一段落したところに松の木があり、そこが五合目だ。振り返って見下ろすと、短い時間に相当な高度を稼いでいるのがわかる。屏風道は八海山の西側につけられた登山道だ。まだ、太陽は山の向こうにあり、日陰になっていて直射日光を浴びなくてすんでいる。
急登はまだまだ続く。
六合目は壊れかけた標石があった。そのまま通過した。
気温が上がり始め、ばて始めた。日が照り始めたが、雲が出てきて直射日光を遮ってくれていた。
七合目の標識のところで小休止。ノゾキの松の道標があったので行ってみた。
急峻な崖の上にせり出した台地に神々が祭られ、八海山を真正面に見える地だ。鐘は鉄製の鐘楼が破壊されていて、地に落ちていた。
八ツ峰に雲がかかり始めていた。
七合目からは山腹をトラバースするように進んでいく、沢状のところで水が得られるかなと思ったが、水は得られなかった。
そして、ゴーロ状の沢に消えかけた赤ペンキの矢印があるので、導かれるままに登る。タオルを濡らす程度の水は得られた。。
沢から離れるところの赤ペンキも消えかかっている。この辺りは道形を注意深く見ながら進まねばならない。もし、雪が残っている時期なら、道迷いの原因になりそうな場所だ。
見上げる岩峰の迫力がすごい。
小尾根に上がると八合目の標石があった。小休止した。周囲は濃いガスに覆われていて、視界は50mくらいになっていた。
標高1550m付近で広い尾根に上がる。岩場の連続だったが、ここからは緩やかな登山道だ。
ガスの中に小屋の影が浮かび上がって、千本檜小屋に着いたのを知った。
登山口から4時間、16年前は3時間10分。16年年を取り、50分遅くなった。
若い小屋番がいた。スポーツドリンクを購入して小休止。
八ツ峰の縦走に入った。
最初の地蔵岳は回り込むように登る、そして、戻って不動岳に向かう。
初心者はここから先は進入禁止の看板が不動岳にあった。
3番目の七曜岳はいつの間にか通過した。ガスが濃いのでどこがピークかよくわからない。標柱だけが頼りだ。
高度感抜群の縦走路のはずだが、ガスが濃くてそれもよくわからない。
白河岳には白川岳の標柱があった。
釈迦岳はいつの間にか通過した。鎖はしっかり握るが、足場をよく見て進む。
う回路への分岐をすぎ、後半の縦走路に入った。
摩利支岳も標柱があったが、剣が峰はいつの間にか通過。
梯子がかかっている急な岩場を登り、2本の鎖を両手でつかんで登ったところが、八ツ峰の最高峰、大日岳だ。
数名の登山者がくつろいでいた。
ガスがかかっていなければ、大パノラマが得られるはずだが・・・
時折ガスが晴れて、下界や縦走路が見えていた。
鎖を頼りにピークを降りて、下山開始。
う回路に入っても梯子が続く、岩場のトラバースもありう回路といえども初心者向けではない。
分岐から新開道に入った。歴史のある八海山だ、新開道といえどもかなり古いだろう。
最初はトラバース気味に進んでいく、鎖場が続き、気を抜けない。やがて鎖場が終わって、下山する尾根道になった。
振り返ると八ツ峰方向のガスが晴れ、奇岩の姿を現していた。ただ、ガスが晴れると直射日光があたり暑い。
緩い登り返しの上がカッパン倉、七合目の標石が転がっていた。景色はいいのだが暑いので、ちょっと下がった木陰で小休止をした。
やがてブナ林に入り、直射日光が当たらない分涼しく感じ始めてきた。
尾根の形状がなくなり始めジグザグに下り始めると、稲荷社のある四合目に着いた。
水場は登山道から2分ほど下ったところの小沢で得られたが、流れが細く、汲むのに苦労した。
ブナ林が終わり、杉の植林帯に入ると道幅が広がり、木陰もなく暑くなった。
林道に出たが、右手のピンクテープに導かれて山道に入り、登山口の駐車場に戻ってきた。
16年ぶりの八海山屏風道。16年の体力の衰えは否めないと感じた山行だった。
登山口付近から見上げた八海山 | 四合目の水場付近にある清滝避難小屋 倒壊寸前 |
四合目を過ぎると急登の連続、 岩場には鎖がかけられている。 |
七合目 ノゾキの松より八ツ峰を眺める | 七合目付近から見た屏風沢上部のスラブ | 八合目直下から見た岩峰 |
千本檜小屋 | 峰々には神々が祭られている | 大日岳 |
新開道四合目の稲荷社 周囲は見事なブナ林 | 千本檜小屋にある八ツ峰案内図 |