大石山、頼母木(たもぎ)山

1998年6月7日、単独

  新潟県、山形県、福島県の3つの県にまたがる飯豊連峰の主脈に取り付くに
はどのルートを取ってもかなりのアルバイトが必要である。特に連峰の西側の
新潟県側から取り付くのはどのルートも長いアプローチがある。
  その中でも胎内口の足の松尾根は比較的アプローチが短く連峰最低鞍部に近
い大石山に出るので飯豊連峰の入門コースである。
  6月になって奥胎内へ通じる林道が開放されると、飯豊に行きたくなった。
  早朝に豊栄市の自宅を出発、登山口の奥胎内へ向かう。
  胎内ヒュッテで登山届を出して一般車の通行を禁止した林道を歩く。林道と
いっても途中までは舗装されているいい道だ。
  林道だとついペースが上がりそうになるがそれを押さえながら歩いていると
後ろから来た単独の登山者に追い越された。
  50分ほどで足の松尾根の取り付きにやってきた。登山道入口を示す看板は
壊れていた。ぶなの原生林に入っていく。
  すぐに急登が始まった。
  しばらくして姫子の峰に着き一休みする。先程の登山者が休んでいて先に出
ていった。
  姫子の峰は特にピークの形状をしておらず、尾根が広くなったところのいい
休み場だ。少しの休憩のあと歩き出した。
  少し行ったところにある岩場はロープが渡してあり難なく通過する。このル
ートは新潟大学の研究班が設置した雨量計があり、その為に整備が行き届いて
いて急な所や足場の悪いところはロープがついている。
  足の松沢の滝が見える滝見場を過ぎるとぶな林の中の急な登りが始まる。い
つのまにか先行者に追いついていた。急登途中で追い越した。
  ぶな林の急登を抜けると雨量計が設置してあるピークがあり展望が開けた。
一息入れた。この雨量計は等間隔で設置してあるのでいい目安になる。
  最後のネマガリタケの急登を登ると大石山に出た。周囲の景色はガスがかか
ってきて何も見えなかった。ハクサンイチゲが沢山咲いていたが、ピークは過
ぎたようだこの年は雪消えも早かった為か花の季節が早くなっていた。
  頼母木山に向かって歩き出した。
  緩やかな稜線を登っていき、頼母木小屋を過ぎ、地蔵様が置かれている頼母
木山に着いた。周囲の景色はガスの為視界はない。
  頼母木小屋に戻って食事にした。水はまだ引いておらず、近くの雪渓の雪を
利用した。
  小屋から大石山に戻る途中に沢山の登山者にあった。さすがに飯豊の登山者
はマナーを心得ている。草地に入らずに裸地に座って休んでいる。
  下山は往路を戻り胎内ヒュッテで管理人と話をして帰った。

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