マンダロク山、日倉山

1998年11月15日、単独

コースタイム
5:15豊栄市自宅発=6:20登山口着6:28発−6:42滝見場−6:48独
標−7:55又六山着8:03発−8:38導標−8:42鞍部−9:33日本平分
岐−9:37日倉山着9:47発−10:30鞍部−11:00又六山着
11:12発−12:05独標−12:07滝見場−12:17登山口着12:23
発−13:30豊栄市自宅着

  又六山(マンダロク山)(865.9m)は、国道49号線道の駅みかわより阿賀野
川の対岸の奥に台形の独立したピークが見える、その山容は小さいながらもなかなか
立派な感じがするが、周囲に日本平山や菅名岳などの山が有るため見落とされがちで
ある。
  日倉山(843.7m)は、又六山と日本平山の中間に位置するピークで山麓から
は目立つピークが無いために見落とされがちである。
  当初この日は所属会のメンバーと同じ川内の銀太郎山へ行く予定だっ たが、リー
ダーの都合で中止になったので、川内でも楽に登れる山と思いこの山に登る事にし
た。
  しかし、鈴木眞さんからの事前の情報で又六山と日倉山の間は整備された道が無い
事が分かった。よって薮こぎの用意をして出かけた。
  まだ真っ暗な5時15分、自宅を出て、途中コンビニで食糧などを買って一路登山口
のある三川村五十島を目指した。前日登山口の下見をした所登山口に続く林道は車高
の高い4WDの車でないと上り無いと判断したため会社から4WDのバンを借りてい
た。
  49号線の五十島トンネルを抜けると信号が有りそこを右折し五十島橋を渡る。五十
島の部落を抜けて道なりに直進するとやがて突き当たり、左に自然の森、右に村松方
面へ道は分かれる、ここに日倉山登山口の案内看板が有る。
ここを右折し川にかかる橋を渡るとすぐ左折、すぐに左に道を分けるが曲がらずに直
進する。
  道は蛇行しながら高度を上げて行く、途中で舗装が途切れ赤土の滑りやすい砂利道
になる。ところどころえぐれていて車高の低い車は通れないだろう。
  林道終点近くに又六山、日倉山登山口の看板が有りそこで車を止める。
  周囲はすっかり明るくなった。49号線は霧だったが、このあたりは霧の上に出て
いる。
  6時28分、登り始める。すぐに小尾根に取り付く。
  道は広く刈り払われていてとても歩きやすい道だ。周囲の広葉樹はほとんど葉が落
ちている。
  やがて谷を挟んだ反対側の山から真っ赤な朝日が昇ってきた。
  滝見場という標識のある場所が有り、進行左手の谷に一筋のきれいな滝が見えてい
た。
  454.8mの三角点の場所には展望台(独標)と書かれた標識が有り周囲は広く
刈り払われている。菅名山塊の景色が良く見える。
  標高560m付近からは尾根が狭くなり視界が開けた。行く手の又六山、日本平
山、菅名山塊が見えていた。
   急登のあと830mのピークに出る。このピークが登山道の途中から見えていた
ピークだ、又六山の山頂は次のピークだ。
   7時55分、又六山の山頂に着いた。前日倉山の標識が有り、又六山の標識が倒
れていた。
  東から斜めに日が射しているので、菅名山塊の山肌に又六山の陰が映し出されてい
た。気温が高いためか遠くの山々は見えなかったが日本平山、日倉山、白山、そし
て、菅名岳などが見えた。
  西側に続く尾根に踏み跡がついていた。覗いてみると鉈目もある。ひよっとしたら
高石から日倉山に登るルートの途中まで続いているのではないか、そうすれば高石を
ベースに又六山、日倉山と周遊コースが取れるかもしれない。
  10分ほど休んで日倉山へ向かった。
   整備された道はとなりの860mのピークまでで、そこからリョウブの薮が始
まった。先人がビニールの紐を渡してあったのでそれを頼りに進む。踏み跡も有るが
落ち葉で隠れて良く見えない。ビニール紐が途切れた所は赤布を木の枝につけながら
進んだ。
  藪はやがてネマガリダケの密叢になった。踏み跡も完全に消えた。頼りは先人が残
したビニール紐のみ、この紐は延々と続いているのでとても頼りになった。しかし、
ネマガリダケは足に絡むしかき分けてもかき分けても前が見えない厄介な竹だ。それ
に比べリョウブは葉が落ちているので先が見えてこぎやすい。
  ネマガリダケの蜜叢を抜けると広葉樹林帯の下りが始まった。踏み跡もはっきりし
だしたが、まめに赤布を木につけながら進んだ。
突然ぶなの木に「又六山、日倉山」と書かれた標識が有った。ここも以前は登山道が
有った事を示している。
  鞍部を過ぎ日倉山の登りが始まった。
  潅木とリョウブの薮だが踏み跡ははっきりしている。ただ尾根の幅が広いので踏み
跡を見失わないように注意をする。ただし、先人がつけたビニール紐は切れたのだろ
うか鞍部から先見当たらない、そのうえ、私が持ってきた赤布もすべて使い果たして
しまった。仕方なくタオルをひきちぎって目印とした。
  850mピーク手前から再びネマガリダケの蜜叢が始まった。今度はビニール紐が
無い。しかし、所々刈り払われたネマガリダケが置いてあり目印になったがまったく
の勘が頼りの行動だ。時折複雑に枝が伸びた潅木に行く手を阻まれ、鉈で切り落とす
場面が有った。潅木にタオルの切れ端をまめにつけたが帰り道に分かるだろうか。
  ネマガリダケの薮を抜けると、850mピークに出る。そこで尾根は直角に近く曲
がる。潅木帯に変わり、踏み跡もかなりはっきりしてきた。
  右手より高石からの道を合流して、直進すれば日本平山、右に曲がれば日倉山とい
う地点に出た。薮こぎはここで終わり。
  ヒドをこえて急登少しで日倉山山頂に着いた。
  日倉山には三角点と「日倉山頂上矢筈山岳会」と書かれた標識が有り、周囲は広く
刈り払われていたが潅木が邪魔をして展望は良くなかった。
  日本平山へ続く道が続いていた。
  薮をこぐくらいなら日本平山経由で下りた方が楽ではないかとも考えたが、登山口
にある車を考えて往路を戻る事にした。
  ウイダーインゼリーでエネルギーを補給、ビールは又六山までお預けにして、10
分休憩の後、気持ちが萎えないうちに出発した。
  850mピークを過ぎた所のネマガリダケの薮では道を見失ってしまった。木に
登って方向を確認しながら突破する。
  潅木帯で踏み跡を探すのにも苦労した。踏み跡を見つけたら死んでも放すものかと
いう意気込みで先に進む。
  鞍部を過ぎ又六山の登りは急だった。
  急登を終えると再びネマガリダケの蜜叢地帯、だけどここはビニール紐が有るので
難なく過ぎる。
  ネマガリダケの薮を過ぎ、リョウブの薮の中で人間に会った。こんな所で人に会う
なんて思いもよらなかったのでびっくりした。日倉山へ向かっているとの事だったが
道が消えてどうしようかと思っていたらしい。所々目印をつけたが、この先道は所々
踏み跡が有るだけだと教えてやった。
   彼は結局進むのをあきらめて戻ってきた。
  又六山となりのピークで薮こぎ終了。11時、再び又六山山頂に立つ。
  日倉山で我慢したビールを一気に飲み干した。
あとはるんるん気分の登山道。気温が高くなったので長袖を脱ぎティーシャツで歩き
出す。
  12時17分、登山口に戻ってきた。
  この日は温泉に入らずにまっすぐ帰ってきた。
  いつかは又六山、日倉山、日本平山と周遊コースを歩いてみたいが、それをやるな
ら残雪期が良いと思った。
  ただ今回は木々の葉が落ちた後だったので薮こぎと行ってもネマガリダケ薮以外は
周囲の景色が見えたので地図と周辺の地形などで現在地が特定できた。夏場はとても
無理でしょう。

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