未丈ガ岳

1999年7月20日、単独

コースタイム
3:05豊栄発=4:55泣沢登山口着5:12発−5:30黒又川渡る−6:14
前の沢の峰(974mピーク)着6:24発−7:46山頂着8:16発−9:19
前の沢の峰着9:27発−10:16黒又川渡る−10:38泣沢登山口着10:4
8発=13:00豊栄着

  未丈ガ岳は越後山脈の中央に位置し、越後会津の山の展望台として有名である。
  MMLでも何度か話題になっている山で、是非訪れたいと思っていた。
  前日は晴れて気温が上がり、朝の涼しいうちに登ることにして早朝3時5分に豊栄の
自宅を出発した。
  新潟西ICで高速に乗り、小出ICで降り、湯之谷村の国道を進み、奥只見シル
バーラインに入って行った。
  トンネルの中に泣沢待避所の看板が見えると速度を落とし、左側のトンネルの非常
出口を注意しながら進んだ。
  泣沢待避所の非常出口を出たところが未丈ガ岳の登山口だ。
  岩魚釣りの車が停まっていて焚き火を焚いていた。登山者の車は私の車以外に無
い。
  登山靴を履いて歩き出す。
  まずは沢沿いのへつり道を緩く下っていく。最初右岸の道だが、すぐに左岸に渡
る。沢の徒渉個所は板橋が掛けられていて歩きやすい。
  草についた露がズボンを濡らすが、すぐに晴れれば乾くと思いそのまま進んでいっ
た。
  再度オリソノ沢を渡るところには橋はなく、飛び石伝いに沢を渡る。渡る手前で左
に沢沿いに進む道を分けた。山菜取り道だろう。
  やがて鉄の板橋の架かった。黒又川を渡った。渡った後も沢沿いの道を2本分け
た。分岐点には道標があり迷うことはない。
  尾根に取付くと最初はやや急だが、すぐに緩い登りに変った。ゆっくり歩こうとす
るがどうしてもペースが上がってしまう。
  右手の山の間から荒沢岳が顔を出し、その後、姿を消して変わりに越後駒ケ岳が姿
を見せた。そして、登っていくに連れその両者が見え始め、駒ヶ岳の奥に中ノ岳、兎
岳も確認できた。
  未丈ガ岳は会越の名山の展望台。天気は曇り空だが期待できそうだ。
  進行方向には未丈ガ岳が緩やかな頂を見せていた。
  974mピークは越後の山旅には前の沢の峰と記されている。
  地形図ではこのピークを950mの等高線沿いに巻いているが、実際の道は頂上を
踏んでいる。ここで初めて腰を下ろした。相変わらず駒ケ岳から中ノ岳、荒沢岳の景
色が素晴らしい。山頂で素晴らしい写真が撮れそうだとここでは写真を撮らなかっ
た。(後で後悔することになる)
  道は一旦下って鞍部の地名は松の木ダオだ。ダオは峠の意味の言葉だ。
  そこから再び緩い上り坂が始まった。ぶなが主体の尾根道で、木々の間から右手に
駒ケ岳が見えるが、荒沢岳に雲がかかり始め姿を隠してしまった。
  左手には毛猛三山が特徴ある姿を見せはじめた。
  しかし、やがて雨が降り始めた。最初は小降りだったが、やがて本降りになり周囲
の山を見ている余裕は無くなってきた。
  1200m付近で雨具を着けた。
そして、もう一度休憩しようと思っていたら、薮を少し刈り払った所に未丈ガ岳の標
識が有り、山頂についたことを知った。あまりにあっけなく山頂に着いてしまった。
  山頂に着いたとき雨が上がった。
  毛猛三山の横にはうっすらと浅草岳がシルエットを見せていたが守門岳は見えな
かった。
会津朝日岳、会津駒ケ岳はなんとなく雲の切れ間から見えていたが、燧ケ岳は全く雲
の中だ。平ケ岳も見えず、荒沢岳、中ノ岳は相変わらず雲の中、かろうじて越後駒ケ
岳のみ姿を見せていたが、これもやがて姿を消した。
  越後の山々の展望台に立ったわけだが、期待していた展望はお預けになってしまっ
た。
  この山の北側に大鳥池という池があるが、山頂からは尾根の陰になっている為見る
ことは出来ない。尾根上にかすかに踏み跡があったが、薮をこいでまで行く気はしな
かった。
  それでも、山頂に着いた気分はとても良い。ビールを取り出して一人で乾杯した。
  山頂東面には草原があり、そこにはまだ大量に雪が残っていた。
  静かな山頂だ。私以外誰もいない。雲の切れ間から見える景色は人口物が一切見え
ず、奥山に来たことを実感させられた。
  30分雲が晴れるのを待ったが、逆に再び雨が降り出し下山することにした。
  今度は先程より激しい雨になった。景色はすっかりガスで見えなくなった。
  前の沢の峰まで一気に下り、そこで小休止をとった。
  その下りで一人の登山者に会い、この日初めて登山者に会った。彼は2回目の未丈
ガ岳で前回登ったときは「新潟県の山が全部見えました。」と言っていた。全部とは
大袈裟だろうが、確かにこの山の位置からするとかなりの山が見えるに違いない。
  尾根の先端付近で雨が上がり、雨具を脱いだ。
  黒又川を渡り、駐車場までの間はへつり道の緩やかな登りだ。
  10時38分、駐車場まで帰ってきた。5台の車が停まっていた。みな未丈ガ岳を登り
に来たが雨の為引き返したそうだ。
  私は登ってきたといったら「がんばりますね」と言われてしまった。
  着替えのズホンを忘れたことに気づき、仕方なく濡れたズボンを絞ってまたはい
た。
  着替えが無いので仕方なく温泉は入らずに帰ることにした。
  帰りに越後三山縦走の時に車を置く場所を下見に行った。
  小出駅の近くに小出公園がありそこの駐車場を利用することにした。そして、枝折
峠までバスで行き、大崎に下山後もバスと電車で小出まで戻る計画だ。
  小出ICより高速に乗り、新潟西ICで降りて豊栄に帰ってきた。

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