大樽山

1999年9月23日、メンバー、外山、佐藤、吉田(全員豊栄山岳会)

コースタイム
5:00豊栄発=6:08胎内ヒュッテ着6:28発−7:55 920mピーク着
8:10発−9:33大樽山着(その後、その先の鞍部あたりまで往復)12:30
発−13:30 920mピーク着13:44発−14:50林道着−14:55胎
内ヒュッテ着=胎内グランドホテルで入浴=17:00豊栄着

今年の春、胎内尾根の滝沢峰に登った時、趣味で道を刈っている人に会った。その人
の話では大樽山までも道を付けたと言っていた。
飯豊連峰は国立公園なので勝手に道を付けることは禁じられているが、どうせなら一
度行ってみようと思い所属の豊栄山岳会のメンバーを誘って、出かけることにした。
早朝5時集合場所の豊栄中央公民館前に着いたらイベントが行われる様子なのでメン
バーが集まった後に体育館前に移動して、私の車で出発した。メンバーは私を含め3
名である。
胎内ヒュッテに着く頃はすっかり明るくなっていた。ヒュッテの管理人に道の状況を
聞くと、
「正規の登山道でないので注意するように」とのことだった。
林道のゲートを越えて少し進むと左手に踏み跡が伸びていた。そこが登り口だ。
道は刈られたばかりのはずだったが、かなり人が歩いているのだろうか踏み跡と呼ぶ
には立派すぎる道だ。
ぶなの林の中を時折急登を交えながら登っていく。
途中で尾根の先端方向へ伸びる道が分かれていた。この分岐点はビニール紐で目印が
してあったので我々は特に目印を付けなかったが、これが後で後悔の元になる。
道にはプラスチックのパイプを埋めてあるようだ。途中でそのパイプが露出してい
た。更にマンホールのような蓋が有り、中を見て見ると電線が埋めてあるのが分かっ
た。何の為の電線か分からないが、このルートは先日滝沢峰で出会った人が趣味で刈
る以前に道があったのではないか。
歩き始めて30分が過ぎ何処かで小休止をしようと考えていたら、猿の群れに出会っ
た。
「おーい、通してくれー」と叫んだら、道を開けてくれた。周辺の木に登り我々人間
を眺めていた。
休憩は猿の群れから離れた所にしようと更にしばらく進み標高700m付近で最初の
小休止をとった。
それにしても素晴らしいぶな林で気持ちが良い。
足元が滑って登りにくい急な坂を登ると前衛のピーク920m峰に着いた。
我々は峰の中央で休んだが、峰の大樽山寄りの所が景色が開けていた。進行方向に目
指す大樽山が見え、左手に杁差岳が見え、右手に胎内尾根や赤津山、二王子岳が見え
ていた。
そこからは一旦下り、その後少々アップダウンが有った後、最後の登りに差し掛かっ
た。道は刈り払われてはいるものの少々薮っぽい道に変わった。
大樽山の頂上は横に広がっているが、道はその端の部分は進行右手にトラバースして
あり途中から稜線に出て山頂に出た。
山頂には三等三角点が置かれてあり、その周囲だけ刈り払われていた。景色は薮の為
あまりよく見えなかった。
とにかく3人で乾杯、薮の中でも景色が見えなくても山頂は山頂、やはり乾杯しな
くっちゃ。
一時間ほど休んで荷物をそこへ置き、空身でそこから先へ歩き出した。
刈り払われた道は大樽山より20mほどで無くなった。
あとは越後の薮山の世界である。しかし、尾根は明瞭で所々踏み跡があるようなない
ような。
最低鞍部より少し進んだ所で引き返す。薮は低木と潅木の薮で木をつかみながら歩い
たので腕が疲れてしまった。
再び大樽山山頂で大休止。
下り始めると足元が滑って何度も尻餅をついてしまった。
920mピークに3人パーティーが休んでいた。彼らも大樽山まで行ってきたそうだ。
我々がその先に進んでいる間に引き返したのだろう。景色を楽しむならこちらの方が
良いようだ。
そこからの下りも滑る為苦労した。ズボンは泥だらけになった。
胎内ヒュッテへ行く道の分岐をうっかり通り越してしまった。目の前に胎内第一ダム
が見えて間違ったことに気づいたが、踏み跡はしっかりついている。胎内第一ダムの
所に出てもそこから胎内ヒュッテまでは歩いてすぐだ、今更引き返すのも面倒なので
そのまま進んだ。
しかし、道は急になり滑って難渋した。
最後は道は消え、薮になったが何とか林道に出た。林道には国有林を示す杭が立てて
あった。どうやらこの杭があの電線の管理道の目印のようだ。
林道を少し歩いて車を置いてある胎内ヒュッテに戻った。
帰りは胎内グランドホテルで入浴して、豊栄に帰った。
久々に天気の良い日に山歩きが出来た。そして、薮もこいだ。しかし、腕は筋肉痛を
予感させるような状態、そして、半袖で歩いたので、腕は小さい傷が沢山出来てし
まった。

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