二王子岳

1999年10月3日、単独

コースタイム(今回は各合目毎の登りのタイムをすべて記録しました。)
6:05新潟市五十嵐の実家発=7:15二王子神社着7:25発−7:45一合目
通過−8:03二合目着8:06発−8:18三合目(一王子)通過−8:35四合
目通過−8:45五合目(定高山、独標)着8:50発−9:12六合目通過−9:
27七合目(油こぼし)通過−9:37八合目(お花畑)着9:42発−9:52九
合目通過−9:55山頂着10:29発−10:50七合目(油こぼし)通過−11
:25五合目(定高山、独標)着11:31発−11:57三合目(一王子)着12
:04発−12:50二王子神社着=豊栄着

二王子岳は飯豊山の前衛の山で、天気がよければ飯豊山の良い展望台になる山だ。
深田クラブ選の日本二百名山に選ばれている。
そして、私が登山を始めたきっかけの山でもある。2年前友人に誘われるままに二王
子岳に登りそこからの迫力ある飯豊山の姿に感動しそれから山登りを始めたのだ。
昨年まではホームグラウンドとして月に一度は登っていたが、今年は正月に登って以
来9ケ月ぶりの二王子登山になった。
当初は紅葉を求めて西吾妻を予定していたが、この日の天候が荒れることが予想され
たので慣れた山ということで二王子に予定を変更したのだ。
前日は実家に帰っていたので実家からの出発になった。天気は雨、しかし、そんなに
強く降っている訳ではない。
二王子神社には7時過ぎに着いたが車は一台も止まっていなかった。悪天候の為誰も
登らないのだろう。
雨具を着て歩き出した。
この夏、越後三山で腿に痙攣を起こして以来、ペースは押さえ気味に歩くことにして
いる。
ゆっくりとしたペースで登っていった。
最初は杉の林の中の緩い登りだ。そして、一合目を過ぎ、登山道が岩をよけながら登
り始めるとだんだんと急になっていく。
急登途中に神子石(みこいし)という巨岩がある、女人禁制を犯して登ってきた女性
が神の怒りにふれ岩になったという何処の山にもある伝説だ。
その神子石のすぐ上に二合目の標識が有り水を得ることが出来る。そこで立ったまま
少し休憩した。
急登が終わると避難小屋のある一王子に着く、ここは三合目だ。私は休まずに通過し
た。
どうも調子が出てきたようだ。雨も小降りになってきた。真夏なら雨具を脱ぐところ
だが、雨具を脱ぐと寒いのでそのまま着ていた。
通称独標と呼ばれている定高山は三角点の標石がある。ここが五合目だ。少し休憩し
た。雨は小降りだがなかなか止まない。
六合目あたりからガスの中に入っていった。ペースはだんだん上がってきた。
七合目は油こぼしと呼ばれている岩の急斜面の登りだ。このあたりに来ると周辺の木
の高さは低くなっている。
八合目はお花畑と呼ばれている。遅くまで残雪が残る所だ。水量は少ないが水場があ
る。
雨は止んだようだ。天気予報では昼過ぎより止むと言っていた。
九合目にはかつて二王子神社の奥の院があった土台の石積みがある。ここはもう山頂
の一角だ。
そして、避難小屋のある山頂に着いた。まずは三角点のある所へ行き、吊り下げられ
てある青春の鐘を一つ鳴らした。風があり寒い。すぐに避難小屋に入った。
ここまで誰一人として人に会わなかったが、避難小屋で休んでいると一人の中年男性
が入ってきた。
私は登山口より2時間30分で登ってきたが、このペースは普通の人より速いと思う
が、この時間に入ってきたとなると私より速いという計算になる。登山口を出た時間
を聞いてみた。
驚いたことに1時間45分で登って来ている。格好を見るとジャージに長靴、半袖の
ティーシャツだ。ザックは小さいデイバッグそれもぺちゃんこで中身はほとんどなさ
そうだ。
それにしても何と早いことか。
じっとしていると寒いのだろう、2-3分で下山していった。
下山しようとザックを持ち上げたら、肩にかけるベルトが切れてしまった。仕方なく
片方のベルトを肩にかけたり手に持ったりしながら下山した。バランスがとりにくく
歩きづらい。
下山開始後からは雨は止んでいたが、寒かったのでずっと雨具は着ていた。
下山のペースも登りとあまり変わらない。
下るに連れて気温が上がっていくのが分かる。
登山口の二王子神社に着くと、水場の水で泥の着いた雨具を洗った。
そして、カメラのフィルムが残っていたので、登山口の雰囲気と神社の拝殿をカメラ
に収めた。
車でまっすぐ豊栄に帰り、いつも行く写真屋に現像をお願いしようとカメラを見る
と、なんと何処にも無い。ザックの中も、車の何処にもカメラが無い。あわてて引き
返した。
再び二王子神社に着き、自分が歩いた所を探してみたがカメラは見当たらなかった。
退屈そうにしている神社の宮司に聞いてみるが分からないとのこと、どうやら神社の
境内で落としてなくしてしまったようだ。
仕方が無い諦めるほかはない、二王子様に奉納したと思えばよい。いい厄落としにな
るだろう。
ザックのベルトが切れたことが不吉だが、カメラを奉納してその厄を払ったと思うこ
とにしよう。

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