中ノ岳、兎岳、大水上山、丹後山

1999年10月10日、単独

コースタイム
10/9 15:00新潟発=17:00三国川ダム下の露天風呂着=十字峡着(車
中泊)
10/10  5:17 十字峡発−6:20千本松原通過−7:33日向山(ひなた
やま)着7:50発−8:20小天上着8:40発−9:48中ノ岳着10:34発
−12:35兎岳着12:55発−13:28利根川水源碑着13:33発−
13:50丹後山着14:10発−16:30林道合流点通過−17:10十字峡着
=浦佐駅=薬師温泉センター=21:00豊栄着

このルートは昨年の10/10〜10/11に会の山行が実施されており、私も参
加したのだが風邪の為10/10は丹後山三合目にてダウンして下山、十字峡で風邪
薬を飲んで寝て、翌日やや回復したので中ノ岳を目指して登るが、日向山にてダウンし
て引き返している。
その日は天候がすごくよく中ノ岳より素晴らしい展望が得られたと登った人たちが言
うので同じ頃にもう一度チャレンジしてやろうと考えていた。
当初一泊で登るつもりだったが、岡本さんが1992年10月5日に日帰りで歩いて
おり、10/11に用事も出来たことから強行ではあるが日帰りでチャレンジするこ
とにした。
中ノ岳は昔、御月山とも呼ばれており、丹後山はひょっとしたら「だんご」山ではと
思うと、「御月」「兎」「だんご」と月見にちなんだ山名ではないかと想像できる。

前日の10/9午後3時頃、仕事を終え登山口を目指す。
天気は晴れている、飯豊山がくっきり見える。大日岳の山頂付近がやや白いような感
じがする。雪が降っただろうか。
魚沼地方に入ると曇り空になった。期待していた川口SA付近からの越後三山の眺望
は得られず。
小出ICで降りて八海山麓の道を進む。
三国川ダムの下に露天風呂の標識が有り、前々から気になっていたので入ってみた。
管理人もいず、入り口に料金箱があり大人200円小人100円と書かれてあった。
中は石鹸など使用禁止で桶もない、暖まるだけなので湯船に浸かって暖まったら出て
きた。
ダムの方から丸見えだ。
十字峡には5時半頃着いた、やや薄暗くなっている。駐車場に車を止め、車の中で寝
た。


深夜、寒さの為目を覚ますと、外は満天の星、おまけに流れ星まで見えた。
雨具を着てシュラフに潜り込んだ。

早朝4時に起床、既に何人かが中ノ岳を目指して歩き出している。
5時を過ぎると空が白々としてき始めた。
ヘッドランプを点けて歩き出す。
コンクリートの法面の階段を登るところから登山道は始まる。
最初は樹林帯の道、やがて明るくなりヘッドランプは消した。
千本松原を過ぎたところで最初の小休止、携帯電話の電波が届くようなので留守電を
聞く、なんと仕事の電話が前日夕方入っていた。それも、クレームに近い内容。まだ
早いので日向山(ひなたやま)で電話することにし、歩き出す。
ぶなの林の気持ちの良い登りが続き、日向山に出た。登山道にザックを置いて取りあ
えず日向山のピークに出た。そこは雨量観測小屋があった。
天気は快晴、空気が澄んでいて遠くの山まで見える。妙高や火打、そして、白く
なった白馬岳まで見えた。近くに草紅葉が始まった巻機山が見える。振り返ると、
八海山、そして、目指す中ノ岳が堂々としていた。
携帯電話をかけてみるがここでは通じなかった。最近、セルラーのアナログからcd
ma−oneに変えたが、山ではやはりアナログの方が通じ易いようだ。
池塘のある生姜畑を通過し七合目の小天上で再び電話をかけてみた、今度は通じた。
そこから先は少し歩いては立ち止まって電話がかかるか確認し、かかる所ではかけ、
仕事の電話をしながらの山行になってしまった。ペースはすっかり乱れてしまった。
中ノ岳山頂で電話をかけるのは打ち切ったが、おかげで腿が張ってしまった。ペース
の乱れは疲れにつながることを実感した。おまけに日向山から水も口にしていない。
気を取り直して山頂からの景色を楽しむ、素晴らしい眺望だ、ま近の越後駒ケ岳、八
海山、荒沢岳、平ケ岳は手に取るように見え、そして、飯豊連峰、吾妻連峰、会津朝
日から会津駒までの稜線、燧ケ岳、至仏山、日光白根山、巻機山、苗場山、秩父の
山々の向こうに富士山が見え、妙高、火打の横には北アルプスが見えた、北アルプス
は北部は既に雪で白くなっていたが、槍ヶ岳、穂高連峰はまだ雪は積もっていないよ
うだ。そして、毛猛山塊、浅草岳、守門岳、粟ケ岳、海に浮かぶ佐渡の山々までが見
渡せた。素晴らしい眺望だ。
狭い山頂を十数人の人が埋めていた。中ノ岳避難小屋の天水を汲んでラーメンを作
り、持ってきたビールで至福のひとときだった。
ずっと山頂にいたかったが、丹後山まで縦走してこの日のうちに下山しなければなら
ず重い腰をあげた。
兎岳との鞍部までは一気に350m下る、急な下り坂だ。紅葉は始まっているものの
まだ最盛期ではない。
道は笹薮の中を広く刈り払われてあり歩きやすい道だった。
先程の中ノ岳の登りでペースを乱したせいか、既に足に疲労感が出ていた。そして、
鞍部から先の登りで右太腿が痙攣した。筋を伸ばしマッサージして歩き出すが、今度
は左足が痙攣、ペースが遅くなった。
兎岳山頂で休み、ストレッチをし患部にバンテリンを塗ってマッサージをして回復し
たが、先日の越後三山縦走の時も痙攣を経験しており、自分の山の歩き方自体も考え
直さねばならないと思った。
兎岳山頂には荒沢岳から縦走して来た二人組みがいた。道の状況を聞いたが、笹薮が
ひどく踏み跡はほとんどないそうだ。休んでいる間に、もう一組4人組のパーティー
も荒沢岳方向からやってきた。兎岳から眺めても、尾根の幅は広くルートファインデ
ィングは難しそうだと思った。それを聞くと、前日はガスの為ルートをはずし、この
日晴れて助かったと言っていた。
大水上山の登りは痙攣に気を付けてゆっくり登った。
利根源流の碑で記念写真を撮った。ここから利根川が始まるのだ。
丹後山は広い笹に覆われた山頂だ、避難小屋がある。避難小屋で先程兎岳であった二
人組みと話した。十字峡に下山後タクシーで浦佐まで行くが十字峡からタクシーは呼
べるかと聞かれた。十字峡には電話はないので私が駅まで送ることを約束した。彼ら
は先に下山して行った。
小屋の天水で水を補給し、下山を開始した。振り返ると中ノ岳から丹後山の稜線が美
しい。
これからは秋の短い日との競争だ。既に日は傾き掛けている。
この尾根道も合目の標石がある。
どうも、どの山に行ってもこの合目標石は山頂に近いほど間隔が短いようだ、五合目
まで35分で下って、ひょっとしたら1時間ほどで下山できるかと思ったらそうは行
かず、その後、四合目の標石がなかなか現れず、更に、三合目の標石はもっと遠く、
二合目の標石は更にもっと遠かった。疲れた足に急な下りはきつい。結局登山口の林
道合流点までは2時間20分かかってしまった。
岡本さんのホームページの報告文は丹後山から十字峡まで2時間で下っているが、本
当だろうか。
十字峡には5時10分に着いた丹後山からは3時間かかった。太陽は山の陰に隠れて
はいるものの、何とか明るいうちに下山することが出来た。
足は疲労で痛くなっている。
丹後山で別れた二人組みが待っていた。
途中温泉に寄りましょうと誘ったが、早く帰りたいとのこと、体は途中の沢で洗った
とのことだったので、先に浦佐駅まで送った。
大湯温泉のユピオで入浴しようと向かったが、営業時間は5時までとのことで入れ
ず、引き返したが、薬師温泉センターの看板を見つけ、そちらで入浴した。場所は湯
之谷村の薬師山の麓だ。料金は600円、シャンプー、ボテイソープなどもあり、そ
の上、ジェットバスやミントサウナも完備のなかなかの施設だ。
小出ICより高速に乗り、21時頃豊栄に帰ってきた。
これからは日も短くなることだし、こんなハードな山行は控えることにしよう。
それにしても、山で仕事の電話をしなければならないのは残念だったが、天気に恵ま
れ最高の山行を味わうことが出来た。


中ノ岳山頂から見た平ケ岳(中央)燧ケ岳(平ケ岳の左の双耳峰)

新潟県中越の山の目次へ戻る

ホームへ戻る

inserted by FC2 system