登山と保険

2006年10月14日作成

 山はとてもすばらしい。しかし、大自然の中に身を置く遊びなので、常に遭難の危険が伴う。さらに、捜索や救助にかかる費用も小さくない場合が多く、また、怪我をした場合や死亡した場合に対する費用も考えて置かなければならない。
 このページでは、登山愛好家のための保険選びの一助となればと思い作成した。

山岳保険
 一般的にこの呼称で呼ばれている、捜索・救助費用を保障した保険。
 日山協や労山の保険は山岳会に所属していないと入れないが、山岳会に所属していなくとも入れる保険もある。
 また、損保会社の傷害保険に救助費用を付加する特約もある。
 捜索・救助が必要なとき、警察、消防、自衛隊等は公費でまかなわれるので個人負担は無いが、民間機関や民間人が救助に参加すれば、費用が発生する。その費用を限度額の範囲で実費保障する。
 保険の種類によっては沢登りや岩登りなどの登攀は対象外のものもある。また、通常は1年更新だが、海外登山の場合は、期間限定で入れる保険もある。

傷害保険
 日常生活の中での不慮の事故による怪我の損害を保障した損害保険。不慮の事故の定義は「急激」「偶然」「外来」の3要素を備えたもの。
 夏道登山道を歩いていて転んで怪我したり、落石にあったりするのは問題ないが、沢登りなど登攀的要素の高い登山は対象外となる場合が多い。
 また、夏道登山でも酒酔いが原因の事故は給付の対象外になる可能性が高い。
 海外登山においては、感染症や高山病も保障の対象にしているものもある。
 給付のシステムはその保険によって異なるが、通院や入院日数で一日あたり決まった金額が支給され、また、特定損傷(骨折・脱臼など)には特定損傷給付金。死亡の場合は災害死亡保険金が支払われる。
 捜索・救助費用がセットされているものもある。

医療保険
 入院した場合や手術した場合に給付金が支払われる保険。
 怪我だけでなく、病気も対象。
 長生きが当たり前の世の中、終身保障の保険がお勧め。
 がんだけ特定した「がん保険」というものもある。

生命保険
 死んだら保険金が支給される保険。医療保険とセットになっている場合が多い。

個人賠償保険
 遭難事故後、リーダーや主催団体に対する訴訟が増えてきた。
 立場によってはこの保険に加入したほうがいい人もいるだろう。

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