日本百名山に思うA
山の定義
越後を取り巻く日本百名山は、朝日岳、飯豊山、魚沼駒ケ岳(越後駒ケ岳)、平ガ岳、巻機山、谷川岳、苗場山、妙高山、火打山、雨飾山、そして、白馬岳。
朝日岳、飯豊山以外の山は、最高点などを山頂とするひとつの山をもって、一座としているが、朝日岳や飯豊山は連峰全体を一山として扱っている。
もちろん、飯豊山は我々が本山と呼ぶ2105m峰に地図では飯豊山の記載があるが、深田久弥が示している飯豊山は、連峰全体を指している。
同じように、蔵王山、吾妻山、八ヶ岳、穂高岳なども連峰全体で一山として扱われている。
百名山登山ガイドしか見ない百名山ハンターは、朝日岳は大朝日岳、飯豊山は飯豊本山、吾妻山は西吾妻山、蔵王山は熊野岳など、その山の最高点または主峰と呼ばれるピークだけ登って、百名山一座稼いだとして降りていく。 これじゃあせっかくの名山も、そのよさに触れることなく去っていくようなものである。
私のよく知る飯豊山は、福島県側から登った場合、飯豊本山は連峰のまだ端の方で、大日岳や北股岳まで歩いてみないと良さは充分に分からない。
最近出された白はた史朗の「百一名山」は、朝日岳ではなく「大朝日岳」、飯豊山ではなく「大日岳」などと連峰の場合はその中から一座を選んでいる。こちらのほうが、ハンターたちにとっては目標が明確でいいかもしれない。